山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

紙と森林

2010-02-25 | めぐる季節と自然
コーヒー好きの私は、コーヒーを淹れるたび、
ペーパーフィルターがもったいないなぁ……と胸をいためていたのだけど、
先日、実にいいことを思いつきました。

コーヒーを捨てて、紙フィルターを洗って乾かすと、もう一度使える。

いや、乾かさなくても使えるし
一度ならず、破れるか完全に目詰まりするまで使える。

 ……って自慢するほどの発見でもないかもしれないけど。
どうしてこんないいことに今まで気づかなかったのか、不思議。

こだわる人なら、フィルターにコーヒーかすが目詰まりして、落ち具合が変わるとか、酸化したコーヒーの雑味が混じるとか言うんだろうけど
とりあえず今のところ、私はそこまで厳密に味わい分けてはいない。
多少味が変わっても、いろいろな味が楽しめると思えばいいということでいこう。


コーヒーフィルターを使うたび、どこかよその国の木が、ばっさり切り倒される情景が思い浮かんでくる。
とりわけ日本は、インドネシアの木材から多く紙を作っている。
コーヒーフィルターを1枚消費すれば、それだけ自然が破壊される。
ケナフのフィルターもあるけど、結局自然林を伐採した後にケナフ畑を作っているのという。さもありなん。
コーヒーも輸入しているのだし。

日本がいかによその国の生産物の上に立っているかということをつくづく思う。
日本人だけでは、生きていけない。


加計呂麻(かけろま)島の森林伐採

2010-02-25 | 
山里といいながらも島好きの私は、いくつか好きな島があって、中でも「ちょっと秘密にしたい」島というのがある。
その代表を教えてしまうと、加計呂麻島。
奄美大島の南側にある。
地図をパッと見ると全体で奄美大島みたいなんだけど、よく見ると海峡があって、奄美大島と加計呂麻島に分かれている。

大島から船で海峡を横切り加計呂麻島に近づいて行くと、切り立った島のあちこちから真っ白な滝が勢いよく海に流れ落ちている。
島は濃い緑に覆われている。
上陸してバスで村に向かう窓からは、ヘゴのような大型のシダがたくさん生えているのが見える。

全島がそんなふうに原生的なジャングルに覆われ、
海辺の小さな集落はサンゴの石垣で囲まれて実にきれい。もちろんビルなんてない。
白い砂浜の向こうにエメラルドの海が広がる。
険しい西の海岸にはでっかい夕日が沈み、
通りと浜の間のガジュマロの木陰にベンチを出して、みんなビール飲みながら夕涼みしてたりする(サモアとかトンガを思わせる)。
住民は穏やかでニコニコしています。

もっともこれは20年前の話なので、今はちょっとは違うかもしれないけど、それほど大幅に違うとは想像していない。
日本の中で奇跡的に残されたきれいな島であると思います。
にほんの里百選にも選ばれ、寅さんの舞台にもなっています(浅岡ルリ子版)。

この島で、とんでもない計画が進んでいることを知りました。

島の森林の半分を伐採するというのです。
本当だとすると、正気とは思えません。
日本にはほかに切るべき山が、山ほどあるのです。

以下がその情報です。
署名を集めているホームページが、ちょっと分かりづらくて
署名のフォームを取り出しにくいのですが
紙に、計画に反対するということを書いて名前と住所を書けばよいでしょう。

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木材チップ工場を建設して、島の森の47パーセントを
伐採するという計画が、暗黙のうちに進められています!
もし森の木を伐採して、湧き水や川が枯れることになれば、
この島には、人が住めなくなってしまいます。

加計呂麻島は、昨年、「にほんの里100選」にも選ばれた美しい島です。
97%が森で覆われており、森には貴重な固有種も数多く生息しています。

島の住民が反対の署名運動を始めました。
みなさま、この署名活動に、是非ご協力よろしくお願いします!
2月28日までに
署名用紙下に書いてある美咲商店まで送ってください。
本当に本当に本当に心より、
ご協力お願いいたします!

住民たちが立ち上げたHPです
http://www21.atwiki.jp/savekakeroma/pages/1.html

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  以上