Music Mania

No Music No Life

非常階段

2013年06月30日 | 日常
非常階段というバンドをご存知だろうか?
京都発のノイズ系バンドで、その手のマニアの間ではとても人気があるといわれている。
僕が彼らの名前を知ったのは20年以上前のことで、当時インディーズ系に力をいれていた「宝島」誌でハナタラシと共に紹介されていたと思う。
そこで伝説的なパフォーマンスや破壊行為が取り上げられ、いったいノイズ系とはどんな音楽なんだ?と思ったものだ。

21世紀になりユーチューブの時代になると、非常階段もハナタラシも動画を見ることが出来るようになった。
それはノイズミュージックというよりノイズそのものであり、僕の理解をはるかに超えていたため以降関心がなくなる。

それが最近になってにわかに興味を持ってしまった。
今月の19日に非常階段の幻の作品といわれる「極悪の教典」が11枚組みCDプラスDVDで発売されたというニュースを知ったからだ。
ウィキによると、元々は60分のカセットテープ10巻組で発売されていたもので、これが初CD化、デジタルリマスターだという。
もちろん、それなりの売り上げを見込めるから発売されるわけで、それってスゴイことだと思う。
あのノイズ音のCDを、それも11枚組なんて、いったいどういう人が買うのだろう?
どこにそんな魅力があるのだろう?



調べてみると、2009年にもっとスゴイCDが発売されていた。
なんと結成30周年を記念した、30枚組ボックスセット「THE NOISE」だ。
amazonで税込み52500円、500セット限定で発売され完売した。



では非常階段を聴いてみよう。
まずはこれ、1989年の大阪でのライブ(閲覧注意)
轟音でノイズが鳴り響くなかボディコン女が出てきて、常識人では絶対に出来ないパフォーマンスを見せる。
これ、映像があるからいいが、音だけだったらかなりキツイんじゃないだろうか?
僕だったら1分でお手上げだ。
最近のライブも見てみよう、2010年「蔵六乃奇病」
かなり聴きやすくはなったと思う。

こちらは2012年、東日本大震災のチャリティーライブだ。
冒頭でリーダーJOJO広重氏がパンクなMCで盛り上げている。

非常階段 - LIVE @ FREEDOMMUNE 0<ZERO>


リーダーのJOJO広重氏によると、ノイズはロックの衝動だという。
ジミヘンがライブでギターに火をつける、キース・エマーソンがオルガンを引っくり返しナイフを突き刺す、リッチー・ブラックモアがギターを叩き壊す、ジェイミー・ミューアが口から血を流し枯葉の入ったバケツを客席にぶちまける。
こういったノイズと破壊的パフォーマンスは、ライブの見せ場となり盛り上がる部分だ。
そういった部分に強く惹かれたという。
メロディとか歌詞とかそういう音楽部分を極力排除して、ロックのコアな部分だけを抽出したものなのだ。

そう思ってもう一度ライブ動画を見ると、少し違って聴こえる、、、気がする。
だといってCDまでは買わないけど。
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クール・ジャパンに魅せられた人たち

2013年06月29日 | 音楽
今日はクール・ジャパンに魅せられた海外のバンドを紹介しよう。
ロックの世界でクール・ジャパンといえば、やはりサムライやニンジャといった「戦う男」の人気が高い。
有名どころでは、MSG「サムライ」やヨーロッパ「ニンジャ」あたりか。
ここでは、もう少しマイナーな人たちを見てみたい。

・トーキョー・ブレイド



バンド名からして東京だ。
そしてこのジャケット、鎧武者が日本刀で日の丸をぶった切っている。
他のアルバムジャケットでは旭日旗をイメージしたものもあり、なかなかの日本通ぶりだ。
紹介する曲は「ウォーリアー・オブ・ライジング・サン」、アイアン・メイデンやデフ・レパードみたいなNWOBHMだ。
歌詞の冒頭から「サムラーイ」と叫んでいる。
日本の時代劇を取り入れたPVにも注目だ。

Tokyo Blade-Warrior of The Rising Sun (Music Video)


・グランプリ



グランプリの「サムライ」というアルバム。
やはり鎧武者が日本刀を構えている。

Grand Prix - Samurai


・バニラ・ニンジャ



エストニアの女性ロックバンド、バニラ・ニンジャだ。
バニラアイス色の髪の毛に、忍者の怪しげで只者ではない雰囲気からこのバンド名になったという。
アイスクリームと忍者の組み合わせなんて、日本人じゃ絶対思い浮かばないだろう。
このPVでは、「賭場」と漢字で書かれたカジノに侵入して爆破するなど忍者っぽい活躍をしている。

