Music Mania

No Music No Life

ヴァシュティ・バニヤン

2021年07月31日 | 音楽
レコードジャンキー富和というウェブ漫画がある。
主人公は重度のレコードコレクターで、マニアによるマニアのためのマニアしか面白くない漫画だ。
僕はレコードコレクターではないけど、古いロックの話なのでアップされるのを楽しみにしている。
今日は最近アップされた第6話から。

富和(クマ?)は朝のテレビで最近はレコードの人気が上がってると知る。
ついにこの時が来たか!と早速学校でレコード部を作ろうと部員を募集するが、誰も興味を持たない。
そこへ一人の少女が入部を希望してくる。
一枚だけおばあちゃんにもらったレコードを持ってるという。
そのレコードはなんとブリティッシュ・フォーク・シーンが誇る大名盤、ヴァシュティ・バニヤンの1970年デビュー・アルバム『Just Another Diamond Day』だったのだ。

というお話だけど、そのヴァシュティ・バニヤン「Just Another Diamond Day」は現在市場価格で30万円から50万円で取り引きされてるという。
というのも、発売当時ぜんぜん売れなかったのだ。
なので元々出回ってる枚数がとても少ないのである。
しかし実際にこのアルバムを聴いた人は、これヤバくね?と称賛していて、年々評価が高まっていく。
おかげで中古レコード市場では需要と供給のバランスが崩れ、プレミア化したのだ。
最近ではブリティッシュフォークの最高傑作の一つに数えられるほど高い評価を得ていて、もちろんCDで買うことも出来る。

希少価値の高いアナログレコードは数十万円という高額だけど、CDなら普通に1500円〜2500円くらいで買えるし、サブスクならタダ同然で聴くことも出来る。
YouTubeにもあるので、スマホかPCさえあれば勝手に全曲聴ける。

僕はこれをDLして聴いてみた。
か細いボソっとしたボーカルとアコースティック楽器だけの音楽で、電気楽器やリズム隊はなし。
フォークとは言っても日本の四畳半フォークみたいなのとはぜんぜん違う。
古いイギリスの民謡(フォーク)ってこんな感じなんだろうなと思わせるシンプルで優しい音だ。
田舎町で村人が集まって長閑に音楽を楽しんでる、そんな風景が目に浮かぶ。
不思議な中毒性があって、4周も連続して聴いてしまった。

Vashti Bunyan - Just Another Diamond Day, FULL ALBUM 1970 (Proto-freakfolk)

ディスカバークイーン その5

2021年07月31日 | 音楽


7月度のディスカバークイーンまとめ。

西脇さんのクイーンズクロニクル

シアーハートアタックから。
ブライアンのギターとディレイマシン。
ディレイ(やまびこ効果)を使いこなすには、しっかり計算されたアレンジを作らなければならない。
ロジャーのドラムプレイの特徴に2拍目と4拍目でハイハットを開けるというのがある。
こういうプレイはロジャー以外のドラマーではほとんどいない。
また、クラッシュシンバルを叩いた直後に手でミュートする方法も多様する。
この奏法は他にスティーブポーカロも多用している。
神々の業、冒頭のフレディのボーカルはテープの回転を落としてキーを下げている。
ストーンコールドクレイジーはスピードメタルの元祖?
メタリカもカバーしている。
この曲のロジャーのドラムはリズムが跳ねているけど、ギターベースは跳ねていない。

パッパラー川合の萬相談室

英語の曲を聴かない友人に勧める洋楽。
まずは親しみやすい日本語のサビの曲はどうか?
ということでオススメ曲は「手を取り合って」

朝日順子の歌詞解説

クイーンの歌詞、とくに70年代後半以降の歌詞はとてもわかりやすい。
その歌詞の分かりやすさが世界的な人気に繋がっている。
ボヘミアンラプソディーの歌詞。
古いイギリスの音楽文化であるミュージックホールを意識している。
昔のミュージックホールは、バラエティショーみたいなもので、例えばビートルズのサージェントペパーなんかもミュージックホールを意識した作品である。
ボヘミアンラプソディーはクイーン版サージェントペパーのようなもので、バラエティ豊かな作品に仕上がっている。

