Music Mania

No Music No Life

ルールの押し付け

2013年11月30日 | 音楽
先日、僕の知人が嵐のコンサートに行ったという。
それは名古屋ドームのアリーナ席だったのだが、前の席にいた人たちがマナーについてもめていたらしい。
話によると、ある曲のときに皆で特定の振り付けをするらしいのだが、前の席の人は知ってか知らないでか、その踊りをしなかったらしい。
それを隣の人が、なぜ踊らないんだとか、マナーが悪いとか、嵐が悲しむとか、そういうイチャモンをつけていたとのこと。
なんとまあ、余計なお世話というか、ルールの押し付けというか、ジャニーズのコンサートって難しいものだ。

僕がよく行くような、客の大半がオッサンばかりのライブだと、こんなややこしいルールなどなく、皆自由に楽しんでいる。
盛り上がるときは自然発生的に盛り上がり、手拍子したり、ヘドバンしたり、拳を振り上げたり、立ったまま棒立ちだったり、座ったままだったりで、各々が自分流で、それを咎める人などいない。

さて、ではどんなライブでもルールはいらないのか、といえばそうでもない。
とくに若い女性が客の中心になっているライブは気をつけなければならない。

60年代グループサウンズが人気だったころ、コンサート会場は若い女性の熱気に包まれていた。
タイガースやオックスといった人気バンドが登場すると、会場は若い女性の悲鳴が響き渡り、それはライブが終了するまで続いたという。
悲鳴はやがて泣き声にかわり、ついには失神する人や、我を失ってステージに突撃する人まで現れる始末。
これは日本だけの話ではない。
ビートルズのライブも同様で、ライブ中は終始悲鳴のような叫び声が続き、失神して運ばれていく様子を動画で見たことがある人もいるだろう。
当然客席では「キャーという悲鳴の合間に、かすかにビートルズの曲が聞こえる」という状態で、もはや音楽を楽しむことなど出来るわけがない。
いや、それより、こういう状態のライブが続くと、いつか大きな事故に繋がるだろう。

現在、とくに男性アイドルやV系など女性ファンが大半をしめるライブは、それぞれ細かいルールがあり、半狂乱になって騒ぎまくるような人は少ない。
ただ、上記のジャニーズの一件のように、ルールの押し付けは少々行きすぎだ。
ライブで人がルールを守っているかが気になり、文句ばかり言ってる人は、『ライブを楽しむ』という最低限のマナーを守っていないことに気がつかなければならない。
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女性専用車両

2013年11月24日 | 日常
先日大阪へ行ったとき、地下鉄に乗ろうとした。
普通にホームで電車を待っていたのだが、よく見るとそこは女性専用車両の乗り場だったのであわてて一般車両のほうへ移動した。
もしも間違えて女性専用車両に乗ってしまうと、車内の女性全員から冷たい視線を浴びせられ、罵倒されることもあるという。

世の中には女性専用車両反対派という人たちがいて、彼らは違法性がないことを盾に、堂々と女性専用車両に乗り込むという。
この団体には顧問弁護士もいて、はっきりと自分たちの言い分を主張するのだ。
男性に対する逆差別だ、男性は全員が痴漢や盗撮犯ではない、犯罪者扱いするな、ということだが、僕はちょっと見苦しいように感じる。
ほとんど全てといっていい男性諸君は犯罪者ではないのだが、稀に犯罪者がいるのもまた事実だ。
毎日、日本のどこかで痴漢や盗撮犯が逮捕されていることを考えると、女性専用車両があっても仕方がない。
男性差別と感じたとしても、ここは男らしく大きな心でみてやればいいんじゃないのか。

わずかでも痴漢の被害にあうかもしれないという可能性、この気持ちは男性には理解しにくいものだろう。
しかし、「女の気持ちがよくわかった」という男性のエピソードを紹介しよう。

数年前、僕の職場に派遣で入ってきた保藻さん(仮名)はガッチリした体型で見るからに力持ちだった。
保藻さんは社員Aと一緒に仕事をするようになり、順調に業務をこなしていた。
ある日、保藻さんは社員Aに「自分はゲイ」ということをカミングアウトした。
社員Aは驚きながらも、世の中にはいろいろな人がいるものだと納得した。
しかし、社員Aは保藻さんと残業で夜遅く二人きりになると、いいようのない恐怖があったという。
もちろん、保藻さんは社員Aに淫らな行為などするわけがないし、Aもそれはよくわかっているのだが、それでも怖さがあったらしい。
社員Aは言う。
「気のない男性と二人きりになる女の子の気持ちが理解できた」

