Music Mania

No Music No Life

牛も知ってるカウシルズ

2016年05月29日 | 音楽
村上春樹のエッセイ集「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」を読んでいる。
そのなかに「牛も知ってる・・・・・」という小話がある。
ちょっとだけ引用

昔むかしカウシルズ(The Cowsills)というアメリカのポップ・バンドがあった。
たしかカウシルさんという一家で作っていたファミリー・バンドだったと記憶している。
そのバンドのある新曲をラジオで宣伝していたのだけれど、うたい文句が「牛も知ってるカウシルズ」というものだった。
僕はそれを聞いて「あ~、くだらない」と思ってあきれた。
高校生の頃である。
でもいまだに僕はそれをしっかり覚えている。
どこかで牛を見ると、「牛も知ってるカウシルズ」とついつぶやいてしまったりして、自己嫌悪におちいる。
だいいち僕はそのバンドのことがぜんぜん好きではなかったのだ。


エッセイはこのあと、村上氏がつまらないことばかり頭の片隅に残ってしまい、もし宇宙人に捕まって脳の情報をとりだされたりしたら、恥ずかしくて仕方がない、と続く。

たしかに、「牛も知ってるカウシルズ」は、一度聞いたら、脳に焼き印を押されたように、しつこく記憶に残りそうなコピーだ。
僕はカウシルズというバンドを知らなかったので、もしかすると牛以下の人間なのかもしれないけど、それはまあいい。

この牛ですら知ってるカウシルズとはどんなバンドなのか?
どうも60年代に活躍してたアメリカのバンドで、村上氏のいうように家族で構成されたファミリーバンドだ。
男子4人と女子1人、それにお母さんを加えた6人組で、長男と思わしき人物がリードボーカルとギターをやってる。
代表曲は「雨に消えた初恋」という曲で、全米2位という大ヒットを飛ばしている。
ビートルズ旋風吹き荒れるなか、全米2位は大したものだ。



その後もいくつかヒット曲はあるようで、日本でも話題になってたそう。
それで当時CMで大橋巨泉が「牛も知ってるカウシルズ、ウッシッシ」と言ってたらしい。

カウシルズはその後解散したものの、最近の再結成、リユニオンブームにのり、現在も活躍してる。
上の動画でノリノリでタンバリンを叩いてた女の子も今やすっかりオバサンになって、「雨に消えた初恋」を歌ってる。
ボーカルのお兄ちゃんは若いときの面影がよく残ってるなぁ。



「牛も知ってるカウシルズ」は今や「知る人ぞ知るカウシルズ」になり、雨にも負けず初恋を歌ってるのだった。
コメント (6)

伊勢志摩サミットの経済効果

2016年05月28日 | 日常
今週は伊勢志摩サミットに振り回される一週間だった、、、と言いたいところだが、実はそれほどでもなかった。
26日の朝、バイパスの渋滞が激しくて、いつもより会社に着くのが30分くらい遅れた程度だ。
ちなみに僕は毎日始業の1時間前に出勤してるので、よほどのことがない限り遅刻しないんだけど。

三重県知事の鈴木英敬さんによると、伊勢志摩サミットにおける経済効果は日本全体で1,000億円を超えるという。
このうち半分近くが県内での効果だそう。
ホントか???

サミットと呼ばれる先進国首脳会議の過去開催地区である沖縄や洞爺湖では、期待したほどの経済効果はなかったといわれる。
僕の感覚では、サミットが開催されたからといって、それが理由で洞爺湖や沖縄に行こうとは思わない。
北海道へ旅行にいって(目当ては札幌や函館だとして)、そのついでに行ってみようか、というのがせいぜいだろう。
あとは、サミット開催地の特産物が世界に紹介され、各国から注文が殺到する、、、のかな?
それと、サミット開催に伴う道路整備や会場、宿泊地の工事発注が増えることも効果に含まれるらしい。

