カリオッペという
とても美しいなすを見つけました。
でも、このなすにはこんなおもしろいシールが
貼られています。
「イタリアンなす」
「インディアンスタイルのなす」
イタリア?それともインドなの?
・・・という感じですが・・・。
その謎を解くために
なすの来た道を振り返ってみましょう。 (^^)
なすの原産地は、インドと推定されています。
それは、現在栽培されているなすに近い種が、
インド東部カルカッタからマドラスに向かってそびえる
東ガード山脈に自生しているからです。
今回はイタリアとインドの関係について考えますので、
なすがインドから西へどう伝わったかを
見ていきましょう。
インドから西へは古代ペルシャに伝わり、
ペルシャ人の交易によって
5世紀にはアラビア地方に伝わっていました。
北アフリカ、アルジェリア地方でも
栽培されていたという記録があります。
しかし、ここからヨーロッパに伝わったのはかなり遅く、
13世紀頃になってようやく
地中海沿岸で栽培されるようになりました。
さて、ここでインドの市場の様子を見てみましょう。
カリオッペによく似たなすが売られています。
ということは、なすロードを通って
この白と紫の縦縞なすもインドからイタリアに伝わり、
イタリア料理で使われるようになったのでは?
しかし、なすにはもうひとつ不思議なことが・・・。
ナス科の野菜、トマト、じゃがいも、ピーマン、唐辛子などは
すべて中南米が原産地なのに、
どうしてなすだけ、原産地がインドなんでしょう?
秋なすがおいしくなるこれからの季節、
大陸移動説などに思いをはせながら、
ミステリなす・・・いえ、^^; ミステリアスななすを
いただいてみてはいかがでしょうか?