goo

2015年J2リーグ第6節 札幌 VS 東京ヴェルディ【1:1】

たとえテクニックがなくとも,大向こうを唸らせるようなアイデアが出て来なくとも,がむしゃらにボールを前に運ぶんだという気力や,局面でのボールの奪い合いには絶対に負けない,という気迫が感じられるような場面を生み出してくれたなら,ここまで帰りの足が重くなることはなかったはずだ。骨折り損のくたびれ儲けとは,今日の札幌ドームに来た観客のためにある諺だったのかもしれない。

前節の試合が行われた水曜日から中3日での連戦とあってか,両チーム共に運動量が少なかったことに加えて,パスミスも目立ち,チームの戦力は拮抗していると言われながらも総体で見ると,J2のレヴェルが如何に低いかということを証明するような試合になってしまった。
どちらのチームもアタッキングサードに入る遙か手前のゾーンでやり取りされるパスが,簡単に相手に奪われてはピンチを招く,という展開の連続。かといって奪われたボールが動くスピードは極めて遅く,決定的な場面の応酬にはならない。ヴェルディの方が左サイドから前線右への長いパスが何度か通って,よりサイドを深く抉る攻撃を見せていたが,前線の人数が足りず,攻撃に迫力は生まれない。
札幌も特に右サイドのスペースに古田が何度かフリーで入り込むことがあったが,縦への突破の意志を欠いて,すべて分厚い中央への切り返しを選択したことから,結果的にはフィニッシュまで辿り着かずに終わってしまってばかり,という印象だった。

札幌の失点は,その直前に見事なインターセプトを見せていた,ボランチ堀米の緩慢なプレーから生じた。思考スピード=判断の遅さが失点にダイレクトに繋がるということを,若いフットボーラーが学んでくれると良いのだが。
ナザリトは得点こそ素晴らしいプレーだったが,前線の起点としての役割は試合全体を通じて殆ど果たせていなかった。
前節で殆ど何も出来ずにリズムを崩す原因になっていたように見えた宮澤を,敢えて先発に起用した采配には疑問を持った。予想通り途中でニウドに交替することになってしまったが,前線のサポート役を務められない,シャドウストライカーとしても機能すべきボランチの仕事を理解していない選手の存在が,3トップを活かせない原因の一つになっていることに,指導陣には早く気付いて欲しい。

第6節にして既に首位の磐田からは勝ち点7差。小野よ,早く帰って来てくれないと,桜が咲く前にドームのピッチは来シーズンに向けての冬眠に入ってしまいそうだ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 映画「12-12-1... 映画「博士と... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。