石丸現象とは何か 石丸伸二氏「165万票」の中身を独自データで分析する
米重克洋JX通信社 代表取締役
2024/7/8(月) 19:34
2024/7/8(月) 19:34
7月7日に行われた東京都知事選挙では、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が165万票もの得票を記録し、次点となった。無所属で政党の推薦や支援を受けずに立候補した候補としては、異例の大量得票だ。20年の議員経験と圧倒的な知名度を誇る、前参議院議員の蓮舫氏の得票をも上回る結果となった。
石丸氏と言えば、安芸高田市長時代からYouTubeでの積極的な発信で知られている。
だが、これまでYouTubeを中心にネットで知名度を高めた政治家が、政党の支援を受けずに大量得票したケースは過去に例がない。
その意味では、今回の都知事選の結果はエポックメイキングな内容と言える。
そこで、今回は「石丸現象」を分析すべく、投開票日1週間前に東京都内の有権者2500人あまりを対象にインターネットで情勢調査を実施した。この結果をもとに、石丸氏に投票したのは一体どんな有権者で、何を期待して石丸氏に投票したのかを分析する。調査の概要は末尾に記載した。
この記事のポイント
- 石丸氏は「政治不信」と「メディアシフト」のかけ算で支持を伸ばしたか
- 石丸氏支持層はYouTubeを参考に投票先を決めた割合が高い
- 「YouTubeで政治や社会の情報を収集する人」の投票意欲は高めである
- イデオロギー的な特徴は弱く、政治不信が強い傾向にある。また、旧民主党政権への評価が低い
- 結果、無党派層、第三極志向の有権者から大量に集票した。野党も含め既成政党・政治家不信の有権者の受け皿になっている
- 今後の選挙は「ネット地盤」拡大への対応が重要なポイントになる
そこで、今回は「石丸現象」を分析すべく、投開票日1週間前に東京都内の有権者2500人あまりを対象にインターネットで情勢調査を実施した。この結果をもとに、石丸氏に投票したのは一体どんな有権者で、何を期待して石丸氏に投票したのかを分析する。調査の概要は末尾に記載した。
この記事のポイント
- 石丸氏は「政治不信」と「メディアシフト」のかけ算で支持を伸ばしたか
- 石丸氏支持層はYouTubeを参考に投票先を決めた割合が高い
- 「YouTubeで政治や社会の情報を収集する人」の投票意欲は高めである
- イデオロギー的な特徴は弱く、政治不信が強い傾向にある。また、旧民主党政権への評価が低い
- 結果、無党派層、第三極志向の有権者から大量に集票した。野党も含め既成政党・政治家不信の有権者の受け皿になっている
- 今後の選挙は「ネット地盤」拡大への対応が重要なポイントになる
メディアシフトの波は選挙にも 石丸氏支持層「YouTube参考」約5割
調査では、実際に投票先を選ぶうえで「参考にした情報源」を聞いた。その結果、石丸氏の支持層はYouTubeの動画を「大いに参考にした」「ある程度参考にした」割合が合わせて5割近くに上った。
小池百合子氏、蓮舫氏はいずれも1割程度で、回答者全体でも2割程度であることを踏まえると、石丸氏支持層がYouTubeを参考にした割合は際立って高い。
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