子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2019年J1リーグ第18節 札幌 VS 松本【1:1】

2019年07月07日 16時46分31秒 | 北海道コンサドーレ札幌
札幌は前半と後半でまったく別のチームのようだった。後半に何度もあったチャンスを決められていれば,という思いが強い一方で,前半で逆転されなくてよかったという安堵も沸いてくる展開。シュート数も終わってみればどちらも14本と同数。勝ち点1を分け合ったというのは,妥当な結果だったかもしれない。

高さを活かした放り込みから先制した後は,札幌が一方的にボールを支配される展開になるとは,まったく予想していなかった。前田,高崎,高橋らのチェイシングを起点に,豊富な運動量でボールを失わないサッカーは,札幌のストロングポイントである「強さ」とは違った魅力をピッチに放っていた。スプリント回数(24km/h以上)で言うと,20回以上の選手が札幌はルーカス一人だったのに比べて,松本はなんと5人を数えた。有名な選手はいなくとも,決してひるまず全力で走り抜くという姿勢は,17位という現在のポジションからは想像できないほどアグレッシブなものだった。

その勢いに押されて前半は完全に守勢に回った札幌だったが,後半は前と後ろで2列に別れてしまっていたラインを修正して,トップに当てたボールを拾えるようになってからサイド攻撃で優勢に立つ場面が増えていった。守備でも荒野や福森などが球際で強さを発揮し,タックルでの勝率を徐々に上げていくにつれ,決定的なチャンスを作り出していた。ゴール前での松本の粘り強い守備が最後まで緩むことがなかったために,勝ち越すことは出来なかったが,セットプレーを中心に場内を沸かすスリリングな場面は幾つもあった。

だがここまでトップの高さと速さを武器に闘う戦法に彩りを添えていたチャナティップの離脱は,最後まで札幌のスカートの裾を踏み続けたように見える。ルーカス・フェルナンデスは1対1で何度も勝負を仕掛けていたが,コンビを組むべき進藤の消極的な動き故に,単発のアタックに留まり,相手にとっての脅威とはなり得なかった。目の前にスペースが生まれているのに,縦に走ってそこを使うというアイデアはどうやら選択肢の中にないように見える進藤をいつまで使い続けるのか,この辺が思案のしどころなのではないか。

最終盤に見せたキム・ミンテの決定的なミスも合わせて考えると,振り返れば振り返るほどやはり負けなくてよかった試合,という印象が強くなってくる。駒井の復帰という嬉しいニュースがあったことを歓び,チャナティップの復帰までとにかく辛抱だ。


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