話を女性専用車両に戻そう。

ずいぶん前から女性専用車両についてのインタビューのキャプチャみたいなのがネットに出回っている。
3人(5人のバージョンもある)の女性が専用車両導入について賛成の意見、喜ばしいとする意見を言ってるのに対し、最後にちょっと可愛い感じの女性は「私は特に どこでもいいです」と答えてるものだ。
ネタとしては面白いが、どうみてもマスコミの悪意ある編集だろう。
けっこうな人数のインタビューを行ったと思われるが、賛成派に○○な人(失礼)ばかり集めてあるのが丸わかりだ。
これを見た男性は「誰もオマエなんか…(略)」と思うように仕掛けている。
ちなみに最後の「どこでもいいです」の人は関口愛美さんという人で、タレントらしい…。

(元画像は問題あるのでイラストで)
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オンエア-ライヴ・アット・ザ・BBC VOL・2

2013年11月23日 | ビートルズ
楽しみにしていた「オン・エアーライヴ・アット・ザ・BBC VOL.2」が発売されたので、早速買ってきた。
今回は珍しく国内盤を買ったのだが、クリアファイルとポスターがついてきた。
僕はこの手のものに興味がないので、すぐにゴミ箱行きにしようかと思ったが、クリアファイルだけ欲しいという人がいたのであげることにした。



それから一週間、この間毎日このCDを聴いたわけだが、94年に出た第一弾の「ライヴ・アット・ザ・BBC」と比べるとかなりインパクトに欠ける。
前回のは、既発曲のライヴが25曲と未発表曲のライヴが31曲という、「こ、こんな音源があったとは!」という驚愕の内容だった。
で、今回の第二段は、既発曲のライブが37曲に対して、未発表曲のライブがたったの2曲だ。
つまり、ほとんど知ってる曲なのだ。


まず最初にBBCライブについてだが、当時BBCラジオでは音楽番組であってもレコードをかけることが出来ないルールになっていたという。
そのため、ラジオでビートルズの曲を流そうとすれば、わざわざビートルズがBBCのスタジオへ行ってライブ演奏しなければならないという、現在では考えられない非効率的なことをしていたのだった。

ここでのビートルズは通常のライブと違って、普段はあまりしないような曲をたくさん演奏している。
当然、シングル曲も演奏するが、どちらかというとアマチュア時代によくやっていたロックンロールのスタンダードが多いのが特徴だろう。


それでは、今回の売りとなっている未発表曲について話をしよう。
先ほどたったの2曲と書いたが、実は短いけどもう1曲あって、いちおう3曲となる。

ビューティフル・ドリーマー
ハッピー・バースディ・ディア・サタデイ・クラブ
アイム・トーキング・アバウト・ユー

まず「ビューティフル・ドリーマー」だが、これはアメリカ民謡みたいな曲で、たぶん誰でも知ってる曲だ。
それをビートルズらしくロックアレンジで演奏している。

次、「ハッピー・バースディ~」だが、これも誰でも知ってる「ハッピーバースデートゥーユ~」というアノ曲だ。
これを、やはりロックアレンジで演奏しているのだが、なかなか決まってるのはさすがだと思う。

そして「アイム・トーキング・アバウト・ユー」、ここで初めて未発表らしい曲に出会う。
チャック・ベリーのカバー曲で、ボーカルはジョン、いかにも当時のビートルズが好みそうなロックンロールだ。
音質は良くないものの、丁寧な演奏をしていて悪くは無い。
しかし、実はこの曲は、BBCライブを買うようなマニアならおそらく聴いたことがあるであろう、ハンブルグのスタークラブでのライブ音源で演奏されているのだ。
基本的にスタッフしかいないスタジオ・ライブと違い、ハンブルグのライブはお客さんを前にしての演奏なので、ノリが違う。

というわけで、このBBCライブ第二段は、ビートルズ中級クラスなら、初めて聴く曲はないようなものだが、では聴き所がないかというとそうでもない。
ここで聴ける「ルシール」は前作よりもはるかに出来が良いし、「アンナ」ではサビの歌メロがレコードバージョンと違う。
「ゼアズ・ア・プレイス」や「プリーズ・プリーズ・ミー」ではハーモニカの部分を、「ミズリー」ではピアノのフレーズをジョージが全てギターで弾いているのもライブらしくていい。
またラストの「アイ・フィール・ファイン」はイントロのフィードバックを再現しようと悪戦苦闘しているのが面白い。