ただし、伊勢志摩は沖縄や洞爺湖とは違うともいわれる。
まだ記憶に新しい、神宮の式年遷宮があったとき、その経済効果は2,400億とも、3,000億超だったともいわれる。
日本全体ではなく、伊勢周辺だけでこの数字だ。
それなら、サミット効果で1,000億、県内だけで500億というのは、わりと現実的な数値にみえる。

今回のサミットでのオモテナシには、三重県産のものが優先的に採用されている。
例えば、乾杯や食中に飲まれる日本酒は、県内から選ばれrた酒造のものがつかわれたようだ。
当然、それらの酒は「サミットで使われた」というのをアピールポイントとして売り出されるだろう。
そういうのも経済効果の一つだ。

何はともあれ、テロもなく大きな事件事故もなく良かったと思う。
あとは試算通り、いやそれ以上の経済効果を期待するだけだ。
コメント (6)

トレーニングしてる自分(笑)

2016年05月22日 | 読書
昨日、最近はちょっとだけ運動なんかしちゃったりしてるよ、ってことを書いた。
本当はこんな自己流ではなく、きちんとジムにいってインストラクターの指導のもとでトレーニングしなきゃ、効果はほとんどないといわれる。
それ以前に、どんなに面倒くさがり屋でも、入会金を払った以上、その分はトレーニングしなきゃ損だし、行けば周りの空気が完全に運動モードなので、長続きしやすい。
つまり、僕のような三日坊主の達人は、是が非でもジムに行ったほうがいいのだ。
しかし、僕はジムに入会すること自体が面倒という、どうしようもないヘタレなので、手軽に出来ることから始めようとした。

というわけで、少しでもモチベーションをあげるために、こんな本を買った。
山本ケイイチ「仕事が出来る人はなぜ筋トレをするのか」



まず最初に断っとくと、このタイトルはちょっとおかしい。
まるで、筋トレをすることにより仕事が出来るようになるみたいにみえるけど、そうではない。
仕事が出来る人は筋トレが長続きする可能性が高い、ということだ。
うん、たしかに僕の周りでも、これはと思う人物やひとかどの人物は、筋トレしてる人が多い。

この本のいいところは、「たった○○するだけで痩せる」とか「わずか○○するだけで理想の体型になる」みたいな綺麗ごとがないことだ。
はっきりと、トレーニングは辛いよ、イヤですよ、3ヶ月続けても効果なんて出ませんよ、と書いてある。
そして大半の人は途中で挫折しますよ、とある。
逆にいえば、途中で投げ出したとしても、それで普通であり、続けられたら立派な人なのだ。
トレーニングは続けることこそが目標であり、その結果として身体が引きしまったり、筋肉がついたりする、という。

それと、この本にはエクササイズのやり方とかは一切書いてない。
ひたすら、なぜ筋トレするのか、筋トレしたらどう身体にいいのかと、カッコイイ人間論みたいなのが書いてある。
そして読んでいると、なんかこう、身体を動かしたくなってくるのだ。

結局のところ、「トレーニングしてる自分が好き」みたいな気持ちになる内容だと思う。
これも一つの「脱オッサン」として、ちょっと続けてみます。
たぶんどこかで挫折すると思うので、そのときは「やっぱりダメだったね」と笑ってください。
コメント (2)

ダイエット、始めてます。

2016年05月21日 | 日常
最近知ったことなんだけど、肥満率の高い国1位は王者アメリカを抜いて、現在メキシコが1位だという。
なんと国民の7割が太っていて、そのうち3割は肥満らしい。
なぜそんなことになったかというと、毎日コーラをアホみたいにたくさん飲むからだ。
年間消費量は一人平均487本!
1日1本以上飲むのが普通で、おそらく朝昼晩3本飲む人も珍しくないのだろう。
さらに食事の量もハンパない。
高カロリーのジャンクフードを毎回お腹いっぱい食べるのだ。
そりゃ、肥満にもなるわな。