クイーンズコミュニティ

今回のゲストは戦場カメラマンの渡辺洋一氏。
出会いはグレイテスト・ヒッツの「バイシクルレース」。
この曲にはまって自転車趣味になり、今も自転車、とくに坂道を登る「坂バカ」になる。
また紛争地帯にいると心が折れそうになることがあるが、そんなときに聴くのは「アンダープレッシャー」。
紛争地帯にはいろいろな人がいて、現地の人だけでなく取材関係の人やスタッフもいる。
みんな休憩のときは音楽を聴いている。
映画ボヘミアンラプソディーの中で印象的だったのは、クイーンがまだ駆け出しの頃に暴走気味でやってた曲『ドゥーイング・オールライト」(渡辺洋一氏は炎のロックンロールと勘違いしてる?)
最後に選ぶ曲は「ラブ・オブ・マイ・ライフ」、フレディ自身がいろいろな人と出会い、向き合う曲。

日本のパンク その1

2021年07月24日 | 邦楽
アナーキー「アナーキー」

アナーキー1980年発表のファーストアルバムである。
いい意味で普通にパンクロックだ。
もしパンクってどんなロック?という問いがあるならば、このアナーキーのファーストアルバムに答えがあると言っても間違いではないと思う。
ピストルズ、クラッシュ、ラモーンズあたりのサウンドに、日本語で社会批判や皮肉か歌われる。
歌詞は、詩的であるとか文学的であるとかは一切なく、ストレートに怒りをぶつける。
わかりやすいコード進行とメロディラインがあるので、けっこう聴きやすいと思う。

アナーキー - ノット・サティスファイド



ザ・モッズ「FIGHT OR FLIGHT」

1981年発表のファーストアルバムである。
ザ・モッズもクラッシュ系のパンクバンドだけど、本家クラッシュがそうであるように、音楽性はパンクに留まらず幅広い。
とくに大ヒットした4枚目くらいになると、だいぶコマーシャルはサウンドになり、パンクというよりバッドボーイロックンロールといった感じだ。
しかしこの一枚目とセカンドアルバムくらいまではわりと純粋なパンクアルバムとして聴ける。
それでもアナーキーと比べるとずいぶん洗練されていて、都会的なセンスを感じる。
おそらくロンドンレコーディングであるとか、マーキーでのライブ経験とか、そういう本場の空気が感じられるからだろう。

THE MODS☆TWO PUNKS Fighting'80


ザ・カムズ「No Side」

1983年デビューのハードコアパンクバンド。
80年代の日本のハードコアを代表するバンドの一つで、ギズム、ガーゼ、エグゼキュートとカムズでハードコア四天王と呼ばれる。
このバンドが他のハードコアと違うのは、女性ボーカルということだろう。
女だからといって激しさが劣るわけではなく、発狂してるときの泯比沙子のような過激さが感じられる。
曲はどれもハードコアらしく280Bpm以上の超高速で、尺も短い。
歌詞は何を言ってるのかよくわからないけど、たぶん生き方とか社会批判とかだろう。

究極

ハードコア

2021年07月18日 | 日常
【ハードコアパンク】

10代半ばの頃、ミュージックライフ誌の白黒ページには輸入盤の通販広告があった。
主にロンドンあたりのパンクのレコードで、モヒカンの男が叫んでるみたいな過激なジャケが並んでた。
刺激の欲しかった僕はとても興味があったけど、怖くて買えなかった。
なんか、足を踏み入れてはいけないような、そこへ入ったらもう一般人には戻れない的な。そういう背徳感に満ち溢れていたのだ。
僕の周りはメタルやハードロック、洋楽ポップスを聴いてる人が多くて、パンク、それもハードコアを聴いてる人はほとんどいなかった。
ネットの時代になってようやくハードコアを聴くことが出来るようになったけど、遅かった。
ああいうのは多感な10代のうちに接しなければならなかったのだ。
ディスチャージやG.B.Hとかを聴いても、ぜんぶ同じ曲に聴こえる。
パンクは受け入れられる体質なので、惜しいことをした。
なので、せめて歌詞のわかる日本のハードコアだけでも発掘していきたい。

GBH - CITY BABY ATTACKED BY RATS - HARDCORE WORLDWIDE (OFFICIAL VERSION HCWW)


【ハードコア弁当】

日本人の弁当はオカズの種類が豊富で色鮮やかで、海外の人が見ると驚くらしい。
なかにはキャラ弁みたいな、ビジュアル的に凝りすぎてるものまである。
当然、作るのはとても手間がかかる。
そういうものに反旗を翻した弁当がある。
その名もハードコア弁当だ。
ご飯の上にオカズを一品のせる。
それだけの弁当である。
オカズはなんでもいい。
肉でも魚でも野菜でも揚げ物でもいい。
それはスーパーやコンビニで買った惣菜でもいいし、夕飯の残りでもいいのだ。
元々日本人の弁当はハードコアなものだった。
その際たるものが日の丸弁当だろう。
弁当作りに疲れた人は、ときにはハードコア弁当もいいのではと思う。



