Music Mania

No Music No Life

BTSとアメリカヒットチャート

2020年06月28日 | 音楽
真の音楽ファンは人種や国籍で音楽を選ばない。
マイルス・デイビスは言う。
『いいプレイをする奴なら、肌の色が緑色の奴でも雇うぜ」

BTSの新しいアルバム「Map of the Soul : 7」を何度も聴いている。
全曲がお気に入りではないものの、相当いいと思う。
僕は男性なので容姿についてはどうでもいいし、だいたい動画ではなく音しか聴いてないのでダンスパフォーマンスも知らない。
音だけでの判断である。
これが欧米で受け入れられる背景も知りたいと思い、最新のアメリカンヒットチャートをチェックしてみた。
ここでトップ10ヒット曲を聴くことができます。
最新版アメリカヒットチャートランキング

全て聴いて思ったこと。
それは「まだ自分の理解の範囲内にあってよかった」ということ。
全ての曲が自分の理解をはるかに超えていたら、それは現代音楽リスナーとして死んだも同然だ。
ナツメロ音楽しか受け入れられない懐古ジジイにはなるのはまだ早い。

気になった曲
ダベイビーの「ロックスター」
これは「Black lives matter」と関係する曲だろう。
黒人のロックスターを見たことあるか?と問われる。
けっこう物騒な歌詞で僕にはちょっと伝わらないところもあるけど、怒りが感じられる。

ドジャ・キャットの「セイ・ソー」
普通のダンスポップでちょっとホッとする。
普通にいい曲だと思う。

ザ・ウィークエンドの「プリンディング・ライツ」
これもダンスポップ、曲はちょっと80年代っぽい。
というか、昔のディスコっぽい。

セイント・ジョンの「ローゼズ」
これもダンスポップ。
これいいなぁ、けっこう好きかも。

レディーガガ、アリアナ・グランデ「レイン・オン・ミー」
2大歌姫によるコラボでなかなかいいと思う。
すごくポップでヒットする要素満載だ。

デュア・リパ「ドント・スタート・ナウ」
これまたダンスポップだけど、思い切り80年代風の仕上がり。
今回のヒットチャートで一番気に入ったのがコレだ。
すごくいいと思う。
でも、こういう古いセンスの曲が一番しっくりくることが悲しいけど。

このヒットチャートにはヒップホップとダンスポップしかない。
ダンスポップはどれも聴きやすく僕のような50すぎたオジサンでも理解出来る曲ばかりだ。
でもヒップホップは、悪くはないもののずっと聴くのはしんどい。
こういうのって歌詞がわからないとダメだ。
ここにはないけど、ボブ・ディランの新曲も上位にある。
最初から最後までディランがボソボソと歌ってるんだけど、英語がわからないと話にならない。

今のヒットチャートを聴いて、韓国のBTSはヒップホップとダンスポップがとてもうまくバランスされてることがわかった。
まさに産業ロックならぬ、非常によく計算された産業ポップなのだった。

ディスカバー・ビートルズ その2

2020年06月27日 | ビートルズ


先週のディスカバービートルズは予定通りアルバム「A Hard Days Night」のB面だった。
このアルバムはジョンのアルバムだってよく言われるけど、たしかにジョンの活躍が目立つ。
全ビートルズアルバム中、もっともジョン色が濃いのはこれだろう。
初期のジョンの集大成のような感じだ。

今回は「Any Time at All」からスタート。
これ個人的にすごく好きな曲。
コード進行の説明があって、普通はメジャーコードにするところをマイナーコードにしてるという。
おかげで独特の哀愁が漂う。

「Things We Said Today」これも好きな曲。
デル・シャノンの「悲しき街角」からの影響を言ってたけど、たしかにちょっと雰囲気は似てるかな。
曲としてはぜんぜん違うけど。

「You Can’t Do That」カッコいいロックンロールナンバーで、ジョンのボーカルがとてもよい。
今まで気がつかなかったけど、ポールのベースもカッコいいフレーズを弾いてる。
間奏のギターはジョンだけど、この荒々しさにロックを感じる。

「I’ll Be Back」これも哀愁ナンバー。
DJさんが言うように、それまでのアルバムのラストはハードなロックンロールで締めてたけど、このアルバムで哀愁ナンバーで締めてるのは大人っぽくなったように感じる。
この曲で終わるというより、次のアルバムへの道しるべみたいに感じる。

ちなみに、僕は映画「A Hard Days Night」はまともに見たことがない。
おそらくこれからも見ることはない。
興味ないから。

BTSの世界的な人気について

2020年06月21日 | 音楽
韓国のポップグループBTSの人気がすごいことになっている。
僕の友人はもう一昨年くらいからBTSはすごいから聴け、と言ってた。
僕としては、どうせ日本でいえば嵐みたいなもんでしょ、と聴いてなかったんだけど、そんなわけにはいかないくらい世界のヒットチャートを席巻しているようだ。
もちろん日本でもドームツアーのチケットが取れないくらい人気がある。
STEFANIEのナオちゃんも昨年BTSのライブを娘さんと見に行ってすっかりハマったという。
これは聴かないという選択肢はない。

