子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2016年J2リーグ第37節 札幌 VS 東京V【1:2】

2016年10月22日 22時30分53秒 | サッカーあれこれ
札幌は完全に赤信号が点った。昇格争いの当面の対象チームである3位のセレッソと勝ち点差が11あるとは言え,明日の試合でセレッソが勝てばその差は8。残り5試合で2勝2分けで勝ち点を8積み上げれば決定する勘定にはなるが,このところの試合内容を見る限り,どんな相手であっても勝ち点を8取るのは至難の業だ。
ウノゼロ(1対0)を重ねて重ねて今のポジションに留まってきた札幌にとって,中盤も含めた守備が崩壊し,攻撃も創意工夫の欠片もない状態では,今年で最後となる公算大の昇格プレーオフで,清水に叩きのめされるのでは,という最悪の事態がちらつく状況となってきた。

左サイドの裏を取られた上,ソンユンの判断ミスも重なってしまった1点目の失点は,ほとんどディフェンスとしての役割を期待できない福森のサイドである以上,仕方がないという気がするが,2点目には開いた口が塞がらなかった。背後にドゥグラスがいるのが分かっていたはずなのに,緩慢としか言いようのない動きによって緩いクロスで頭を越された菊地のプレーは,まったく言い訳の出来ない,アマチュア・レヴェルのものだった。移籍後,監督は絶大な信頼を置いているようだが,菊地のプレーの質の低下がチームの失速と軌を一にしていることは間違いない。折角マセードが復帰したのに,菊地のサイドでピンチを招く回数が増えることによって,後半はマセードの精度の高いクロスを活かす場面が殆どなかったのは非常に残念だった。

攻撃はシュート数ではヴェルディを圧倒し,交替で入った神田の目の醒めるようなバー直撃のミドルもあったとは言え,とにかく工夫がなさ過ぎた。
相手陣内への入り口を探る際には大きなサイドチェンジを使ったとしても,そこからFWとの連携によってサイドを崩す,あるいはボランチやDFが前線の選手を追い越して深く抉る,という展開は殆どなく,ひたすら「都倉,何とか落としてくれ」「誰か,合わせてくれ」と言わんばかりの曖昧なアーリークロスを入れては弾き返されることの繰り返し。
これでは守る方は前を向いてさえいれば良く,さぞかし楽だったことだろう。

ただ,今から最悪の事態ばかりを考えていても仕方がない。今更「J1を意識した上手いプレー」などに走るのではなく,ヴェルディの前線の選手並みのチェイシングを全員がやる覚悟と,一時も弛緩することなくピッチ全体をチェックし,危険な箇所を潰し続ける,という守備における基本中の基本を反復することでしか道は開けないだろう。
5試合で勝ち点8を奪うことが出来るかどうか。ここが本当の正念場だ。


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