「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

たそがれのニューイングランド Long Good-bye 2021・11・17

2021-11-17 05:15:00 | Weblog



   今日の「 お気に入り 」は 、アメリカの詩人 エミリー・ディキンソン( Emily Dickinson 、1830 - 1886

  さん の 「 わたしはくつろいだことがありません ― 地上では ― 、" I never felt at Home ― Below ― "

  という タイトル の 短詩一篇 。

   以下に 、訳詩 、原詩 の 順に 引用します 。


     「 わたしはくつろいだことがありません ―― 地上では ――

      美しい空の上でも

      くつろぐことはないでしょう ―― わかっててよ ――

      天国って好きじゃありません ――


      なぜならそこは日曜日 ―― いつもいつも ――

      そして休み時間は けっして来ない ――

      エデンの園は寂しいでしょうね

      晴れた水曜日の午後なんかでも ――


      もし神さまが訪問に出かけられたり ――

      ひょっとして居眠りなさったりして ――

      目を離されることがあればいいのに ――でも

      神さまは ―― ご自身が望遠鏡で ――


      いつもあたしたちを見ておられるそうな ――

      わたしなら逃げ出したい

      神さまや ―― 聖霊や ―― 何もかもから ――

      でも 『 最後の審判の日 』があるのよねえ ? 」


     「 I never felt at Home ―― Below ――

     And in the Handsome Skies

     I shall not feel at Home ―― I know ――

     I don't like Paradise ――


     Because it's Sunday ―― all the time ――

     And Recess ―― never comes ――

     And Eden' ll be so lonesome

     Bright Wednesday Afternoons ――


     If God could make a visit ――

     Or ever took a Nap ――

     So not to see us ―― but they say

     Himself ―― a Telescope


     Perennial beholds us ――

     Myself would run away

     From Him ―― And Holy Ghost ―― and All ――

     But there's the " Judgment Day " !
 」


    ( 出典: 亀井俊介 編「 対訳 ディキンソン詩集 ―― アメリカ詩人選 ( 3 ) 」 岩波文庫 )

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