Music Mania

No Music No Life

ロックンロール黄金狂時代

2024年06月29日 | 邦楽
ダイヤモンドユカイと木暮シャケのユニット、Diamond Shakeのセカンドアルバムが出た。
その名も「ロックンロール黄金狂時代」、中身はなんと洋楽ロックンロールのカバーアルバムだ。
彼らが10代初め頃に聴きまくってた名曲が8つ入っている。

01. Jumpinʼ Jack Flash
02. Jet
03. Hot Legs
04. Born To Be Wild
05. Have You Ever Seen The Rain
06. Come Together
07. Mama Kin
08. Sympathy For The Devil

選曲は王道中の王道で、いかにも僕より少し上の世代のロックファンが好きそうな曲が並んでいる。
とくにJet 、Hot Legs、Mama Kin あたりは、いかにも現在還暦すぎくらいのロックファンが選びそうな感じだ。
それらを原曲の良さはそのままに、Diamond Shakeの曲として上手くアレンジされている。

このアルバムを聴いて、久しぶりにロッド・スチュアートのアルバム「明日へのキックオフ」が聴きたくなった。
いいものは古くてもいい。
ロックンロールな旧A面もいいが、バラード中心の旧B面もジワジワくる良さがある。
こういう「普通のロックアルバム」は80年代には少なくなってしまう。
それはそれで、進化とはそういうものなのだが。

コロンブス

2024年06月23日 | 邦楽
Mrs. GREEN APPLEの新曲「コロンブス」のPVが炎上して廃止になったというニュースがあった。
けっこうネットで話題になってたので知ってる人も多いと思う。
僕がこのことを知ったときはすでに動画は削除されてたけど、なんとか探して見てみた。
やっぱり、今の時代これはアカンでしょ、というものだった。

僕が小学生のとき、コロンブスはアメリカ大陸を発見した偉い人という位置付けだった。
まだ地球が丸いということが実証されていない時代、もしかしたら海の果ては大きな滝になって船ごとどこかに落ちてしまうのではないか、という不安と戦いながら勇気をもって航海し、ついに陸地を発見したコロンブス。
その後、大航海時代になりヨーロッパに大きな富をもたらすきっかけとなったコロンブスの大冒険は、まさに英雄的な行為だった。

しかし近年、コロンブスの評価は大きく変わる。
侵略と虐殺、奴隷貿易の人として、世界史の中の大きな負の象徴となったのだ。
またコロンブス隊と原住民との接触により病原菌が広まったという事実もある。
後者については、コロンブスがいなくてもいずれはなんらかの形でヨーロッパ人との接触はあっただろうから、仕方がないともいえるけど。

話はMrs. GREEN APPLEに戻る。
彼らの新曲「コロンブス」は、PVはともかく、歌詞を読むと、とくに問題はないように感じられる。
とはいえ、PVにメンバーも登場して嬉しそうに撮影している時点で、メンバーは悪くないとはいえない。
もちろん悪意はないんだろうけど、無知は悪となるのだ。

コロンブスはコロンブスでも、信念を持って勇気のある行いをした結果、大きな発見があった、ということを強調していれば良かったと思う。

Adoの握手会

2024年06月23日 | 邦楽
絶対顔見せしない歌手のAdoが握手会をしたという。
それも、本人はボックスの中にいてファンはボックスの穴に手を入れると握手出来るという異様なイベントだったらしい。
さらに会話も禁止とのことで、本当に中にいるのがAdoなのかどうかもわからないという。

これって面白いよね。
奇想天外というか、滑稽というか、いかにも日本的だと思う。
Ado本人かどうかの確認は出来ないけど、ファンの方は厳重なセキュリティチェックがあり、厳しく本人かどうか確認されるらしい。
それでも、この奇妙な握手会が奇妙であるがゆえに話題となり、ネットニュースで取り上げられてる時点でAdo側の勝ちである。

で、絶対顔出ししないAdoながら、普通に生きてる現代人である限り、どこかで顔バレするのは当たり前のこと。
案の定、ネットでは素顔が晒されてる。
そもそもAdoのファンって10代とか若者が多いので、ほとんどの人は顔を知ってると思われる。
そうなると、余計にボックス握手会が滑稽なものに見えてくる。

ところで、僕はAdoの曲って「うっせぇわ」と「新時代」しか知らなかったので、この機会にいろいろ聴いてみた。
すると彼女は顔云々ではなく、歌唱力だけで十分戦えるポテンシャルを持ってることがよくわかった。
とくに表現力が頭一つ抜けている。
椎名林檎の影響が感じられるけど、アクの強さと普遍性のバランスがちょうどいい。
当たり障りのないボーカルが多い昨今、この程よいアクの強さは大きなアドバンテージがある。
曲の幅の広さもいい。
新曲の「MIRROR」みたいなジャジイな曲もいい。
椎名林檎好きならきっと気に入ると思う。


【Ado】MIRROR