僕は肥満ではないんだけど、太ってるわけでもないんだけど、ダイエットを始めた。
肥満メキシコ人から見たら、「おまえがダイエット?おい、冗談だろ?干からびたミイラにでもなりたいのかい?」なんていわれそうだ。

2012年にダイエットして68.5キロから63.3キロまで落とした。
そして「また70キロ近くになったら始めようと思う」と締めている。
あれから4年、体重は69.1キロになっていた。

毎回有酸素運動でダイエットをしてきた僕だけど、今回は筋トレも入れることにした。
なんてったって、40過ぎてからの筋肉は春先の雪のように減少しいつか無くなりそうである。

幸いなことに僕の家から歩いてすぐのところにスポーツ公園があり、健康意識の高い人の憩いの場になっている。
毎回僕もここで軽い運動をしている。



ここは1キロと600mのジョギングコースがあり、緑の点線にそって歩けばちょうど1キロで元の場所に戻ってくる。
途中、疲れたらワープも出来る。
今回のトレーニングメニューは、ここを2周半ウォーキングする。



ウォーキングの途中に鉄棒があり、ここを通るたびに懸垂を2回やる(合計6回)。
なぜ2回かというと、2回しか出来ないからだ(汗)



コースの後半に腹筋を鍛える設備があり、ここを通るたびに5回腹筋をやる(合計10回)。



ゴール地点には体育館にあがる階段があり、これを駆け上がって降りる(合計3回)。



これとは別に、週に3回ほど家で腕立て伏せ、スクワット、ゴムチューブを使ったエクササイズをやっている。
僕にしてはハードなトレーニングだけど、意外にそれほど筋肉痛にもならず続けている。

今は新緑が美しく、気候がいいので外を歩くのはとても気持ちがいい。
今朝も早くからジョギングしてる人、ウォーキングしてる人、体操してる人を何人も見かけた。
ずっと今みたいな気候ならいいんだけど、果たして夏を乗り越えられるのか?

 
コメント (6)

55歳からのハローライフ

2016年05月14日 | 読書
村上龍の「55歳からのハローライフ」を読んだ。
先週の「オッサンになる人、ならない人」もそうだが、こういうのを読む自分ってホント、オッサンだな。



さて、僕はまだ55歳までもう少し年数があるけど、40過ぎてからの飛ぶような時間の速さを考えると、おそらくアクビしてる間にその歳になってるに違いない。

これはシニア向けの就職活動本ではなく、村上龍の短編小説集だ。
5編の物語の主人公は全員55歳を超えた男女だ。
熟年離婚、早期定年退職、老後の蓄え、退職金の使い道など、まだ見ぬシニアライフが描かれる。
なかでも「空を飛ぶ夢をもう一度」という短編は良かったと思う。

54歳でリストラされた主人公は、その後の再就職も上手くいかず、道路工事の交通誘導のバイトをしている。
妻の収入に頼りながら、預貯金は減る一方だ。
そんな中、中学の同級生とばったり会う。
彼はホームレスだった。
やがて妻も職を失い、主人公は腰痛がひどくなる。
そして、同級生のホームレスが寝泊まりしている簡易宿泊所から、引き取りに来いと連絡がくる。
友情だけではないなにかが主人公を突き動かし、現状からの脱出を試みようとするのだった。

うむ、書いててウンザリするくらい年寄り臭い話だ。

若者と違い、シニアの友情、恋愛、家族愛にはそれまでの人生が付きまとう。
どういう生き方をしてきたか、どういう仕事をして、どういう趣味を持ち、どういう暮らしをしてきたのか。
それらが年輪のように身体に刻みこまれ、シワの如く表面化するのだ。

5編の短編の5人の主人公は、どれも明るい希望の中で物語は終わる。
これを読むと、シニアも案外悪くないのかも、という気になるのだった。
コメント (2)