「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

2005・02・01

2005-02-01 07:00:00 | Weblog
 今日の「お気に入り」は、向田和子さんの著書「向田邦子の遺言」を読んだときに書き留めたものです。

 姉で作家の向田邦子さんの言葉

 「安全だけど退屈な場所に一生いても、絵にならないものね


 和子さん、邦子さん、お二人の母上の言葉

 「お父さんが残したものだったら、親が残したものを子供たちが平等に分けるというのは、それはそれでいいと思う。ただ、邦子は子供がいないのだから、残ったのはきょうだいだけだとしても、きょうだいのものをきょうだいが貰うのは本来の姿ではない。私が貰うものでもないし、邦子の意思を尊重すべきだ」

 「親から貰って使うのは勝手だけど、きょうだいのものを貰おうなんて、とんでもない」


 和子さんご自身の感想

 「正式な遺言にしなかった、姉の計らいがあっぱれである。お金を手にしたら、持ちなれないのだから、人格が変わるおそれがあり、きょうだいに差があったりすれば、ギクシャクするかもしれない。お金は身の丈にあった、自分で得たものが幸せを呼びこめるように思えてならない。」
コメント
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