goo

2010年TVドラマ夏シーズン・レビューNO.3:「日本人の知らない日本語」

「任侠ヘルパー」での,主役コンビを食ってしまうような存在感に圧倒され,後追いで「純喫茶磯辺」に驚かされた身としては,「ヤンキー君とメガネちゃん」のようなやっつけ仕事ではなく,仲里依紗のコメディエンヌとしての魅力をしっかりと打ち出す企画が観たいと思っていたところなのだが,このタイミングで深夜の40分番組が来るとは思わなかった。

しかし,高校教師を目指して外国人に日本語を教える茶髪のギャル,という設定は,これまでのところ予想以上に仲里依紗のキャラクターにはまっているようだ。今どきのギャルに見えて,実は人情味溢れる大和撫子,というギャップは,強面に見えながら,本当は涙もろい熱血漢という,日本のTVドラマにおける典型的な教師役の変形だし,日本語の本質にこだわる外国人も,学園ドラマにおける不良生徒達の代わりを立派に務めている。

サブ・カルチャーに対して外国から注がれる熱い眼差しや,日本における外国人の就労の問題などについても,あくまで軽いタッチで扱おうという姿勢も観ていて嫌味がないし,閉塞感溢れるセット撮影を逆手に取った,低予算番組独特の親密な距離感も悪くない。2回平均で5%を割っている視聴率に惑わされてはいけない。

それにしても,飛び抜けた美人でもなく,スウェーデン人をお爺ちゃんに持ちながらも,どちらかというと日本人体型を誇示しつつ,女優としての底をいまだ見せない仲里依紗は,ますます面白い時期に入ってきたようだ。ファミレス日本語ではないが,「こちらが旬の仲里依紗になります」という勢いで,突っ走って欲しい。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 映画「息もで... 2010年TVドラ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。