山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

真鍋島 柑橘類の防風にカイヅカイブキ

2010-12-30 | 
真鍋島へ行く途中、白石島、北木島の横を通ったのですが、
どちらの島にも、びっしりとカイヅカイブキが生えているのが分かりました。

この2つの島は花崗岩が特産品とのことで、確かに島=岩といった様相。
土なんかない感じです。
たぶんこういう岩の山の岸辺に砂がたまって、そのあたりにかろうじて
人が住み着くことができたのでしょう。

ギリシャのサントリーニ島では岩場を掘って人間が住んでいるようですが。

そういう岩山に、カイヅカイブキは成長できるようです。
細長いきれいな円錐形で、ボールペンのキャップのようで、とても整った形をして
整然と居住まいを正して立っている感じです。

暖地や海辺に多い常緑針葉樹はイヌマキなどがありますが
カイヅカイブキは葉が細かいので感じが違います。
以前に和歌山の海辺に行ったときやはりカイヅカイブキが生えていたので
思い出せたのです。

よく垣根に使われていて、ずらっとならんで長方形の壁状に仕立てられているのですが
ときおり、庭木として、庭の真ん中なんかに立ってたりします。
このように形が整っているので庭木として好まれるのだということが分かりました。


で、真鍋島では、北木島、白石島ほど、遠くから見て目立つほどカイヅカイブキは生えていません。真鍋島は石の産地ではなく、島には「土」がいっぱいあります。
でも、島の東のほうに行くにしたがってカイヅカイブキが見られるようになり
柑橘の畑の防風林にも使われていました。

瀬戸内海の島では、かんきつの防風に杉を使っていることが多いのですが
この島には杉はありませんでした。

かつて春分の日の頃に瀬戸内の島をよく旅していて
杉花粉症でひどい目にあっていたのですが
この島では大丈夫かも。