Music Mania

No Music No Life

みのミュージック邦楽ランキング

2020年11月28日 | 邦楽
みのミュージックリスナーが選ぶ名盤ランキングが発表された。
まずは邦楽から。
みのミュージックを見ているロックファンはかなり多くて、集まった票は約3200票、1503組のアーティストのアルバムがあがったという。
僕は邦楽ロックはまだまだ未聴なのが多いので、とても興味深く見させていただいた。

リスナーさんが選ぶ邦楽ランキング100-30位


リスナーさんが選ぶ邦楽ランキング29-1位


この中で、僕が聴いたことのあるアルバムは以下の24枚で、約4分の1になる。

89位 ミノタウルス「肖像」
86位 サザンオールスターズ「KAMAKURA」
82位 BOOWY「Beat Emotion」
79位 RCサクセション「ラプソディー」
77位 フラワートラベリンバンド「Satori」
73位 サディスティックミカバンド「黒船」
70位 椎名林檎「加爾基 精液 栗の花」
63位 ナンバーガール「サッポロOmoishi in my head状態」
59位 東京事変「大人」
55位 はっぴぃえんど「はっぴぃえんど」
51位 INU「メシ喰うな」
42位 星野源「POP VIRUS」
41位 椎名林檎「勝訴ストリップ」
39位 四人囃子「一触即発」
21位 ゆらゆら帝国「3×3×3」
20位 X Japan「Blue Blood」
19位 尾崎豊「17歳の地図」
17位 井上陽水「氷の世界」
15位 スピッツ「ハチミツ」
11位 宇多田ヒカル「First Love」
6位 YMO「ソリッドステイトサバイバー」
5位 椎名林檎「無罪モラトリアム」
2位 ザ・ブルーハーツ「ザ・ブルーハーツ」
1位 はっぴぃえんど「海風ろまん」

これらのアルバムは、聴いたことがあるというだけで、お気に入りとか名盤と呼ぶに相応しいとか思ってるわけではない。
にしても、これだけ聴いてたのは自分でもちょっと意外である。
ランキング全体で見ると、参加してる人の平均年齢はおそらくアラサーからアラフォーくらいの人が多いようで、僕のようなアラフィフからすると、全く知らないアーティストも多い。
すごく偏ってるように見えるのは、世代の違いもあると思うけど、80年代ものが弱く、何故かはっぴぃえんどだけ評価が高く、矢沢、長渕はガン無視なのは、僕が最初から予想した通りで、みのミュージックランキングだけでなく、大抵の邦楽ランキングはこういう傾向である。

この中で、世間から名盤とされていて僕自身も気に入ってるアルバム

82位 BOOWY「Beat Emotion」
79位 RCサクセション「ラプソディー」
77位 フラワートラベリンバンド「Satori」
73位 サディスティックミカバンド「黒船」
39位 四人囃子「一触即発」
20位 X Japan「Blue Blood」
19位 尾崎豊「17歳の地図」
11位 宇多田ヒカル「First Love」
6位 YMO「ソリッドステイトサバイバー」
5位 椎名林檎「無罪モラトリアム」
2位 ザ・ブルーハーツ「ザ・ブルーハーツ」

「Satori」「黒船」「一触即発」は70年代の名盤としてよくランクインするアルバムで、もはや定番と言っていいものだ。
80年代以降のアルバムは、どれも僕がリアルタイムで聴いてきたもので、どれも納得がいくものである。

次に僕自身は好きなアルバムだけど、名盤とは言い難いと思うアルバム

51位 INU「メシ喰うな」
42位 星野源「POP VIRUS」
21位 ゆらゆら帝国「3×3×3」

「メシ喰うな」はよくパンクの名盤として取り上げられるし、僕自身もいいアルバムだと思うけど、名盤というには弱い気がする。
「POP VIRUS」は最近のお気に入りでよく聴いてるけど、まだ名盤というには早い。
ゆらゆら帝国はこれしか聴いたことがないけど、もっといいのがありそう。

次は世間から名盤と認定されてるけど、個人的には好きじゃないアルバム

55位 はっぴぃえんど「はっぴぃえんど」
17位 井上陽水「氷の世界」
1位 はっぴぃえんど「海風ろまん」

「氷の世界」は個人的な好みの問題だけで、すごく売れたアルバムだし、名盤としての風格はあると思う。
それに対して、はっぴぃえんどのあまりの評価の高さは理解出来ない。
80年代半ばごろ、すでに一部のマニアの間では伝説のバンド扱いされてたし、それくらいの頃に僕も聴いてる。
その後、何度か聴く機会はあったし、2ヶ月くらい前にも「海風ろまん」をサブスクで通しで聴いてるけど、自分好みじゃないことが明確化されただけだった。

次回は洋楽編です。

ディスカバービートルズ その24

2020年11月28日 | ビートルズ


11月22日放送のディスカバービートルズは、前回からの続きで「ザ・ビートルズ」からB面である。
華やかでインパクトの強いA面と違い、実に地味な内容となっている。
レコードの片面単位で見た場合、ビートルズのアルバムでもっとも地味なのがこのホワイトアルバムB面だ。
かといって、内容が悪いわけではなく、隠れた名曲が多い。

