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Music Mania

No Music No Life

アビーロード

2020年05月10日 | ビートルズ
5月の連休になるとビートルズのアビーロードが聴きたくなる。
というのは僕の個人的な感情の話で、全く世間の動きと関係ない。
中学3年の春、僕が初めてアビーロードを聴いたのがゴールデンウィークのときだったから、というただそれだけのことなんだけど、そんな40年近く前のことを覚えてるくらい印象的だったといえる。
1曲目「カム・トゥゲザー」の終わり近く「Come together yeah 」の「イェー」がなんだかテンションが低いことに心が重くなったり、「マックスウェルズ・シルバー・ハンマー」のポップさにポールらしさを感じたり、「アイ・ウォント・ユー」のエンディングがノイズまみれになって突然停止してビクっとしたり、「サンキング」のイントロの虫の音がレコードなのか外から聴こえてくるのか区別がつかなかったり、「ハー・マジェスティ」の小ぢんまりした雰囲気に寂しさを感じたりしたことを今も覚えてる。
以来、1000回はいってないと思うけど、100回は軽く超えるくらいは聴いたアルバムで、ビートルズの好きなアルバムの上位5枚にはいつだってランクインしてる。
以下のクイズはアビーロードからの出題だけど、最後の問題以外は全て正解だった。

「ビートルズ・クイズ」やってみた!#1【初級編】


今朝知ったニュースだけど、リトル・リチャードが亡くなったらしい。
オールディーズや古いロックンロールの好きな僕は、リトル・リチャードもよく聞いた。
ビートルズではリトル・リチャードはポールの担当で、有名な「のっぽのサリー」ほか、「ルシール」や「オー・マイ・ソウル」などをカバーしている。

ネジ巻き鳥クロニクル

2020年05月09日 | 読書


長い時間をかけてようやく村上春樹「ネジ巻き鳥クロニクル」を読み終えた。
これで村上春樹の長編小説を全て読んだわけだけど、その中でもこの小説は難解な部類に入ると思う。
たぶん初めて村上春樹を読んでみようとする人にはおすすめ出来ない。
とにかく、現実と非現実、現在と過去、現世とあっちの世界との行き来が激しく、村上作品というのはこんなもんだという割り切りがないと読みづらい。

いつものように、ここに登場する人物は、どれも普通ではなく、変な人ばかりである。
そして主人公はこれまた判で押したように、いつもの「僕」である。
「僕」はパスタやちょっとした料理をササっと自分で作り、ビールなどアルコールが大好きで、読書好きで、ひたすらプールで泳ぎ、奥さんは家を出ていってしまうのもいつも通りだ。
そして、誰にも心を開かない人物が、「僕」にのみ通じ合うのも、いつも通りである。
つまりいつもの村上ワールドのなかの物語なのだ。

この物語では「悪」の人が出てくる。
「悪」は人を空っぽにしたり、時には地縛霊のように土地にまとわりつく。
そして「僕」の妻をも奪っていく。
こういう「悪」との戦いというのは村上作品の一つのパターンで、最近の「騎士団長殺し」もそうだ。
この物語では「僕」の義兄が「悪」のアイコンになっており、同じく戦前のノモンハン事件における一人のソビエト軍将校にも「悪」がある。
「僕」の近所にある廃墟には、その土地そのものに「悪」があり、何故かそれらが繋がってるみたいになっている。
すごくわかりにくい設定で、いつものように「僕」があっちの世界(それは夢の中なのかパラレルワールドなのか死後の世界なのかよくわからない)への入り口は、枯れた井戸の底になっていて、頻繁に井戸へ入って瞑想してたりする。
普通、そんな人いないと思うけど。

文章のタッチはいつもの村上イズムに溢れていて、ときにユーモアもあり洗練されている。
村上春樹ファンに女性が多いのはこういうセンスに惹かれる人が多いからだろう。
僕は基本的に、相手が村上ファンであることがわかってる人以外に、自分か読者であることは公表しないけど。
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ジョン・レノンの真実 FBI監視記録

