子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2015年の映画ベストテン

2015年12月31日 18時07分00秒 | 映画(新作レヴュー)
今年も目標の100本には届かないながらも,実に充実したラインナップとなり,涙を呑んで選外となった作品群に平身低頭の大晦日。

1 はじまりのうた:ジョン・カーニー
2 アメリカン・スナイパー:クリント・イーストウッド
3 インヒアレント・ヴァイス:ポール・トーマス=アンダーソン
4 セッション:デイミアン・チャゼル
5 神々のたそがれ:アレクセイ・ゲルマン
6 パレードへようこそ:マシュー・ウォーチャス
7 マッド・マックス 怒りのデス・ロード:ジョージ・ミラー
8 ナイト・クローラー:ダン・ギルロイ
9 さよなら,人類:ロイ・アンダーソン
10 黄金のアデーレ:サイモン・カーティス
(鑑賞順)

1はヘイリー・スタインフェルドが父への思いをギターに託してソロを取るところを思い出しては鳥肌が。
3はナレーションを担当したジョアンナ・ニューサムの新譜共々,PTA的「ロング・グッドバイ」を堪能。
5は4DX上映でもなかったのに,観た日から時間を経ても,泥のぬるぬるした感覚と臭いが消えないという特異な経験。
7はとにかく70代に突入した監督が撮ったこと自体が奇跡としか思えない,命知らずのアクションに驚愕。
10は地味でシンプルな裁判ドラマなれど,「下町ロケット」が足元にも及ばないくらいのクライマックス感。

ご贔屓ジュリアン・ムーアの胸を打つスピーチ「アリスのままで」,ポーランドの良心「イーダ」,ラストシーンの破壊力では「セッション」にひけをとらないものがあった「おみおくりの作法」,今やハリウッド随一の売れっ子と言っても過言ではないデヴィッド・オイェロウォの実力が遺憾なく発揮された「グローリー 明日への行進」,「人生スイッチ」の最初のエピソード,マイク・リー健在の証「ターナー 光に愛を求めて」,目指すべき爺さんのロール・モデルを示した「ヴィンセントが教えてくれたこと」などは,上記10本と遜色ない見事な作品だった。
邦画では評判の「ハッピーアワー」も「恋人たち」も札幌では未公開ということで,内容に見合った興行成績を挙げたという点でも最上級の評価をしたい「BAKUMAN。」のみに最敬礼。
ロイ・アンダーソンを筆頭に,これまで世界的には高い評価を受けてきた監督の作品に初めて触れて,卒倒しそうになるという経験を来年もまた期待して,皆さま,良いお年を。


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