前にも書いたが、やはりマニア向けの音源だと思う。
アマゾンレビューでは、音質が悪いとか、曲ごとのバラツキがあるとか書かれているが、これはこういうものだ。
なんといっても50年以上前のラジオ用音源なのだから。
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12日大阪その他

2013年11月17日 | 日常
今日は12日のポール・マッカートニー以外の大阪のことを書いてみよう。

その日は一日休みがとれたので、朝から行動する。
昼前に大阪についたので、美味しいものを食べに行こう。

大阪といえば粉もん。
粉もんといえば、お好み焼き、ねぎ焼き、たこ焼きあたりだが、ここは食べログで美味しいと評判の千日前「福太郎」へ向かう。
スマホのナビ機能を駆使して、たどり着いたところはシャッターが閉まった店舗。
場所に間違いはない、もしかして今日は休みか?
調べたところ、平日は夜だけの営業のようで、昼はやってないのだった。

実に残念、仕方がないので再び食べログでリサーチしたところ、すぐ近くにマドラスカレーなるカレー専門店があったのでそこへ行く。

店に入ると壁には芸能人のサインがたくさん貼られていて、けっこう有名店であることが伺える。
カウンターに座り、「野菜ゴロゴロカレー」を注文、サイズは大中小のなかから中をチョイスした。
やがて、直径40センチ近くはある大皿に盛られたカレーライスが出てくる。
美味しそうな匂いのなか、一口入れた…、思わず「甘っ!」
こんな甘いカレーは食べたことがないぞっと思いきや、それが喉を通りすぎる頃ジワジワ辛さが口に広がる。
フルーティな甘さと後からくる辛さが絶妙で、かなり美味しい。
食べてるうちに口の中が甘さより辛さが勝っていき、完食する頃にはすっかり辛口カレー状態になった。
その後、体中から汗が吹き出してきて、レジでお金を支払うときには汗が床にポタポタ落ちるほどだった。



僕は大阪に来たら絶対に行かねばならないところがある。
それは「たこ焼き道楽わなか」だ。
何年か前にここのたこ焼きを食べたのだが、あまりの美味しさに「さすが本場のたこ焼きだ」と思ったものだ。
吉本会館の近くにある店で、店内で食べることも出来る。
ここで焼きたてのたこ焼きを食べるのだが、僕は猫舌なのか一口で食べることが出来ない。
表面はパリッ、中はとろ~り、このとろ~りがヤケド級の熱さなのだ。
まず表面のパリッとした部分をかじって中に空気を通し、少し冷ましてから食べる。
それでもハフハフしながら食べるのだが、やっぱり旨い、これぞ大阪のたこ焼きだ。



この日はライブ前にネットでお世話になっている友人と会う。
space childさんとおすぎさん、それとyuiyuiさんだ。
おすぎさん以外は初対面だったが、ロックファンにそんなのは関係ない。
濃いロックな話題で、10年前からの友人であるかのように話がはずむのだった。
ライブの開場は17時からだったが、あまり早くいっても退屈なだけなので、4人で食事に行く。
大正駅近くはすでに人でいっぱいで、各店舗からはビートルズが流れ、ポールムード一色だ。
「民芸そば処今井」で鍋焼きうどんを食べる。
実はお喋りに夢中になっていて味は覚えていない。

すっかりお腹いっぱいになった僕らはドームへ向かう。
11月上旬とは思えぬ寒空の下、熱い期待に胸を躍らせて歩く。
その足取りは、足に羽が生えたように軽やかだったに違いない。
ランランランとね。

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ポール・マッカートニー・京セラドーム・ライブ

2013年11月16日 | ビートルズ
11月12日、大阪は京セラドームまでポール・マッカートニーの来日公演を見に行ってきた。



最近は食品偽装のニュースが多いが、基本的に人は本物を求めるものなのだろう。
今回のポール・マッカートニーの来日ライブを見て思ったのは、やはり本物は違う、ということだ。
ビートルズをコピー、カバーしている人はとても多いが、元ビートルズのメンバー本人が歌うビートルズ曲は、本物のみがもつ確かなものがあった。
それも存在感やカリスマ性だけでなく、プロのミュージシャンとしてのレベルを保ちながらだ。

良いコンサートというのはいくつかの種類があり、それはド迫力のコンサートだったり、大盛り上がりのコンサートだったり、すごく楽しいコンサートだったりする。
今回のポールは、「感動のコンサート」だった。