来月発売(?)となるニューアルバム。
というか、韓国ではすでに発売されてて日本盤がまだなだけなのか?
その辺はよくわからないけど、フルアルバムで聴くことが出来る。
僕はこのアルバムを通しで3回ほど聴いてみた。
動画ではなくあえてアルバムで聴くのは、ダンスパフォーマンスに惑わされることなく音そのもので判断したいからだ。
結論から言うと、これはかなり良質のポップアルバムである。
そして、ジャニーズとはぜんぜん違う世界市場を狙ったレベルであった。
余談だけど、僕は嵐のアルバムを2枚くらい丁寧に聴いてます。
話をBTSに戻そう。
1曲目がハードなラップナンバーなので、この手の音楽が苦手な人は脱落しそうだけど、それ以降は聴きやすい曲が続く。
曲のタイプによって歌う人が違うようで、それぞれの得意分野があてがわれてるのどろう。
世界レベルを目指してるものの、英語ではなく韓国語で歌ってるのもすごい。
来月発売の日本盤には、いくつかの曲が日本語で歌われるのかもしれないが、韓国語のままでもいいんじゃないだろうか。


[FULL ALBUM] BTS (방탄소년단) - Map of the Soul : 7
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ディスカバービートルズ

2020年06月20日 | ビートルズ


音楽仲間の人から教えてもらったのだけど、毎週日曜日21時からNHK-FMで「ディスカバービートルズ」という番組を聴き始めた。
これはビートルズをデビュー時から順に全曲を深掘りしていくもので、先週の放送ではすでに3枚目のアルバムのA面まで来ていた。
明日の放送ではB面である。
DJの人はよく知らない人だけど、かなりのビートルマニアで、わりと知ってる方の僕でも知らないことが多くて面白い。
さらに曲を紹介するだけでなく、ビートルズ以降の「ビートルズのDNAを受け継ぐ曲」なんかも紹介してくれる。
この辺は僕の知らない曲が多く、とても勉強になる。

ずっと前、それは38年も前だけどNHK-FM「軽音楽をあなたへ」という番組で何日にもわたってビートルズの全曲、そして未発表ライブ、さらにカバー曲のオリジナルなど、すごいボリュームで放送されたことがある。
ときどきNHKはこういう企画をやってくれる。
NHK万歳!

で、先週の放送から。
1曲目ハードデイズナイトの間奏のギターソロ。
元々はもっと低い音程であのフレーズを弾いて録音した後、テープの回転を上げてダビングしたという。
昔、チラッと聞いたことがある話だけど、本当だったんだね。
3曲目イフアイフェル、コーラスラインが絶妙で、音楽理論を超えたセンスが感じられる。

この番組、最後までいくのはだいぶ先になると思うけど、それだけ楽しみが長く続くということだ。

アレサ・フランクリンの凄さについて

2020年06月13日 | 音楽


アメリカの音楽雑誌ローリングストーン誌が選ぶ「歴史上最も偉大なシンガー100人」で堂々の1位はアレサ・フランクリンである。
以下は次の通り
2位 レイ・チャールズ
3位 エルヴィス・プレスリー
4位 サム・クック
5位 ジョン・レノン
6位 マーヴィン・ゲイ
7位 ボブ・ディラン
8位 オーティス・レディング
9位 スティービー・ワンダー
10位 ジェームス・ブラウン

こうしてみるとブラック勢の強さがよくわかる。
アメリカでは未だに黒人差別がなくならず今も大騒ぎになってるけれど、音楽の世界は完全に別だ。
音楽の良し悪しに、肌の色とか人種とか国籍とか一切関係ない。
マイケル・ジャクソン(25位)やプリンス(30位)が意外に低い気もするけど、それだけ奥が深いのだろう。

さて、1位となったアレサ・フランクリンだけど、実は僕はほとんど知らない。
アレサ・フランクリンだけでなく、レイ・チャールズもサム・クックもマーヴィン・ゲイもオーティス・レディングもほとんど知らない。
つまりまだまだブラックミュージックについては無知なのだ。
知らないなら聴こう。
というわけで、とりあえずはアレサ・フランクリンのベストアルバムから入ることにした。

で、じっくりと聴いてみた。
60年代のブラックミュージックってこんな感じだよね、というサウンドメイキングはアトランティックレーベルらしい。
曲はゴスペルっぽさが残ってる。
アレサ・フランクリンのボーカルはうまい。
声域が広く低音から高音まで伸びがある。
そしてリズミカルである。
しかし「歴史上最も偉大なシンガー」の1位に相応しいのか?という疑問には答えられない。
おそらくそれは僕がアメリカ人ではないから、というのはあると思う。
例えば、日本で最も偉大シンガーを選べと言われたら、たぶん美空ひばりが上位になると思う。
1位かもしれない。
でもそれを日本人以外の人に説明するのは難しいだろう。
美空ひばりよりも歌唱力のある人はたくさんいると思う。
それでもボーカリストのレジェンドとして誰もが認める存在というところでは、なかなか美空ひばりほどの人はいないのではないだろうか。
アレサ・フランクリンもそんな感じで、アメリカ人からすると「やっぱアレサだよな」みたいなところかあるのではないだろうか。

次の動画というか音源は、ビートルズの「エリナーリグビー」をアレサがカバーしたもの。
ビートルズ版とは全く違うアレンジで、完全に自分スタイルにしてしまってる。
歌詞以外、メロディーもコード進行も違っていて、限りなく別の曲でおる。
そして完成度が高い。
ビートルズ版よりこっちが好きって人も多いだろう。
元のクラシカルなカラーが完全にブラックに塗りつぶされて、R&Bに生まれ変わっている。
これを聴くとアレサってすごいんだな、とちょっとだけわかった気になってしまうのだった。
Eleanor Rigby by Aretha Franklin