萩尾望都のコミック「11人いる!」のパロディみたいなタイトルを付けられて,テレビ朝日の金曜深夜枠で始まったのが宮藤官九郎脚本の「11人もいる!」だ。
先妻(広末涼子)の子が7人に,光浦靖子扮する後妻の子が一人(加藤清史郎)という子だくさんの大家族に,死んだはずの先妻を加えた11人の貧乏生活を描いたホームドラマ。
話題にはなるけれども,どうにも数字が取れない宮藤官九郎をTV局側が深夜に追いやったのか,自らが希望して深夜枠でのびのびとクドカン節を炸裂させたかったのか,真偽の程は不明だが,あの神木之介君の童貞を唐突に奪ってみたり,大家族の生活を取り上げたバラエティ番組を露骨に批判してみたり,といったやりたい放題を見ると,宮藤官九郎の希望でこうなった可能性は非常に高いと見た。
数多のクドカン・ドラマの例に漏れず,今回も細部にこだわったマニアックな台詞の応酬の面白さに気を取られていると,いつの間にか,気恥ずかしくなるようなストレートなメッセージをどーんと突きつけられる。どうやら今回のメイン・テーマは,「家族は大変だけど,面白い」ということのようだが,今のところはまだ,セクシーな衣装で加藤清史君に「おっぱい触っていいよ」と迫る広末涼子に関して,CSにおけるヤクルトの館山のような効果的な使い方を見つけられずにいるようだ。更に,8人いる子供たちのうち,真ん中の4~5人をどう輝かせるのか,ほとんど芝居が出来ない光浦靖子をどうおだてるのか,課題は多い。
そんな中,もうミュージシャンの余技ではなく,一人前の俳優と呼んでも差し支えないレベルの演技を見せているのが,主人公田辺誠一の弟を演じる星野源だ。
アンジャッシュの児嶋にちょっと雰囲気の似たどんより系の存在感は,神木君との何気ないやり取りにも独特の味を感じさせて,実に面白い。
第2回までの平均で10%を超えるという予想外の数字が,キャストや制作陣の背中を押して,深夜枠にしかできないチャレンジを成功させれば,案外化ける可能性もありと見た。
先妻(広末涼子)の子が7人に,光浦靖子扮する後妻の子が一人(加藤清史郎)という子だくさんの大家族に,死んだはずの先妻を加えた11人の貧乏生活を描いたホームドラマ。
話題にはなるけれども,どうにも数字が取れない宮藤官九郎をTV局側が深夜に追いやったのか,自らが希望して深夜枠でのびのびとクドカン節を炸裂させたかったのか,真偽の程は不明だが,あの神木之介君の童貞を唐突に奪ってみたり,大家族の生活を取り上げたバラエティ番組を露骨に批判してみたり,といったやりたい放題を見ると,宮藤官九郎の希望でこうなった可能性は非常に高いと見た。
数多のクドカン・ドラマの例に漏れず,今回も細部にこだわったマニアックな台詞の応酬の面白さに気を取られていると,いつの間にか,気恥ずかしくなるようなストレートなメッセージをどーんと突きつけられる。どうやら今回のメイン・テーマは,「家族は大変だけど,面白い」ということのようだが,今のところはまだ,セクシーな衣装で加藤清史君に「おっぱい触っていいよ」と迫る広末涼子に関して,CSにおけるヤクルトの館山のような効果的な使い方を見つけられずにいるようだ。更に,8人いる子供たちのうち,真ん中の4~5人をどう輝かせるのか,ほとんど芝居が出来ない光浦靖子をどうおだてるのか,課題は多い。
そんな中,もうミュージシャンの余技ではなく,一人前の俳優と呼んでも差し支えないレベルの演技を見せているのが,主人公田辺誠一の弟を演じる星野源だ。
アンジャッシュの児嶋にちょっと雰囲気の似たどんより系の存在感は,神木君との何気ないやり取りにも独特の味を感じさせて,実に面白い。
第2回までの平均で10%を超えるという予想外の数字が,キャストや制作陣の背中を押して,深夜枠にしかできないチャレンジを成功させれば,案外化ける可能性もありと見た。