Music Mania

No Music No Life

光る君へ、終わる

2024年12月28日 | 日常
今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」が終了した。
今まで平安時代の大河といえば平清盛や源義経など平安後期が多かったが、今回は平安中期、それも作家という文化人、合戦ほとんど無しという異例のドラマだった。
そのため、最初から見る気のない人も多かったようだが、さてどんなものかと見始めた人はそのまま一年を通して見ることになり、結果として大成功となった。

今回は、史実をベースにしながら、軸となるのは紫式部と藤原道長という二人の男女の恋愛だった。
なかなか複雑でわかりにくい人間関係でありながら、一条天皇を中心に定子派と彰子派の争いという形にしたのは良かった。
藤原道長と藤原伊周の権力争い、そして紫式部と清少納言の対立などはいかにもドラマ的だ。

戦(いくさ)のない平和な時代だったからこそ華開いた平安文学の数々も、その背景がよくわかった。
和泉式部や赤染衛門の立ち位置、紫式部との関係もよく理解出来た。

最後、藤原道長がその栄華に満ちた人生にピリオドを打つとき、寄り添っていた紫式部はこういう。
「道長様は戦のない平和な世の中を作ってくださいました」。
そして道長の死を待っていたかのように、翌年には平忠常の乱が勃発し、戦場に向かう武者を見送りながら「嵐が来るわ」と呟いて終了した。
非常に印象的で、深いラストシーンだった。

来年はまたしても平和な時代の文化人の話だ。
最初は江戸時代の平和なドラマって、昔の時代劇みたいでイヤだなと思ったけど、今年のドラマがとても良かったので、きっと面白く見れるだろうと思っている。

静動の年

2024年12月24日 | 日常
今年は例年以上にいろいろあって、まさに激動の、とまではいかないけど、まあせいぜい静かに動きのある年だったと思う。
一言でいうと「老いの年」だった。
まず自分のことは棚にあげといて、親である。
50代後半世代にとっての親というのは、すでに他界してるか、在命であっても後期高齢者になってるわけで、あらゆる意味で老いを感じさせる。
何よりも深刻なのが健康状態だろう。
幸い両親共に健在で、家で大人しく過ごしてる分には問題ないものの、いろいろ支障を来しつつあるのが現状である。
夏には父親が1ヶ月ほど入院した。
さらに認知症になりつつあったので運転免許も返納した。
となると、普段の足がなくなってしまったので、事あるごとに呼び出されることになり、何度も実家まで往復することになる。
もっと深刻なのは妻の父親で、この年末年始は乗り越えると思うけど、その次があるかどうかは怪しい。

老いを感じさせるのは人間だけではない。
築25年となった我が家も老いが進んで、最近キッチン下の水道管の水漏れが発見された。
それが原因で知らない間に床が腐食していたのだ。
とりあえず水道管の修理はしてもらったけど、問題なのは床の修理である。
見積もりをとってもらったところ、キッチンを全て取り外し、床の一部の張り替え、そして新しいキッチンの設置という大手術をせねばならず、びっくりするほどの費用(それなりのいいクルマが買えるほど)がかる。
火災保険の申請をしたので、今度鑑定人が家にやってくることになった。
通ればいいけど、通らなかったらどうしましょ?

というわけで、不安な気持ちでメリークリスマス!

「光る君へ」は最高の平安ドラマ

2024年09月15日 | 日常
今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」、もちろん毎週見ている。
一昨年、2024年は紫式部の大河ドラマだと報じられたときはけっこう不安視されていたと思うが、蓋を開けてみれば多くの人がその面白さに満足していると思われる。
今回は合戦シーンナシ、甲冑ナシなので、その分着物にしっかりお金がかかっているのもスゴイ。
平安中期の貴族社会に相応しい、豪華な十二単などの衣装が存分に見ることが出来る。

僕はこのドラマを見るまで紫式部についてほとんど無知だった。
源氏物語の作者で、藤原道長や清少納言とも関わりがあったらしい、程度の知識しかなかった。
たしか小倉百人一首にも紫式部の名前があった気がするけど、どんな詩だったかは知らない。
なので、今回のドラマおよび、大河ドラマ系ユーチューバーのおかげでだいぶ勉強になったと思う。

紫式部の本名はわかっておらず、今回は「まひろ」という名前になっているが、最近になってようやく源氏物語の執筆が始まり、宮仕となって藤式部という名が付けられた。
ここに、源氏物語に登場する「紫の上」から紫式部というペンネームとなるようだ。

昨年の「どうする家康」やその前の「鎌倉殿の13人」のように、乱や変で次々と登場人物が死ぬわけではなく、わりと平和な日常が繰り返されるものの、その内側は波乱に満ちていて、ときにはバイオレンスですらある。
個人的には、藤原道長が少しおとなしく感じる。
もっと悪そうで悪知恵が働いて権力を欲しいままにしてたイメージだけど、今回はまひろとの恋、そして光源氏のモデルでもあるので、そこまで悪に染まるわけにはいかないのだろう。

今年は宇治の大河ドラマ館には行ってきたけど、まだ行っていない源氏物語ミュージアムや石山寺も年内には行くつもりだ。

京都宇治

2024年05月09日 | 日常
5月2日は京都の宇治へ行ってきた。
たぶん、宇治へ行ったのは初めてだと思う。

よくゴールデンウィークに京都なんか行くと、大変な人出で観光なんか出来ないでしょ?という人がいる。
僕は今まで何度もゴールデンウィークや桜の時期や紅葉の時期に京都へ行ってきたが、人が多すぎて観光出来ないなんてことは1回もない。
しっかり春、初夏、あるいは秋の京都を満喫してきた。
こういうのは事前の段取り次第なのだ。
行き当たりばったりではなく、きちんと計画をたて、公共交通機関の時間や路線図、クルマなら近くて安い料金のパーキング、人気の飲食店はどこか、そこは予約出来るのか、といったことをリサーチしておくだけでぜんぜん違うのである。

