子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2010年J2リーグ第2節 コンサドーレ札幌VSアビスパ福岡【0:3】ダニルソンが抜けた穴の大きさ

2010年03月13日 19時57分35秒 | サッカーあれこれ
J1昇格請負人,石崎監督指揮の2年目。FWの補強が順調に進み,中山という精神的支柱も加入し,昇格ロードまっしぐらとなる開幕スタートを切りたかったコンサドーレ札幌だったが,ホーム開幕戦はチームの成熟度の差がそのままスコアに表れた屈辱の船出となってしまった。

アビスパは,結果的には大久保を中心とする前線の決定力で圧倒したが,DFラインから中盤,そしてトップまでをコンパクトに保った素速いプレスこそが,コンサドーレにサッカーをさせなかった最大の要因だった。トップのチェイシングによってバックパスを奪われ,あわやという場面も一度や二度ではなかった。

更に言えば,札幌の緩慢なボール廻しを突いて奪った3点目が象徴的だったのだが,常にボールを奪う姿勢を持った福岡のボランチ(永里)は,判断スピードと前を向く姿勢で,札幌の二人(上里と宮澤)とは大きな差があった。たとえボール支配率で上回っていたとしても,そうやって個々の選手を比較していけば,今日は札幌にとって勝ち目のない試合だったことは明白だった。

だが補強したFWはいずれも可能性を感じさせた。ボール扱いが雑と感じさせた局面があったにしろ,近藤の突破力と体幹の強さは魅力だ。
後半からサイドで起用された内村,残り15分でホーム初見参となった中山も,出てきた直後は,(長続きはしなかったが)チームに「前へ」という意識が生まれたことも確かだ。

だが,折角相手DFをスピードで振り切っても極端に精度の低いクロスで何度も観客席のため息を誘った藤田,後半はユニフォームを緑色(ピッチの色)に変えて自ら存在感を消すことに汲々としていたのではないかと思われた宮澤,スペースがある局面でボールを受けても,とにかくまず後ろを見てしまうことが癖になってしまったような上里らの若手の中心選手が今日のようなプレーを続ける限り,今日の福岡が見せた「運動量とボールの移動距離の双方で上回る」サッカーを倒すことは出来ないだろう。

開幕2試合で勝ち点1という結果よりも,試合に勝ちたい,いやそれ以前に,局面で相手に負けたくないという意志を,プレーで体現する選手がキリノ以外に見当たらない試合内容は,ドームの外に出たら降っていた雪以上に春遠しと感じさせるものだった。今日は私が座った自由席では連続した空きシートが見つけにくい程お客さんがたくさん入った(21千人)が,次戦はこの半分くらいを覚悟しなければならないだろう。
だがシーズンはまだ始まったばかり。こういう展開に備えて獲得した中山隊長,気力注入,是非宜しく。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。