2020年05月05日 | 読書


70年代、ジョン・レノンはアメリカのFBIから危険人物とされ、調査の対象になっていたことは有名な話である。
なかには、ジョン・レノン射殺事件の黒幕はアメリカ政府というような論まで飛び出し、この「大きな圧力」の存在は度々クローズアップされた。 
アメリカ当局はジョンの何を恐れ、何を調査していたのだろうか。

1971年、ベトナム戦争激化の裏で再選を図った当時のニクソン政権はFBIに対し、ジョン・レノンを反政府活動に従事している要注意人物として監視するよう命じたという。
この「ジョン・レノンの真実 FBI監視記録DE-4〜HQ-33」という本は、ジョンの死後市民団体がFBIが所有する監視資料ファイルの公表を求め、長い裁判の末1997年に大部分が公表されるに至った。
それをまとめたものである。

大部分が公表されたものの、まだまだ黒塗りの部分が多く、公表されない理由は「これを公表すると他国から合衆国への外交、経済的、軍事的報復を誘発しかねない」かららしい。

調査ファイルの中のジョンは「新左翼」で「過激派」で「国家の安全を脅かす勢力と密接なつながりがある人物」となっている。
ビートルズが解散したばかりのジョンは、若者たちのカリスマであり、ただでさえ世の中の空気が反体制指示の時代、大きな声で戦争反対!ラブ・アンド・ピースを訴えるものだから、政府からしたら相当鬱陶しい人間だったに違いない。

当然ジョンのそんな姿勢を政治利用しようとする人間も出てくる。
とくに反体制や過激派や共産主義者あたりは、是が非でも「こっち側」に引き込もうとする。
こっち側のリーダーと密会する、集会に参加してもらう、デモの呼びかけに入ってもらうなど、そういった動きは益々当局から目をつけられ、危険人物とみなされるのだった。
とくに、反ニクソン・ツアーとして、主要都市10か所でコンサートを行い、ロックンロールと共に過激な政治的メッセージを呼びかける予定だったライブは、政治的に阻止された。
また、ピザが無効にされ国外退去処分が言い渡され、裁判となっている。
その他、あらゆる政治的問題人物ということで都度調査報告書が作成されているのだが、1972年末に『革命的行動をとらなくなったこと、ニューヨークの過激派との接触がないこと」そして何よりニクソン再選が実現したことにより、ジョンは調査対象から外れたようだ。

スライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーン

2020年05月01日 | 音楽
スライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーンは、10数年前名盤シリーズを書いていたときに「暴動」というアルバムを何回か聴いた。
聴いたけど、残念ながら琴線に触れることなく名盤入りはしなかったわけだけど、今回改めてYouTubeで聴いてみたら、これが悪くないのである。
これはやはりきちんとアルバムを買って聴こうかと思いAmazonで検索してみると、またしてもお買い得な5枚組ボックスがあるではないか。
しかし、アース・ウインド・アンド・ファイアーの5枚組を買って日々聴いてる最中に、こんなのを買うとたいていロクなことはない。
なので、いずれボックスは買うかもしれないけれど一旦置いといて、ボックスに入っていない「フレッシュ」というアルバムを買ったのだった。


ファンクといえばジェイムス・ブラウンなのは鉄板として、ファンクといえばスライでしょ、という一派も存在する。
聴いてみると、あーなるほどそっち系ね、と変な納得をする。
ロックバンドの曲で、「ファンキーな」と形容されるタイプにはたしかにスライ的なリズムがあるのだ。
たとえばジェフ・ベックの「ブロウ・バイ・ブロウ」なんかすごくスライの影響が感じられる。

この「フレッシュ」アルバム、ドロドログチャグチャしてるんだけど、曲そのものはわりとシンプルである。
まず印象的なのはベースの存在感だ。
なるほど、これがあのラリー・グラハムのベースか、と思ったらすでに脱退していてラスティ・アレンという人だった。
メロディはわかりやすくある意味ポップで、スライのボーカルはクセが強いタイプ。
万人受けするようには思えないけど、好きな人にはたまらないと思う。
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