Vanilla Ninja - Dangerzone


・ホリー・マーター



今回の特集でもっとも濃いやつらがホリー・マーターだ。
もうヤバイくらいJAPAN-LOVEなバンドで、かなりマニアックといっていい。


(↑何か勘違いしてる気がしないでもない)

とくに「インヴィンシブル~天下無敵の戦士」というアルバムはスゴイ。
題名を見ただけで「Ioujima(硫黄島)」とか「Sekigahara(関ヶ原)」などサムライスピリッツが漂ってくる。
中でもこの「Zatoichi(座頭市)」はハンパじゃない。
曲はいわゆるヘヴィ・メタルでかなり熱いが「ザトイ~チィ~!ザトイ~チィ~!」「ヤークザー!」とか聴いてると何故か笑ってしまうのは日本人ゆえか(笑)
それと、この勝新太郎でまくりの動画はホリーマーターのオフィシャルPVだそうだ。

Holy Martyr - Zatoichi


こちらは「Kagemusha(影武者)」という曲。
歌詞に「ナガーシノー!(長篠)」「ターケーダーシーンゲーン!(武田信玄)」と出てくるので、黒澤明の映画「影武者」を元にしてるのは間違いない。

Holy Martyr - Kagemusha


ちなみに僕は勝新太郎の座頭市を見たことがない。
ホリーマーターさん、日本人なのにすみません(笑)
「影武者」は見たことあるけど。









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地方の風習、言い伝え

2013年06月23日 | 日常
日本の各地方には、その土地特有の風習や言い伝えがある。
僕の実家は、そういった風習や言い伝えを嫌ったのであまり知らないのだが、いろいろあるようだ。

この動画で歌手の西野カナさんが三重県の風習について語っている。

西野カナ-旅の者で急いでおりますので


これをまとめてみるとこうなる。

・ものもらいになったらヘソに塩を入れると直る
・墓で転んだら靴を置いて帰らなければいけない
・午後から新しい靴をおろすときは、靴の裏を火であぶらなければならない
・ボタンが取れて服を着たまま直すときは「旅の者で急いでおりますので」と言わなければいけない
・誰かのポケットに手を突っ込んでしまった場合、そのポケットに「ふ~」と息を吹きかけなければ火事になる

この中で僕が知ってたのは、2番目の「墓で転んだら靴を置いて帰らなければいけない」だけだった。
もちろん僕の場合、墓で転んでも(というより墓で転ぶこと自体ないが)靴を置いて帰るなど非論理的なことはやらない。
西野さんに言わせると「そんなん、ありえやんやん!」ということかもしれないが(笑)
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ヴァン・ヘイレン・ライブ!愛知県体育館

2013年06月22日 | 音楽


地下鉄市役所駅を出ると、梅雨特有の湿った空気と共に名古屋城の巨大な石垣が現れる。
この日本屈指の巨大城郭の中に今日の目的地である愛知県体育館があり、開演1時間前には多くのファンが詰め掛けていた。
ここでキリンさんと合流し、グッズ売り場の長蛇の列を眺めながら、しばしロック、ギター、ライブの話題で花を咲かす。
名古屋でハードロック系のライブがある場合、たいていこの人と一緒だ。

この日の客層は、30代~40代の男性を中心に、20代~50代以上まで幅広く、思いのほか女性も多かった。
男女比は7対3くらいで、中には高校生くらいの娘を連れてくるママロッカーもいた。

会場に入ると、想像していたより見やすい席で一安心、名古屋でいえばガイシプラザ(レインボーホール)を一回り小さくしたくらいの会場だ。
客入りは満席で、近くの男性が早くも大声で盛り上がっている。
ここで重大なことに気がついた。
なんと僕の席からはPAが邪魔で、アレックスのドラムセットがまったく見えないのである。
今更どうしようもないので、フロント3人が肉眼で見えることを嬉しく思うことにした。



場内が暗転し、やや唐突にライブがスタート。
1曲目は「アンチェインド」だ。
エディがかっこいいギターリフを弾き、息子のウルフガングがベースで重低音を奏でる。
そして奥からデイヴ・リー・ロスがマイクスタンドをクルクル回しながら笑顔で登場、会場は総立ちになった。
最初はややボリュームが小さい気がしたが、曲が終わる頃にはハードロックらしい爆音で今後の展開に胸が躍る。

セットリストは、デイヴ時代の初期6作と、昨年の新作アルバムからで、当然サミー時代、ゲイリー時代の曲はなし。
僕にとってヴァン・ヘイレン=デイヴ時代なので、選曲は大満足だった。
とくに、日によってやらないことがある「ミーン・ストリート」「ジェイミーズ・クライング」が聴けたのも良かったし、他の国では演奏していない「アトミック・パンク」をやってくれたのも、僕にとっては嬉しいサプライズだった。
ここまでストライクど真ん中のセットも珍しいくらいだ。