今回、昼前に到着、宇治駅の近くの最大料金600円のコインパーキングに駐車し、昼食まで少し時間があったので、駅周辺を散策する。
宇治といえば平等院なのだが、そこへ行くまでの参道にはたくさんの飲食店や土産物店があり、けっこう楽しめる。
とくに宇治茶の店が多く、お茶のいい匂いが漂っているのがいい。
11時30分になると予約してあったお店「地鶏屋心」へ行く。
開店が11時30分なのに、すでに行列が出来ていて、さすが人気店だなと、予約しといて正解だった。
ランチメニューではおそらく一番人気の「KOKOROランチ」を注文する。
シャキシャキの大根サラダと焼き鳥、つくね、トリ天ぷら、豆腐、小鉢2品、吸い物、ご飯がついて、1400円とリーズナブルな値段。
人気店であることが納得のコスパと味である。

店を出て宇治川のほうへ向う。
紫式部の像があり、ここが源氏物語に登場する場所であることが売りになっているのがわかる。
紫式部といえば今年の大河ドラマで取り上げられていることもあり、まさに旬の歴史人物だ。
参道のあちこちにも紫式部ゆかりの地であることを強調している絵なんかがある。

平等院に到着する。
前日と違い晴天なので新緑がとても美しい。
そんな新緑に囲まれた平等院鳳凰堂も素晴らしい眺めだ。
じっくり時間をかけて見学する。
ここも大河ドラマに登場する藤原道長に関係する建物ということで、来客も例年よりかなり多いようだ。
敷地内には鳳翔館という資料館があり、見応えたっぷりの展示品が並ぶ。
仏教について詳しいわけではないが、貴重な品々は見るものを癒す。

平等院を出ると、宇治川を渡って大河ドラマ館へ行く。
「光る君へ」は平安時代の貴族の文化がよくわかるとても興味深いドラマで、大河としては珍しく武士が出てこないし、乱も変もないけど、毎週楽しんでみている。
いつもの大河ドラマ館らしく、登場人物の着物や人物紹介、ドラマで使われた小道具などが展示される。
主演(吉高百里子)の等身大のパネルと一緒に写真が撮れるのもいつも道理だ。
僕はそういう写真は撮らないけど。

宇治といえば平等院があるくらいですぐに見終わってしまうようなイメージをお持ちの人も多いようだけど、僕としてはかなり楽しめた。
また近いうちに訪れたいところだ。

京都宇治2024-05-02

大阪 ホテルモントレでディナー

2024年05月07日 | 日常
5月1日は大阪へ行ってきた。
目的はホテルモントレのディナーを食べることだが、早めに行って久しぶりの大阪を楽しみたいと思ったのだ。

昼前に大阪に着くと、いつもの長堀地下駐車場にクルマを停める。
地下鉄の切符売り場で一日乗車券を購入し、御堂筋線で梅田へ向う。
あいにくの雨模様だが、ネギ焼き山本へ行くのだ。
ネギ焼き山本は十三に本店があるネギ焼き、お好み焼きの店だ。
数年前、STEFANIEのメンバーと十三の本店で食べたが、とても美味しかった。
注文するのはもちろんネギ焼きで、店のおすすめは牛すじ入りだが、僕は豚肉入りを選んだ。
相変わらずとても美味しい。

続いて、御堂筋線で長堀まで戻り、そこから鶴見緑地線に乗り換えて大阪城へ向う。
ビジネスパーク駅で降りると、まだ雨は降っているもののそこまで激しいわけではない。
大阪城ホール前には老若さまざまな女性がたくさんいて、どうやら男性アイドル?のコンサートがある模様。
グループ名を見てもさっぱりわからないし、日本人なのか韓国人なのかもわからない。
いずれにせよ、みんな楽しそうでなによりだ。
そんな人たちを横目に、たこ焼きわなかに入る。
もし日本で一番たこ焼きが美味しい都道府県は?と問われたら、ほとんどの人は大阪と答えるだろう。
そんなたこ焼き激戦区の大阪でも、おそらくわなかはトップクラスだと思う。
僕はわなかの大ファンなので、もう何度も食べてるけど、本当に美味しい。

食後には大阪城天守へ向う。
多くの人が知ってるように、現在の大阪城のほとんど全ては徳川期のもので、豊臣期の面影はほぼない。
僕がそれを知ったのは35年くらい前だったと思うけど、わりとショックだった。
天守は大きく、エレベーター付きの現代建築で、内部は博物館になっている。
これを見ると、現存天守は別として、名古屋城天守を木造で立て直しというのは、かなり疑問に感じる。
それくらい、内部の資料は充実していて、見応えをあるのだ。

大阪城を後にして、再び地下鉄に乗り、本日のメイン会場である難波のホテルモントレグラスミアへ向う。
昨年の夏、梅田のホテルモントレでディナーを楽しんだが、今回は夜景が見えるレストランということで、難波のほうにしたのだ。
エレベーターで22階まで昇り、予約してあったレストランに入る。
まだ日は暮れていないが、そのうち暗くなるだろう。

今回の食事は1万円相当の料理ということで、前回の倍の値段になる。
さすがに素晴らしい料理の数々だ。
どれをとっても非の打ち所のない、完璧なコースで、見た目も舌もお腹も大満足である。
メインが来るころにはすっかり外は暗くなり、22階から眺める大阪の街はまさに絶景だ。
とても贅沢な時間を過ごすことが出来たのだった。


大阪 2024-05-01