その中の1曲「Why Don't We Do It In The Road?」に注目してみよう。

ものすごくシンプルな曲で、コード進行は普通に12小節のブルース進行でヒネリはない。
歌詞にいたっては、題名を繰り返す以外は「No one will be watching us」だけという、シンプルすぎるものとなっている。
「道路の真ん中でやろうじゃないか、誰も見てはいやしない、道路の真ん中でやろうぜ」と歌う。
1番も2番も3番も同じ歌詞で間奏はない。
この歌詞は、ポールが道路の真ん中で猿が後尾してるのを見て思いついたという。
人間だって道路の真ん中でやってもいいじゃないか、ともとれるが、ポールとしてはもっと人間は自由になっていいんじゃないかというメッセージらしい。
このシンプルな曲を最大限にカッコよくするため、いろいろ工夫されている。
とくに素晴らしいのはポールのソウルフルで表情豊かなボーカルである。
この歌の表現力だけで退屈にならないよう3番までもたせている。
ベースラインは、1番ではシンプルにルート音を8分で弾いてるだけだが、2番になるとコードの切り替わり時につなぎ音が入り、3番ではポールらしい動きのあるラインになっている。
この曲をジョンはとても気に入ったそうで、ぜひ俺に歌わせてくれといってたという。
それなのに、ポールはリンゴと二人でこの曲をレコーディングしてしまい、ジョンは怒ってたらしい。
その後のインタビューでも、俺が歌ってたらもっと素晴らしい曲になってたはずだと言うと同時に、ポールの最高傑作の一つだと絶賛している。
もしこの曲をジョンが歌ってたら、ポール版とは全く違ったものになっただろう。
僕の想像では、ヤーブルースとコールドターキーが合わさったみたいな、狂気を感じさせるような雰囲気かな、と思う。

Why Don't We Do It In The Road? (2018 Mix)

ポジションズ

2020年11月22日 | 音楽
今週のアメリカンヒットチャートは、2位にアリアナ・グランデ「ポジションズ」が入っている。
最近発表されたニューアルバムからの曲で、ポップなサウンドが心地よい。
ただ、アルバムを通しで聴くとどれも似ていて、せっかくのこの曲も埋もれてしまうのは残念だ。
ダベイビー「ロックスター」はランク落ちしたけど、かなりのロングヒットだった。
ザ・ウィーケンドはまだ5位、こちらもロングヒット中だ。

Ariana Grande - positions (official video)


ここ最近よく聴くアルバム紹介。

エイヴァ・マックス「ヘブン・アンド・ヘル」



期待の新人とされるシンガーソングライターで、メロディアスなダンスポップである。
このメロディラインが僕のツボにはまった。
似たようなダンスポップは数多いけど、エイヴァ・マックスはこのメロディがいいのだ。
そう感じる人は思いの外多いようで、いきなり世界的な大ヒットを飛ばしている。


アイドルズ「ウルトラ・モノ」



ポストパンクとかオルタナティブとか言われてるけど、僕にはゴリゴリのパンクに聴こえる。
それも70年代80年代のソレではなく、現代的な味付けでパンクをやってる。
そして、こんなパンクなアルバムが全英1位ってのもスゴい。
アメリカと違い、英国ではまだロックは死んでいないのかもしれない。
 
アルバート・キング「ブルース・アット・サンライズ」



アルバート・キングの1973年のライブで、とても骨太なブルースギターが聴けるアルバムだ。
モントルージャズフェスティバルでの演奏で、代表曲「アイ・プレイ・ザ・ブルース・フォー・ユー」のライブ演奏が聴ける。
レコードで聴けるクリアな音色ではなく、わりと歪んでいて、すごく音が太い。
どんなゲージを使ってるのか知らないけど、とても太い弦を張ってそうな音である。
そんな張力の強い弦をチョーキングしたりビブラートしたりするのってすごく大変そうだけど、アルバート・キングなら軽々やってそうだ。

アルバート・キング「ブルース・フォー・エルビス」



こちらもアルバート・キングで、エルビスのカバー集である。
ポップスが白でブルースが黒なら、ロックンロールは黒に近いグレーだ。
なので、ブルースマンがカバーするロックンロールに違和感はない。
というより、エルビスのヒット曲がブルースになっていて、元々がこういう曲だったかのようにしっくり出来上がってる。

ディスカバービートルズ その23

2020年11月21日 | ビートルズ


11月15日放送のディスカバービートルズは、アルバム「ザ・ビートルズ」通称ホワイトアルバムからA面だった。
カラフルでサイケなアルバムが続いたあとのアルバムで、たっぷり2枚組である。
非常にいろいろなタイプの曲が入ってるけど、全体的にはカラフルというよりモノトーンな雰囲気だと思う。

