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2014年J2リーグ第28節 札幌 VS 栃木SC【1:1】

J1昇格の切り札として期待された小野伸二が入団して以来,なぜか迷走状態に入り込んでしまったコンサドーレ。
足の怪我も癒えた小野が復活したホーム戦で,連敗をストップすることが期待されたが,今日もまた札幌は月曜のナイトゲームにも拘わらず9千人近く集まったサポーターに,最低限の約束事も守れないルーズな守備と少ない運動量を露呈して,勝ち点1を積み上げるに留まった。

栃木の先制点は,直接的にはペナルティ・エリア外からのロングシュートに対する備えを怠った金山のミスのように見えたが,あそこで厳しくチェックに行けないボランチ・コンビの怠慢の方が責任は重いだろう。
試合終了間際に見せた奈良の身体を張った守備は,アジア大会日本代表から漏れた悔しさを昇華させるような素晴らしいものだったが,上原と石井のマークの甘さは致命的だ。
上原は鋭く速い同点弾によってミスをカバーしたと見なすことも出来るが,ロスタイムにぽっかりと空いた右サイドを突いてあわや勝ち越しかと思わせた栃木の攻撃は,石井のカバーのミス故に他ならない。

パスを出した段階でプレーが途切れがちになる宮澤の起用や,小野加入後初めて顔を揃えたと思しき前線の4人(内村,前田,小野,荒野)の行き当たりばったりのアタックと同じく,サイドの守備に対する具体的な指導がなされているのかどうか,甚だ疑問だ。
結果が伴わないだけでなく,試合の局面における戦術にまったく進歩が見られないという今の状況を打開するためには,指揮官の交代しかないと思うのだが,社長は今日の試合をどう観たのだろうか。
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