子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。
子供はかまってくれない
映画「最高の人生の見つけ方」:世界一の美女とキスをする,という幸せ
ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマン。アメリカ映画界を代表する名優二人が,死期の迫ったがん患者に扮し,残り少ない人生を見つめ,「生」を謳歌しながら死んでゆく。この情報だけを聞かされていたなら,おそらく食指が動かされることはなかったように思う。
後ろ向きの人生観を抱えたまま旅立とうとするニコルソンを,不屈の男フリーマンがその過ちに気付かせ,二人で手を携えながら感動的な最期を迎える。観る前から,腹八分目の感動が約束されている代わりに,スリリングなときめきを感じることは難しい類の作品だ。
それでも観に行く気になったのは,監督が,手垢にまみれたお伽噺を逆手にとって,観客の期待を茶化し続けることで「物語」を語ることの本質に迫ってみせた「プリンセス・ブライド・ストーリー」のロブ・ライナーだったからだ。この所,すっかり表舞台から姿を消していたとは言え,そこは昔取った杵柄,名優の力を借りて復活する可能性を信じてみたかったのだ。
観終えた今,最初に抱いた先入観は,やはり80%は正しかったと感じている。予期された感動は裏切られることなく,ちゃんとやって来た。勿論,あっと驚くような展開に腰を抜かすこともなかったのだが,たまにはこういうのも良いものだ。
一番関心があったロブ・ライナーの復活も,中継ぎ投手に与えられるホールド・ポイントは確実に稼いでいたと断言できる。
「世界一の美女とのキス」シーンを静かに見守るカメラのポジションには,練達の技が効いており,ニコルソンのオーバー・アクトを巧みにコントロールした俳優操作術も確かだった。これを契機に,また「スタンド・バイ・ミー」や「恋人たちの予感」のような佳品を産み出してくれると良いのだが,
エンド・タイトルに流れるジョン・メイヤーの主題曲は,いかにもという感じで,これまた驚きはなかったのだが,飄々とした秘書役のショーン・ヘイズがさらうラストが美しい。
臆病な私は,映画全体の重要なキーワードとなる「コピ・ルアク」を飲んでみようという気にはなれなかったのだが,果たしてどんな味がするものやら。
後ろ向きの人生観を抱えたまま旅立とうとするニコルソンを,不屈の男フリーマンがその過ちに気付かせ,二人で手を携えながら感動的な最期を迎える。観る前から,腹八分目の感動が約束されている代わりに,スリリングなときめきを感じることは難しい類の作品だ。
それでも観に行く気になったのは,監督が,手垢にまみれたお伽噺を逆手にとって,観客の期待を茶化し続けることで「物語」を語ることの本質に迫ってみせた「プリンセス・ブライド・ストーリー」のロブ・ライナーだったからだ。この所,すっかり表舞台から姿を消していたとは言え,そこは昔取った杵柄,名優の力を借りて復活する可能性を信じてみたかったのだ。
観終えた今,最初に抱いた先入観は,やはり80%は正しかったと感じている。予期された感動は裏切られることなく,ちゃんとやって来た。勿論,あっと驚くような展開に腰を抜かすこともなかったのだが,たまにはこういうのも良いものだ。
一番関心があったロブ・ライナーの復活も,中継ぎ投手に与えられるホールド・ポイントは確実に稼いでいたと断言できる。
「世界一の美女とのキス」シーンを静かに見守るカメラのポジションには,練達の技が効いており,ニコルソンのオーバー・アクトを巧みにコントロールした俳優操作術も確かだった。これを契機に,また「スタンド・バイ・ミー」や「恋人たちの予感」のような佳品を産み出してくれると良いのだが,
エンド・タイトルに流れるジョン・メイヤーの主題曲は,いかにもという感じで,これまた驚きはなかったのだが,飄々とした秘書役のショーン・ヘイズがさらうラストが美しい。
臆病な私は,映画全体の重要なキーワードとなる「コピ・ルアク」を飲んでみようという気にはなれなかったのだが,果たしてどんな味がするものやら。
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