子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。
子供はかまってくれない
サッカーW杯南アフリカ大会NO.1:ニッポン,じゃなかった,アジア,チャチャチャ!!!
耳を聾するブブゼラの響きと,観客席を埋めた鮮やかな原色に彩られて,ついにW杯アフリカ大会が開幕した。
人類発祥の地とされる大陸で,あらゆるスポーツの中で最も多くの人々に愛されるサッカーのW杯が開かれることの意義は,極東の島国で想像するよりも遙かに大きいものがあるという感触が日に日に増してきている。古い世界(先進諸国)の歪みが顕著となった新しい世紀の始まりに,古くて新しい大陸(アフリカ,南米など)を代表して行われる世界最大の祭典が,熱く激しく美しく,そして新しい時代を切り拓く力に満ちたものになることを祈りたい。
前回のドイツ大会では,アジア代表の4チームは全て1次リーグで敗退した。にも拘わらずFIFAは,未だサッカー未踏の地と呼び得るアジア進出の可能性を信じて,今回も4.5の枠を割り当てるという大盤振る舞いに出た。そのおかげで日本は,最終予選でオーストラリアにドイツ大会の借りを返すことが叶わなかったにも拘わらず,楽々とグループ2位の座を確保して,南アフリカの準備に長い時間を割くことが出来た。それが良かったのか,悪かったのかは,今となっては微妙と言わざるを得ないとしても,そのことで心臓を労ることが出来た日本人も多くいたはずだ。
だが今回もアジア勢が前回と同様の成績に終わった場合,FIFAが主張するマーケティング優先論が,2014年のブラジル大会でも通用する保証はない。
そういう状況になり,ヨーロッパの反撃(欧州枠の増加)が認められるとすれば,それは今回割り当てられた(と言うよりも「頂いた」という表現の方が相応しい)4.5という枠が,必然的に4ないしは3.5に減らされる可能性が強くなることを意味する。仮に3.5になった場合は,フランス大会の予選の時と同様に,二つに分けた最終予選グループでトップにならなければ,プレーオフに回ることになる。日本のフットボーラー及び彼らを支える多くの日本人は,既にその厳しさを知っているはずだ。
そういう観点から見ると,好き嫌い,更には嫉妬心をも超越して,我々は沈没寸前の岡田ジャパンに加えて,残り3つのアジア勢(韓国,オーストラリア,北朝鮮)の予選突破にも熱い想いを込めなければならないことになる。
間もなくキックオフとなる韓国の初戦は,その意味でも誠に興味深い1戦になる。日本に遙か先んじて欧州基準に近付いている韓国が攻撃的なサッカーを貫いて,守備的な戦術で前々回の欧州王者となったギリシャを組み伏せられれば,奮い立たない日本選手はいないはずでもあるし。
翻って,我が日本だ。
予選を通じて組み上げてきた4-2-3-1で闘うのかと思ったら,直前にアンカーを置いた4-1-2-2-1を試してみる。さあこれでようやく臨戦態勢が整ったのかと思いきや,今度はワントップに本田,更には「切れ切れ」だからと大久保まで試してみるとは,さすがに開いた口がふさがらなかった。
たとえBチームとはいえ日頃から欧州の真ん中で揉まれているセルビア戦の敗北はまだしも,どう考えてもマッチ・メイクのミスとしか思えない宿敵韓国戦の完敗が,岡田監督に与えたショックは余程のものだったのだろう。
選手選考の際に「選考の基準は,今調子の良い選手,ということではなく,これまでの実績を重視して決めたい」と豪語した,その舌の根も乾かぬうちに,カメルーン戦では「今調子の良い選手を使う」と開き直る精神状態は,明らかに尋常ではない。
オシム前監督からは「走る量の少なさ」を指摘されているようだが,システムもポジションの役割もこれだけ流動的な状況では,走りたくても走れない,というよりどう走ればよいかが分からない,というのが選手の本音ではないだろうか。
更に加えて「キャンプ地であるジョージ市に入った時に,歌や踊りで歓迎しようと待っていた大勢の市民に対して,岡田監督は目を合わせようとせず,闘莉王はヘッドフォンをしたまま,共に無視して宿舎に入ったため,現地の人たちは皆悲しい思いをした」という私にとっては衝撃的な記事が,今朝の某全国紙のスポーツ欄に出ていた。
もしもそれが本当だとすれば,彼らには「日本代表」を名乗る資格すら,決して大げさではなく,ないような気がする。
こうなってしまえば,もう予選突破の希望は韓国とオーストラリアに託し,日本は国際的な舞台で恥ずかしい振る舞いだけはしないで無事に帰ってきて欲しい,と願うことが,サポーターが取るべき現実的な選択なのかもしれない。まぁ,今のチームにとっては,そんな人間としての常識に目を向ける余裕を持つことの方が「1勝」よりも重い課題なのかもしれないけれど。