では今回演奏されたセットリストを見てみよう。


1.Eight Days a Week
2.Save Us
3.All My Loving
4.Listen to What the Man Said
5.Let Me Roll It(with "Foxy Lady" snippet)
6.Paperback Writer
7.My Valentine
8.Nineteen Hundred and Eighty-Five
9.The Long and Winding Road
10.Maybe I'm Amazed
11.I've Just Seen a Face
12.We Can Work It Out
13.Another Day
14.And I Love Her
15.Blackbird
16.Here Today
17.New
18.Queenie Eye

19.Lady Madonna
20.All Together Now
21.Lovely Rita
22.Everybody out there
23.Eleanor Rigby
24.Being for the Benefit of Mr. Kite!
25.Something
26.Ob-La-Di, Ob-La-Da

27.Band on the Run
28.Back in the U.S.S.R.
29.Let It Be

30.Live and Let Die
31.Hey Jude
 (Encore)
32.Day Tripper
33.Hi, Hi, Hi
34.Get Back
 (Encore 2)
35.Yesterday
36.Helter Skelter
37.Golden Slumbers
38.Carry That Weight
39.The End


青文字=ビートルズ
紫文字=ウイングス
緑文字=ソロ
赤文字=新曲

全39曲という大サービスぶりで、うちビートルズの曲が25曲、ウイングス5曲にソロ9曲、うち新曲が4曲という内容だ。
会場にいた数万人の観客のほとんどは大満足したに違いないセットリストといえる。

僕はこれを見て思うのは、ポールなら最初から最後まで感動の名曲ばかりでセットを埋めることは可能だが、あえてそうではなく、遊び心で変な曲を入れているんだろうということ。
例えば、20曲目の「All Together Now」。
こんなのやるより、もっと他にやるべき曲があるだろう、と思わせながら、これはこれで実にライブ栄えしてよかった。
まるでポールが「みんな、こいつを忘れてはいないかい?」とセット入りさせたようなものだろう。
また4つの新曲も違和感なくセットに収まり、ビートルズやウイングスの曲と比較しても見劣りしないのは流石だ。

意外だと思ったのはオープニングの「Eight Days a Week」。
一週間に8日分の愛を捧げるというこの曲は、1964年のビートルズナンバーで、なんと発表されてから一度もライブ演奏されたことがなく、50年近く経ってついに初ライブとなった激レア曲なのだ。
こういう選曲、しかもオープニングにこれを持ってくるセンスはポールらしいし、いかにもツアーを楽しんでる様子が伝わる。
また24曲目「Being for the Benefit of Mr. Kite!」、これはジョンのボーカル曲だが、なぜあえてこの曲を選んだのかは謎である。

アレンジが素晴らしかったのは、6曲目「Paperback Writer」と25曲目「Something」だ。
まず「Paperback Writer」、基本的にビートルズの曲は原曲のアレンジを忠実に再現するなか、これは工夫を凝らしていた。
後半部分に、歌メロを変えたバージョン、ちょうど「Got to get you into my life」の後半のようなアレンジを加えたのは大成功だったと思う。
そして「Something」、元はジョージ・ハリスン追悼の意味で、ウクレレでの弾き語りだったのだが、今回は途中から原曲通りのバンドアレンジになり、この名曲を実にドラマチックに演出してくれた。
この曲ってこんなに名曲だったのかと感動した。

盛り上がりだが、8曲目の「Nineteen Hundred and Eighty-Five」で早くも最初のピークが訪れる。
ウイングスの隠れた名曲だが、ライブにピッタリで、改めてこの曲の良さを知った気がする。
そして後半戦は、本編ラストの「Live and Let Die」と「Hey Jude」だ。
「Live and Let Die」では凄まじい量の火薬と炎を使い大迫力の演出、「Hey Jude」ではお決まりの大合唱で、数万人の観客がポールと一体になった瞬間だった。
また忘れてはならないのが36曲目「Helter Skelter」で、まさかこの曲を生で聴く日が来るとは思わなかった。
48年前のヘヴィ・メタルに時代が追いついたのだ。

感動といえば、37曲目から始まるアビーロードメドレーだ。
ありがとう、ポール。
今日は「Let It Be」も「Yesterday」も聴いた。
そして「Hey Jude」はみんなで歌った。
それでも、この曲は感動に慣れた人々の心を鷲づかみにし、涙腺を刺激してくるのだ。
この素晴らしいコンサートのラストを飾るに相応しい、感動の名曲なのだ。
こうして3時間弱に及ぶ至福の時間は終焉したのだった。

レット・イット・ビー~リブ・アンド・レット・ダイ~ヘイ・ジュード


イエスタデイ~ヘルタースケルター~アビーロードメドレー

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