UMA君のお部屋

山遊びのページ

南アルプス縦走 8日目

2010-08-04 23:37:31 | 山歩き…アルプスの山
8月4日(水) 縦走中一番の晴れのち霧一時雨

熊ノ平小屋3:00(起床)/5:10…農鳥岳分岐5:41…三峰岳6:29…間ノ岳7:20~7:43…

(休憩)8:09~8:19…中白根山8:39…北岳山荘9:01~9:11…北岳10:23~10:33…

北岳肩の小屋10:57…小太郎山分岐11:26…(休憩)11:52~12:05…二股分岐12:33…

広河原山荘12:55…広河原インフォメーションセンター(バス停)13:59

広河原バス停15:00=山梨交通バス=JR甲府駅=中央線特急・東海道線=自宅22:00頃

八日目
今日は熊ノ平から北岳肩の小屋の予定でしたが、広河原まで足をのばします。

天気の方は朝から晴れ渡っています。

そのため放射冷却が起こったのか朝方はとても冷えました。

雨に濡れず、乾いたテントを片づけるなんて縦走中初めてです。

乾いたテントを片づけることがこんなにも嬉しいなんて…。

(汚れてますが、濡れていません。)

パッキング後、熊ノ平から見える西農鳥岳を撮りながら時間をつぶします。

(西農鳥だと思うんですが。)

個人的な勝手ですが、隣のテントの光岳まで縦走する方を待ってから一緒に出発することにしました。

出発時に“またどこかで会いましょう”と言って別れました。

熊ノ平からまずは三国平へ、樹林帯の急登を登ります。

(まずは三国平へ向かって。)

今日本当は塩見岳まで行く予定だったけど家族の不幸で両俣に下り岐路に就く方と途中から一緒です。

最初はお先どうぞなんて言われていましたが、写真撮りながら歩いていたら

追い越し追い抜かれたりと…結局、一定間隔をあけて一緒に歩くような形に落ち着きました。

三国平からの景色はもう素晴らしかったです。

(農鳥への分岐)

荒川三山から今まで歩いてきた稜線、もうちょっと上がれば後ろの赤石岳も見えましたが、

西農鳥の北斜面から顔をのぞかせる富士山、北には仙丈、甲斐駒、北岳、中央アルプス、北アルプスの槍の穂先まで見えました。

(間ノ岳と西農鳥のコルから富士山。これが三国平から撮ったかどうかはちょっと自信ないです。)


(あっぷで。)

そして目の前にはこれから行く三峰岳、間ノ岳。

三国平からは農鳥小屋へのトラバース路と道を分けます。

三峰岳へは最初は普通に歩いて行く感じでしたが、途中から岩稜の、

北アルプスみたいなといったらいいのでしょうか、足だけでも行けるけどゆっくり、

慎重に足を運ばなければならないそんな感じになります。

もちろん三点支持も必要なところがあって、三峰岳頭頂部はお寺の鐘のような形をしています。

(お寺の鐘は言い過ぎかな?)

両股に今日下りられる方は、前日か前々日、

ここを逆ルートで悪天候のなか歩いたのだとか…僕だったらきっと半泣き状態です。

三峰岳は剣岳と一緒2999m、ここで一息入れようかなと思ってたんですが、


両股まで行かれる方、先を急ぐとのことでしたので僕も着いていきます。

こういう道は殆どやったことがないので見えるところを歩いている人がいると安心なんです。

けっしてストーカーではありません。

でもその方も三峰岳頭頂部から下りてすぐの分岐で、仙丈へつづく尾根道へ曲がって行かれました。

ということでこの先はまた一人です。

三峰岳から間ノ岳までも同じような感じの道です。

景色が素晴らしすぎて途中何回か止まって眺めます。晴れってサイコー。

(仙丈、甲斐駒、北岳が見えます。)


(遠くに乗鞍に穂高連峰、槍が見えます)

三峰岳から1時間弱で間ノ岳に到着です。

目の前にある光景に感動しました。雲海から突き抜けた富士山。

(間ノ岳から見る富士山。)


(中央奥に荒川三山、やや手前右手に塩見岳。)


(中央アルプスの向こうに御岳山、わかるかなぁ~?)