【ハードコア生理】

以前、四日市で対バンした名古屋のFATESというパンクバンドがある。
とてもいいバンドで、ユーモアあふれるキャラもいい。
そんなFATESさんの曲でハードコア生理というのがある。
残念ながら何を歌ってるのかよく聞き取れないんだけど、怒りのパワーをぶつけてるのはわかる。
ほとんどの男性がそうであるように、僕も生理になったことはないし、どれくらいしんどいものなのかもわからない。
女性は月一で生理があるとして、個人差はあるけど12歳から52歳まで40年間続くとしたら、480回も苦しい目にあってることになる。
そりゃ、怒りをぶつけたくもなるわな。

FATES 「ハードコア生理」 2021/6/13(Sun) at 新安城RADIO CLUB


【ハードコアせんべい】

僕の故郷である伊賀には堅焼きというとてもハードコアなせんべいがある。
日本一堅いせんべいとして知られるが、元は忍者の携帯食だったらしい。
食べるときは刀の鞘や石を打ち付けて砕いてから、口にいれて溶かしながら食べたという。
今では名物として伊賀の観光地やドライブインなんかで売っている。
もしお土産などで堅焼きを食べたい人は、現代風にソフトにしたものではなく、本来のハードコアタイプを選んでほしい。
堅焼きが入った袋に粉砕用のハンマーが入ってるものがオススメだ。
間違ってもそのまま歯でかじらないように。
歯が欠けますよ、マジで。



専門と量

2021年07月17日 | 日常
「幸福の黄色いハンカチ」という映画がある。
山田洋次監督で高倉健主演の名作である。
この映画の初めの方に、高倉健が食堂でラーメンとカツ丼を食べるシーンがある。
刑務所から出たばかりの高倉健が美味しそうにビールを飲んだあと、醤油ラーメンを貪るように口に入れる。
長い刑期を終え、シャバに出たら大好きなラーメンとカツ丼を腹いっぱい食べようと考えていたのだろう。
その感動が伝わってくるようなシーンである。

さて、昭和50年代の大衆食堂はなんでもありだった。
幸せの黄色いハンカチの一シーンのような、カツ丼とラーメンが食べられる店は普通にあった。
それ以外にカレーもあればうどんそばもあり、各種定食もあった。
今、一つの店でうどん、ラーメン、カツ丼、カレーが食べられる店ってほとんどないように思う。
絶滅はしてないんだろうけど、ラーメンは専門店で食べる人が多いし、最近ではトンカツも専門店が多い。
今、これらのメニューを網羅するところって、ショッピングモールのフードコートくらいか。

で、カツ丼とラーメンである。
映画ではこれらをそれぞれ単品で注文してるので、当然フルサイズなわけだ。
けっこうなボリュームである。
であるが、僕はアラフォー以前、これくらいのボリュームの食事を普通に平らげていた。
毎日そんなに食べてたわけではないけど、食べようと思えばこれくらいは平気だった。
しかし、40すぎるとキツくなった。
なので、ラーメンセットとかみたいな、ラーメンフルサイズとミニチャーハンくらいでいい。
うどんセットならうどんとミニ丼とか、カツ丼セットならカツ丼とミニうどんとか。
それでもうお腹いっぱいになる。

以前、回転寿司に行っても以前ほど食べられなくなったと書いた。
もしかすると、それは回転寿司が美味しくないためで、もっと上等な寿司ならたくさん食べられるのかもしれないとも思った。
でも明らかに若い時より量が減ってるのは間違いないようだ。

少し前、近所にあるお寿司屋さんでカツ丼を食べた。
ここの店は寿司屋なのに、昼のランチ時だとほとんどの人がカツ丼を食べている。
それくらいカツ丼が有名な店なのだ。
で、このカツ丼がなかなかのボリュームである。
ご飯はおそらく一合くらいで、その上に器からはみ出すほど大きなトンカツが覆いかぶさる。
前に食べたのは6年くらい前で完食した。
今でもいけるか?
はい、完食しました。
わりと余裕で食べられました。
これが完食出来るうちはまだ大丈夫だ。