子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

2016年J2リーグ第16節 札幌 VS 千葉【2:2】

2016年06月04日 22時11分34秒 | サッカーあれこれ
日本代表がこれまで一度も勝ったことのないブルガリア相手に7点を,しかもそのどれもが目の醒めるような美しいゴールで奪った試合をTVで観た後に,J2リーグの試合を観るのは正直きついかなと思っていたのだが,やはりサッカーは生もの。
スタンドの一体感と圧倒的な劣勢から2点のビハインドを追い付くという劇的な展開をライヴで味わうという体験には,試合の技術的なレヴェルを問題にしないだけの魅力があるということを再認識した。
私のちょうど後ろの席で,私と同じ感想を「上里,引っ込めー!」と声にして叫んでくれていたおじさんと,ヘイスの同点ゴール直後にハイタッチした瞬間の盛り上がりは格別だった。

宮沢と深井というレギュラーのボランチ2枚に加えて,何といっても今季の守りの中心となって奮闘してきた増川がいない札幌の動きが,前節に比べて格段に悪かったということを差し引いても,前半の千葉は素晴らしかった。選手同士の距離感が絶妙でボールが良く廻ることに加えて,札幌がボールを持った時に常に2枚で挟んで取りに来る守備意識の徹底は,J1レヴェルだったと言っても過言ではないだろう。
左サイドを崩された最初の失点も,右サイドで後ろから上がってきた選手をマークしきれずに見事なロングシュートを叩き込まれた2点目のどちらも,千葉のアタック全体を見たら必然の結果だった。

このまま昨日のブルガリアのように大量失点するのを半ば覚悟していたのだが,前半のうちにヘイスのクロスから内村が1点を返したことで,首位のチームの落ち着きが戻ってきた。
負傷交替した稲本に替わった上里は,上述したようにキックの精度,消極性,運動量の少なさ,どれもが酷いものだったが,堀米が徐々にフィットし始めたことで,中盤の守りにリズムが出た。アタッキングサードでこぼれ球を拾えるようになると,攻撃にもバリエーションが生まれ,その仕上げを担ったのが内村と交代で入ったヘイスだった。
同点弾は自ら収めたボールを左サイドの都倉に展開し,その都倉がオープンスペースに走り込んで入れた素晴らしいクロスを押し込んだものだったが,ゴールが決まった瞬間のドームの興奮は,昇格決定クラスのものだった。

勝ち点1も大きいが,0:2でそのまま負けていたら,「やはり連勝も首位もフロックだったんだ」という雰囲気になっていてもおかしくなかった展開を,自らの修正によって押し戻したのは大きい。
次節は勝ち点4差の3位に付け,虎視眈々と自動昇格(=1年での復帰)を狙っている松本とのアウェー対決。実力を測るにはもってこいのカードだが,平日のナイトゲームとあって寒さが心配。調子を上げてきたブラジル人トリオの皆さん,ホッカイロをお忘れなくね。


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