進行は、ほとんどMCがなく次々と曲を演奏していき、ときおりスタジオ版とは違うアレンジで中間部を引き伸ばしたりもしていた。
息子のベースプレイは会場の性質もあってあまりはっきりとは聞き取れなかったのだが、バックコーラスは実に良かった。
ヴァン・ヘイレンの楽曲は、キャッチーなコーラスが重要な役割を担っているのだ。

アレックスのドラムプレイは肉眼では全く見えなかったが、その分バックスクリーンでしっかり鑑賞出来た。
とくに退屈になり勝ちなドラムソロは、いろいろ工夫を凝らしており、実にパワフル且つテクニカル。
終わったあとのアレックスの満面の笑顔も印象的だった。

エディのギター・プレイは、さすが世界中のギターキッズを虜にしたオーラが漂っていて、キレのあるプレイを聴かせてくれた。
実は闘病中の彼だが、プレイからそれを伺うことは出来ない。
そこはプロ根性といえるもので、「さすがエディ」と思わせる演奏だった。

ヴァン・ヘイレンの主役といえば、普通はエディのギターなのだが、今回はデイヴが主役だったといっていい。
体調に難があるエディにかわり、とにかくエンターテイナーとして盛り上げてくれた。
ときには覚えたばかり(?)の日本語が次々と出てきて、会場では戸惑ってしまうこともしばしば。
ライブ中、デイブが主役のショートムービー「外人任侠伝」も上映され、会場内を笑わせてくれた。

と、こんな感じでバンド側は白熱した演奏を繰り広げたわけだが、問題は客だ。
盛り上がりが足りない。
ノリが悪い。
とくにアップテンポの曲でノリが悪いと感じた。
どうしたんだ、ナゴヤ?
月に代わってオシオキよ!

VAN HALEN PANAMA 2013愛知県体育館





1.Unchained
2.Runnin’with the devil
3.She's the woman
4.Romeo delight
5.Tattoo
6.Everybody wants some!!
7.Somebody get me a doctor
8.China town
9.Jamie's crying
10.Here about it later
11.(Oh)Pretty woman
12.Alex drumsolo
13.You really got me
14.The trouble with never
15.Dance the night away
16.I'll wait
17.And the cradle will rock
18.Hot for teacher
19.Woman in love
20.Atmic punk
21.Mean streat
22.Beautiful girls
23.外人任侠伝
24.Ice cream man
25.Panama
26.Edy guitarsolo~Eruption
27.Ain't talkin' bout love
28.Jump
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ストライクゾーン

2013年06月16日 | 日常
昨日、自分ルールについて書いたが、よくわからない自分ルールを作っている人は、何に対してもストライクゾーンが狭い人なんじゃないだろうか?

世の中には極端にストライクゾーンの狭い人がいる。
妥協できない人だ。

例えば、どこかへ出かけたとき、雨が降りそうなのに傘をもっていなかったとしよう。
そこで傘を買いにいくわけだが、出来ればオレンジ色の傘がいいな、と思ってたとする。
しかし、店にはクロ、ミドリ、アカ、シロしかなく、オレンジ色は売れきれていた。
あなたはどうしますか?
たいていの人は、今ある中から好みの色を選んで買うんじゃないだろうか?
だが、中には「絶対にオレンジ色でなければダメ!」という人もいる。
第2候補、第3候補が存在せず、一番欲しいもの以外は全てダメな人だ。

こういう人は、一見「自分を持っている」「軸がぶれない」ように見える。
実はそうではない。
なぜ傘が欲しいのですか?
雨に濡れないためでしょう。
雨に濡れないためという傘本来の目的を達成することが出来るのなら、色は妥協してもいい部分だと思う。
しかし、絶対オレンジ色じゃなきゃダメ、という人は、傘の本質という点で目的を見誤っている、つまり軸がぶれているように思う。

傘を買いに行ったとき、折れた傘しかない、破れた傘しかないなら、そこは妥協すべきではないだろう。
しかし、色についていえば我慢出来る範囲だ。
それでも気に入った色でないと我慢出来ないのは、ワガママといっていい。

(少し話しがそれるが、最初はなんとなくオレンジ色がいいな、と店に入ったのに、売り切れだとわかったとたん、絶対にオレンジ色じゃなきゃダメに変わる人もいる)

逆に第2候補、第3候補だけでなく、傘としての機能を満たすなら色なんてなんでもいいよ、という人は器が大きいと思う。
物の本質をよく理解しているのだろう。

ときにはこだわりも必要だが、こだわってばかりいると、人としての器がみられるかもしれない。
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