それにしても2002年日韓大会の時にカメルーン代表と中津江村の人たちとの間に生まれた「絆」って,勝ち点で言えば「5点」くらいはあったのかも,と思う開幕2日目の夜。
人類発祥の地とされる大陸で,あらゆるスポーツの中で最も多くの人々に愛されるサッカーのW杯が開かれることの意義は,極東の島国で想像するよりも遙かに大きいものがあるという感触が日に日に増してきている。古い世界(先進諸国)の歪みが顕著となった新しい世紀の始まりに,古くて新しい大陸(アフリカ,南米など)を代表して行われる世界最大の祭典が,熱く激しく美しく,そして新しい時代を切り拓く力に満ちたものになることを祈りたい。
前回のドイツ大会では,アジア代表の4チームは全て1次リーグで敗退した。にも拘わらずFIFAは,未だサッカー未踏の地と呼び得るアジア進出の可能性を信じて,今回も4.5の枠を割り当てるという大盤振る舞いに出た。そのおかげで日本は,最終予選でオーストラリアにドイツ大会の借りを返すことが叶わなかったにも拘わらず,楽々とグループ2位の座を確保して,南アフリカの準備に長い時間を割くことが出来た。それが良かったのか,悪かったのかは,今となっては微妙と言わざるを得ないとしても,そのことで心臓を労ることが出来た日本人も多くいたはずだ。
だが今回もアジア勢が前回と同様の成績に終わった場合,FIFAが主張するマーケティング優先論が,2014年のブラジル大会でも通用する保証はない。
そういう状況になり,ヨーロッパの反撃(欧州枠の増加)が認められるとすれば,それは今回割り当てられた(と言うよりも「頂いた」という表現の方が相応しい)4.5という枠が,必然的に4ないしは3.5に減らされる可能性が強くなることを意味する。仮に3.5になった場合は,フランス大会の予選の時と同様に,二つに分けた最終予選グループでトップにならなければ,プレーオフに回ることになる。日本のフットボーラー及び彼らを支える多くの日本人は,既にその厳しさを知っているはずだ。
そういう観点から見ると,好き嫌い,更には嫉妬心をも超越して,我々は沈没寸前の岡田ジャパンに加えて,残り3つのアジア勢(韓国,オーストラリア,北朝鮮)の予選突破にも熱い想いを込めなければならないことになる。
間もなくキックオフとなる韓国の初戦は,その意味でも誠に興味深い1戦になる。日本に遙か先んじて欧州基準に近付いている韓国が攻撃的なサッカーを貫いて,守備的な戦術で前々回の欧州王者となったギリシャを組み伏せられれば,奮い立たない日本選手はいないはずでもあるし。
翻って,我が日本だ。
予選を通じて組み上げてきた4-2-3-1で闘うのかと思ったら,直前にアンカーを置いた4-1-2-2-1を試してみる。さあこれでようやく臨戦態勢が整ったのかと思いきや,今度はワントップに本田,更には「切れ切れ」だからと大久保まで試してみるとは,さすがに開いた口がふさがらなかった。
たとえBチームとはいえ日頃から欧州の真ん中で揉まれているセルビア戦の敗北はまだしも,どう考えてもマッチ・メイクのミスとしか思えない宿敵韓国戦の完敗が,岡田監督に与えたショックは余程のものだったのだろう。
選手選考の際に「選考の基準は,今調子の良い選手,ということではなく,これまでの実績を重視して決めたい」と豪語した,その舌の根も乾かぬうちに,カメルーン戦では「今調子の良い選手を使う」と開き直る精神状態は,明らかに尋常ではない。
オシム前監督からは「走る量の少なさ」を指摘されているようだが,システムもポジションの役割もこれだけ流動的な状況では,走りたくても走れない,というよりどう走ればよいかが分からない,というのが選手の本音ではないだろうか。
更に加えて「キャンプ地であるジョージ市に入った時に,歌や踊りで歓迎しようと待っていた大勢の市民に対して,岡田監督は目を合わせようとせず,闘莉王はヘッドフォンをしたまま,共に無視して宿舎に入ったため,現地の人たちは皆悲しい思いをした」という私にとっては衝撃的な記事が,今朝の某全国紙のスポーツ欄に出ていた。
もしもそれが本当だとすれば,彼らには「日本代表」を名乗る資格すら,決して大げさではなく,ないような気がする。
こうなってしまえば,もう予選突破の希望は韓国とオーストラリアに託し,日本は国際的な舞台で恥ずかしい振る舞いだけはしないで無事に帰ってきて欲しい,と願うことが,サポーターが取るべき現実的な選択なのかもしれない。まぁ,今のチームにとっては,そんな人間としての常識に目を向ける余裕を持つことの方が「1勝」よりも重い課題なのかもしれないけれど。
それにしても2002年日韓大会の時にカメルーン代表と中津江村の人たちとの間に生まれた「絆」って,勝ち点で言えば「5点」くらいはあったのかも,と思う開幕2日目の夜。
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