
10月25日放送のディスカバービートルズは、「ゾーンに入ったポール・マッカートニー」ということで、ノリに乗ってる時期のポールの凄さを味わおうというものだった。
案内の和田唱によると、ポールがゾーンに入り出すのは、アルバム「ヘルプ!」あたりからだという。
そう、名曲「イエスタデイ」を作った時期なのだ。
それまでのポールはジョンの影に隠れていて、いい曲は作ってるものの、まだ自分を確立出来てない状態なのだ。
和田唱が言ってたことで、僕がすごく納得したのは、初期のポールのボーカルは、どこか自分を作っているというか、誰かのモノマネとまでは言わないけど、模範とするボーカルスタイルを追いかけてるようなところがあること。
例として「Like Dreamers Do」をあげてたけど、そうなのだ、これを聴くのが一番早い。
この歌い方って、後のポールと違うでしょ?
The Beatles Like Dreamers Do (Rare Promo)
「ヘルプ!」からゾーンに入り始めて、それが爆発するのが「リボルバー」からである。
おそらくビートルズ解散までゾーンに入っていたのではないだろうか。
この時期のポールの作曲家としての力量は、完全にプロの、それも一流のプロフェッショナルの仕事をしていて、とても独学で成り上がったロックンローラーのそれではない。
ジョンの天才的な発想とはまた違う、職業作曲家のような曲作りを自然と身につけた才能だ。
今年はジョンが亡くなって40年だという。
40年前、40歳で亡くなった。
亡くなってからジョンが生きた年数分経ってしまったのだ。
生きてたら80歳。
さすがに現役で活躍するのは厳しい年齢だけど、ポールならまだやってそうだ。
ジョンが生きてたら、今の世界の状況についてどういう意見を言ってるだろう。
ジョンなら強烈な皮肉で、コロナのことや、トランプ政権のことや、黒人差別なんかについて語ってそうだけど。