子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。
子供はかまってくれない
2009年の10本(映画):イーストウッドを越えるのは誰だ?
音楽に続いて,2009年を支えてくれた映画を10本選んでみた。集めた映画のチラシをチェックしながら,観た映画のリストを睨んでいると,見逃した作品の多さにため息が出るのも例年同様。そうした作品がみんなスカでありますように(冗談ですが)。
順番は鑑賞順,( )内の人名は監督
1 チェンジリング(クリント・イーストウッド)
2 フロスト×ニクソン(ロン・ハワード)
3 ミルク(ガス・ヴァン・サント)
4 グラン・トリノ(クリント・イーストウッド)
5 サンシャイン・クリーニング(クリスティン・ジェフズ)
6 リミッツ・オブ・コントロール(ジム・ジャームッシュ)
7 シリアの花嫁(エラン・リクリス)【写真】
8 母なる証明(ポン・ジュノ)
9 スペル(サム・ライミ)
10 イングロリアス・バスターズ(クエンティン・タランティーノ)
不条理スリラーという,監督デビュー作「恐怖のメロディ」に立ち返ったような意欲作と,アメリカの現状と未来を憂う思いを,自身の老いに被せて見事な物語に仕立てた作品の2本で,アメリカ映画史に燦然と輝く伝説を更に煌めかせたクリント・イーストウッドの年だった。越えて行くのは非常に困難な山だが,後に続く人間にとって明確な目標が存在するということは幸福なことではないだろうか。
ここに挙げた以外では,ベタな根性ものを格調高いドラマに昇華したダーレン・アロノフスキー「レスラー」,涙腺直撃の60年代ロックが反則技だったリチャード・カーティス「パイレーツ・オブ・ロック」,観終えて時間が経つにつれて重さが増したナ・ホンジン「チェイサー」,「トレイン・スポッティング」とトイレネタで繋がっていただけでなく,アカデミー賞という話題に負けないだけの内容を持っていた「スラムドッグ$ミリオネア」,グッゲンハイム美術館を穴だらけにするという映画ならではの蛮行を豪快に実現した「ザ・バンク堕ちた巨像」などが印象に残った。
洋画の輸入本数維持には全く寄与していないように見えるシネコンのスクリーン数だが,それが近年増えてきた吹き替え版に加え,今後予想される3Dバージョンの隆盛によって,更に少数のヒット作による寡占化が進むことが目下の心配事。ハリウッド,オフ・ハリウッド共に元気を取り戻しつつある中で,世界各国で生み出される良心作の公開が先細りにならないよう,精一杯劇場に駆け付けては,映画ファン予備軍の興味に繋がるような種を蒔いていきたい。
今年も駄文にお付き合いいただいた皆様へ,大変お世話になりました。改めて感謝を申し上げます。2010年が皆様にとって,稔り多き年になり(ついでに日本がサッカーW杯で決勝トーナメントに進出し)ますことを心より祈念して,今年最後のアップといたします。では,また来年。
順番は鑑賞順,( )内の人名は監督
1 チェンジリング(クリント・イーストウッド)
2 フロスト×ニクソン(ロン・ハワード)
3 ミルク(ガス・ヴァン・サント)
4 グラン・トリノ(クリント・イーストウッド)
5 サンシャイン・クリーニング(クリスティン・ジェフズ)
6 リミッツ・オブ・コントロール(ジム・ジャームッシュ)
7 シリアの花嫁(エラン・リクリス)【写真】
8 母なる証明(ポン・ジュノ)
9 スペル(サム・ライミ)
10 イングロリアス・バスターズ(クエンティン・タランティーノ)
不条理スリラーという,監督デビュー作「恐怖のメロディ」に立ち返ったような意欲作と,アメリカの現状と未来を憂う思いを,自身の老いに被せて見事な物語に仕立てた作品の2本で,アメリカ映画史に燦然と輝く伝説を更に煌めかせたクリント・イーストウッドの年だった。越えて行くのは非常に困難な山だが,後に続く人間にとって明確な目標が存在するということは幸福なことではないだろうか。
ここに挙げた以外では,ベタな根性ものを格調高いドラマに昇華したダーレン・アロノフスキー「レスラー」,涙腺直撃の60年代ロックが反則技だったリチャード・カーティス「パイレーツ・オブ・ロック」,観終えて時間が経つにつれて重さが増したナ・ホンジン「チェイサー」,「トレイン・スポッティング」とトイレネタで繋がっていただけでなく,アカデミー賞という話題に負けないだけの内容を持っていた「スラムドッグ$ミリオネア」,グッゲンハイム美術館を穴だらけにするという映画ならではの蛮行を豪快に実現した「ザ・バンク堕ちた巨像」などが印象に残った。
洋画の輸入本数維持には全く寄与していないように見えるシネコンのスクリーン数だが,それが近年増えてきた吹き替え版に加え,今後予想される3Dバージョンの隆盛によって,更に少数のヒット作による寡占化が進むことが目下の心配事。ハリウッド,オフ・ハリウッド共に元気を取り戻しつつある中で,世界各国で生み出される良心作の公開が先細りにならないよう,精一杯劇場に駆け付けては,映画ファン予備軍の興味に繋がるような種を蒔いていきたい。
今年も駄文にお付き合いいただいた皆様へ,大変お世話になりました。改めて感謝を申し上げます。2010年が皆様にとって,稔り多き年になり(ついでに日本がサッカーW杯で決勝トーナメントに進出し)ますことを心より祈念して,今年最後のアップといたします。では,また来年。
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