子供はかまってくれない

子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。

日本代表対中国代表【1:0】予見出来なかった駒野の突破とクロス。ごめんなさい

2008年02月20日 21時43分23秒 | サッカーあれこれ
凄い試合だった。残念ながらレヴェルの話ではなく,ルールが支配するスポーツの試合として成立するかどうかの瀬戸際,という意味での凄さでだが。
ボールが足下を離れた後に来る中国選手の危険なチャージと,それをすべて見逃す北朝鮮人のレフェリー。特に安田を退場させたGKの跳び蹴りは,レッドカード以外の何物でもないだろう。
しかし見方を変えれば,これら度重なる挑発と理不尽を,忍耐と落ち着きと結束で乗り切った日本チームにとっては,実に貴重なアウェイゲームだったとも言える。試合終了を告げる笛の響きが残るピッチで,主審に握手を求めた中村の妙にわざとらしいフレンドリーさは最高の見物だった。

先制点が入るまでの日本はプレスの速さ,トップのさばき,裏を狙おうという意識,どれを取っても北朝鮮戦とは見違える出来で,序盤は好試合の予感が漂っていた。
先制点に結びついた駒野の飛び出し,山瀬の冷静なボレーシュート,ともにそれまでの軽快なリズムが生み出した見事なプレーだった。

しかしそれから前半終了までのプレーは,うってかわってひどいものだった。まるで点が入ったことを合図に足を止める作戦だったかのように,チームからはアグレッシブさが消え,プレスがかかっていない場面で簡単なパスを失い,逆に中国のパス廻しを引き出すようなプレーを立て続けに行う始末。
タイ戦もそうだったが,点を取った直後に全体のムードを締められる選手が,このチームには必要かもしれない。

中国は,日本がそんな状態に陥った時間帯,左サイドの8番を中心に中盤でダイレクトパスを繋げて,前線の選手の数的有利を作る,という高度な組み立てを何度か見せた。体の強さに構成力が加われば,まだまだ伸びる可能性はあると見たが,冒頭に記したような,時としてスポーツとしての基本を抑えることが出来なくなってしまうような組織では,国際舞台で認知されるまでには相当の時間が必要だろう。

試練を乗り越えて,一回り逞しくなった日本チームは,多分土曜日の韓国戦もやってくれるだろう。安田の敵を取ってくれるのは,おそらく矢野。やってくれ。


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