宮澤の先制点は素晴らしいものだった。右サイドからの折り返しを受けて,落ち着いてマークを剥がしてからゴール左隅に向けて放たれたミドル・シュートの軌跡は,(宮澤が打ったシュートとしては)これまでに見たこともないくらい鮮やかなものだった。
この1点で勝ちきれれば「絵に描いたようなホームゲーム」というところだったが,順位は10位とは言え勝ち点差はこの試合が始まる前までたったの「4」しかない,いわばPO圏内を争う直接のライヴァル北九州は,札幌を上回る洗練された戦い方で札幌の勝ち点を「2点」奪い取った。
バルバリッチ監督は「入り方は悪くなかった」と試合後に語っているが,前半の途中までは完全に北九州のペースだった。前線からDFまでをコンパクトに保つことで,セカンドボールへの寄せのスピードで札幌を圧倒した。崩しのアイデアが足りないことと,シュートの精度が低いことに助けられ,辛うじて先制点を奪われずに済んでいたが,実質的に試合は相手のペースで進んでいた。
それでも見事な個人技で先制した後しばらくは,宮澤のシュートの余韻が残ったかのように,勢いは札幌に移った。
相手の最終ラインを翻弄するかのような古田の飛び出しや内村のヘディングシュートなどで,後半の途中まで追加点は時間の問題,という雰囲気がピッチ全体に漂っていた。
しかし攻め込んでいながらも詰めの甘い攻撃を繰り返すうちに,北九州は選手交替で徐々にペースを変えつつあった。そんな相手の攻撃に対して札幌の最終ラインがマークの確認と徹底が出来ない中で,左サイドのミスからカウンターで同点弾を許した姿には,昇格争いを行うチームにあるはずの良い意味での緊張感と集中力が明らかに欠けていた。
3人目の選手交替枠を使わなかったベンチの采配も含めて,ホームゲームに詰めかけた1万2千人を超えるサポーターに何としても勝利を届けたいという気持ちがこもったプレーの数は,到底満足できるレヴェルではなかった。
この結果,横浜FCを大差で退けた首位大宮との勝ち点差はとうとう11に拡がってしまった。土俵際で踏ん張れるかどうか,次節のホームゲームが今シーズン最初の正念場だ。
この1点で勝ちきれれば「絵に描いたようなホームゲーム」というところだったが,順位は10位とは言え勝ち点差はこの試合が始まる前までたったの「4」しかない,いわばPO圏内を争う直接のライヴァル北九州は,札幌を上回る洗練された戦い方で札幌の勝ち点を「2点」奪い取った。
バルバリッチ監督は「入り方は悪くなかった」と試合後に語っているが,前半の途中までは完全に北九州のペースだった。前線からDFまでをコンパクトに保つことで,セカンドボールへの寄せのスピードで札幌を圧倒した。崩しのアイデアが足りないことと,シュートの精度が低いことに助けられ,辛うじて先制点を奪われずに済んでいたが,実質的に試合は相手のペースで進んでいた。
それでも見事な個人技で先制した後しばらくは,宮澤のシュートの余韻が残ったかのように,勢いは札幌に移った。
相手の最終ラインを翻弄するかのような古田の飛び出しや内村のヘディングシュートなどで,後半の途中まで追加点は時間の問題,という雰囲気がピッチ全体に漂っていた。
しかし攻め込んでいながらも詰めの甘い攻撃を繰り返すうちに,北九州は選手交替で徐々にペースを変えつつあった。そんな相手の攻撃に対して札幌の最終ラインがマークの確認と徹底が出来ない中で,左サイドのミスからカウンターで同点弾を許した姿には,昇格争いを行うチームにあるはずの良い意味での緊張感と集中力が明らかに欠けていた。
3人目の選手交替枠を使わなかったベンチの采配も含めて,ホームゲームに詰めかけた1万2千人を超えるサポーターに何としても勝利を届けたいという気持ちがこもったプレーの数は,到底満足できるレヴェルではなかった。
この結果,横浜FCを大差で退けた首位大宮との勝ち点差はとうとう11に拡がってしまった。土俵際で踏ん張れるかどうか,次節のホームゲームが今シーズン最初の正念場だ。