映画「ゼロの未来」:「未来世紀ブラジル」の残像を追いかけて30年 2015年05月24日 12時19分00秒 | 映画(新作レヴュー) 管理社会に対する批判的な視座を,ガジェットとユーモアと切ない感傷を交えて確立したテリー・ギリアムの傑作「未来世紀ブラジル」からちょうど30年。振り返ってみるとこの30年,ギリアムの新作と聞けば必ず劇場に駆け付けてきた最大の理由は「あの『ブラジル』の興奮をもう一度」という想いに縛られてきた,ということに尽きる。ダクトが入り組んだ空間に,若返りを夢見て機械に顔を引っ張らせる老婦人。様々なハイテクとロー . . . 本文を読む