ビートルズはホワイトアルバム制作の前にインドへ瞑想修行に行っている。
とくにジョージとジョンが瞑想にハマり、ポールとリンゴはそれほどでもなかったらしい。
瞑想により内なるパワーから音楽を引き出そうとしたジョージとジョンに対して、ポールとしては、もっといろいろな音楽を聴き、日々ピアノやギターを弾いてる方が作曲に役立つと考えたのだろう。
結局、どちらも名曲をいくつも生み出しているので、それぞれにあったやり方だったと思われる。
この時は、ビートルズのメンバーだけでなく、妻や友人なども一緒でけっこう大所帯だったという。
マスコミに追われ、スケジュールに追われ、ゆっくりした時間が取れないイギリスか飛び出し、静かなインドでの瞑想は大きな成果があったと言われる。
それがホワイトアルバムにつながり、結果1枚に収まることなく、2枚組になったようだ。
今回の放送で初めて知ったことは、1曲目「バック・イン・USSR」が、実は一音低いキーでスローに演奏されたのを、テープの回転を上げて一音キーをあげて、ポールのボーカルトラックが録音されたということ。
そして、ドラムはリンゴではなくポールらしい。

528Hzの謎
最近知ったことだけど、音の周波数で528Hzは癒し効果があるという説がある。
そして、ジョンはこのことを知っていて、イマジンは528Hzの音楽だという。
ホントに?
世の中には528Hzの音楽ばかり集めたCDもあるようだけど。
そして、440Hzは悪魔の周波数だとか。
で、トゥモロウネバーノウズは528Hzだけで作られた音楽らしい。
トゥモロウネバーノウズのどこに癒し効果があるのか?
これを書いてる人は本当にトゥモローネバーノウズを聴いたのか?

ディスカバービートルズ その22

2020年11月14日 | ビートルズ


11月8日放送のディスカバービートルズは、先週に引き続きアルバム「マジカルミステリーツアー」からで、今回はB面である。
いわゆるサントラ曲であるA面と違い、B面はアルバム発表近辺に発表されたシングル曲が集められている。
サイケなビートルズの絶頂期ということで、どの曲も凝りに凝っていて、今聴いても新たな発見がある。
この番組でストロベリーフィールズフォーエバーが2つのテイクを繋げてあるというのを初めて知った。
元々、前半と後半は別テイクで、しかも曲のスピードもキーも違うのに、とてもうまく繋げてある。
そのためにテープのスピードをいじってあるのだけど、言われてみるとたしかにそんな感じではある。
どうもジョンがエンジニアに、なんとかうまくやれと命じて、苦労の末にやり遂げたとのこと。
そして、ポールだったら最後まで責任を持って、というより他人任せには出来ないから、全部自分でやるみたいなところがあって、決してジョンみたいに投げ出してしまうことはなかったようだ。
アルバムの最後は「愛こそはすべて」。
これ、すごい変拍子であることに今まで気がついていなかった。
それくらい不自然さがなく、すんなり聞けるのに、いざリズムを意識すると一筋縄ではいかない。
この辺はいかにもビートルズマジックで、とくにジョンの曲に多い。

ジョンの新しいベストアルバム「ギミー・サム・トゥルース」が発売された。
今年はジョンが80歳になってるはずの年であり、亡くなって40年となる年ということでの記念ベストだ。
とは言っても、どうせ全部知ってる曲だし、別に聴かなくてもいいか、と思ってたけど、ミノミュージックのジョンの格付け動画を見たら聴きたくなった。
そしたらとても良かった。
ジョンのベストがいい、なんてのは「冬は寒い」くらい当たり前のことだけど、これは想像以上に良かった。
プロデュースはヨーコで、たっぷり36曲、2時間18分である。
選曲はジョンのベストになくてはならない曲と重要なアルバム曲で、基本的に発売順に並んでいる。
面白いのは、最後の2曲だけ時系列を無視して、「ハッピークリスマス」と「平和を我らに」となってること。
この2曲を最後に持ってくることにより、今のアメリカに対するメッセージ性を強めているんだと思う。
そのわりに「イマジン」が目立たないところにこっそり入ってるのは、もう今更イマジンを強調する必要はないということか。
それと、「女は世界の奴隷か」が外されてるのだが、これは当時と違ってようやく女性の地位が向上し、時代が変わったからだと思う。
もう一つ、「カム・トゥゲザー」のライブバージョンが入ってるのだけど、これも歌詞の最後にジョンが「Stop the war」と叫んでるからかな、と思う。
音質はリマスターされていて、とくに重低音が強調されている。
それがとくに顕著に現れているのが、「インスタント・カーマ」や「コールド・ターキー」など初期のロックナンバーで、今まで目立たなかったクラウス・プアマンのベースがはっきり聞き取れる。
それと音の分離がよくなり、とくに今まであまりよくなかったエルトン・ジョンとの「真夜中を突っ走れ」などは見違えるほど良くなったと思う。
その代わり、「スタンド・バイ・ミー」の印象的なアコギのカッティングなんかは少々引っ込んでしまった気がする。
全体的にはジョンのボーカルがよりクリアになり、前面に出てきた。
このリミックスはおそらく若い人に向けてのもので、とても今風だと思う。
イマジンとハッピークリスマスくらいしか知らない人にもお勧め出来るアルバムだ。