なんともまあ素晴らしい。いつまでも見ていたい…そんな気分にさせてくれました。

今まで試練か何かみたいな縦走でしたが、

最後にはそのご褒美というかこういう素晴らしいものをみることが出来てホント良かったです。

最後まで悪天候だったら…考えないことにします。

北の方へ眼をやると南アルプス最高峰の北岳がそびえています。

その後ろの甲斐駒は白い兜をかぶって主人である北岳を守っているという感じでしょうか。

間ノ岳から中白根を通って屋根で布団干しをやっている北岳山荘に降り立ちます。

(空の青が濃い。)

ますます大きくなっていく北岳、頭頂部の近くなんてすごいですね、どうやって登って行くのでしょうか。

北岳山荘でオロナミンCとあんぱんを買って小腹を満たします。

いよいよ、今縦走最後の山にして南アルプスの雄である北岳に登ります。

(北岳山荘付近から北岳望む。)

手前のこんもりと盛り上がったところまではなんとか普通に行けます。

そこから先は梯子と鎖場の連続、道幅に余裕はありますが左の崖は見ない方がいいです。

(梯子(というか急な階段)は一か所だけでした。)

といいながらチラッと…おお、凄い高度感。

(あともうちょっとのところで振り返ってみました。凄い高度感だ。)

最後の方でちょこっと三点支持が必要なところがありましてちょっと危険かな?

と思いましたがなんとかクリア、最後はちょこちょこっと歩いて登頂です。

頂上ではやけに若い方たちが騒いでました。

(以外と広い?山頂)

大学かなにかのサークルかな?でも山岳部やワンゲルって感じではなかったですね。

その中の一人に撮りましょうか?と言われて思わずお願いしますと。

ここを目指して歩いてきたわけですから、ここに来たことが一番うれしいわけで…

目の前には仙丈、この後頭が雲で隠れてしまいました。


北岳の東側からも雲が湧き上がって頭の上で雲が舞ってます。

もう下り坂に入っているような気がします。

10分ほど休憩したら北岳肩の小屋の方へ下りて行きます。

(青い屋根が肩の小屋、山頂からひとつ小ピークを巻くと見えます。)


(北岳山頂を振り返って。あー僕はあそこに立ったんだな…って思いです。)

あとはもう1500mほど下りるだけ、広河原から登ってこられる方は肩の小屋か、

北岳越えて北岳山荘に泊まるのでしょうけど朝早くからこの1500mを登ってきたのですね、凄い。

本当なら泊るはずだった肩の小屋から北岳の頭を見ますと、

(水は雨水をろ過して使ってるそうなので貴重品です。)

もう南側から湧き起こった雲に隠れようとしています。

北岳肩の小屋からは小太郎山尾根分岐から右俣コース、二俣からは大樺沢を下っていきます。

今年は雪が多かったせいか残雪があります。

(熊ノ平で会った柿ピーとアンパンのおじさんはノーアイゼンで登ったそうです…。)

この時期にこれだけ多くの雪が残っているのはそうそうないそうです。

結局、持ってきたアイゼンは“赤石~小赤石”でも“大樺沢”でも必要ありませんでした。

(二俣からは大樺沢に沿って下るだけ。)

重い重いお守りとなってしまいました。

大樺沢は途中で崩落している箇所があります。

一度2000m付近で橋を渡って右岸へ、

対岸を見ると斜面が大きく崩落して登山道なんてあったのかと思わせるほどです。

1770m付近でもう一度橋を渡って左岸へ、

あとは小沢を渡る小さな橋はありましたが大樺沢の左岸を下って行くだけです。

左手から白根尾池からの道と合わせましてちょいちょいと頑張って広河原山荘に出ました。

(広河原山荘です。あー生ビール飲みてー。)

畑薙大吊橋に比べたら安心快適な吊橋を渡りまして広河原バス停へ、

(広河原橋、吊橋なので揺れますが安心快適に渡れました。)

隣にはまだ出来てからそれほど経ってないであろう広河原インフォメーションセンターがあります。

(ここ(広河原山荘含め)の電話は衛星なので5秒¥10くらいだそうです。)

一階に給水施設やトイレ、二階にちょっとした売店と休憩所があります。

トイレを済ましアイスを買ってからバス停へ、甲府駅行きは15時ですので1時間程あります。

北岳の方を見ましたらかなり低い雲が掛かっていて上の方は全く見えません。

(雲が垂れこめていてなんにも見えませんねー)

とてもいい時間帯に登って下りてこられたということですね。よかったよかった。

40分ほどしたら山梨交通の路線バスタイプのバスが4・5台ほどやってきました。

(バス停です。畑薙の方より明らかに本数多いです。甲府駅までは¥2000でした。)

ということは荷物は足元ですか…。

15時になり出発です。広河原から甲府駅までも途中くねくね山岳道路を通ります。

畑薙第一ダムへのバスへの教訓、一番前の席を陣取りました。

ドア側なので前がよく見えます。これで帰りも酔いに苦しめられるということはなさそうです。

2時間程揺さぶられて甲府駅に到着です。まず思ったのが、暑い!!

駅の窓口へ行って今日中に帰れるか確認です。

無理そうであれば駅近くのビジネスホテルにでも泊まることにします。

結果は、4時間半ほど掛かりますが、甲府から塩尻までと、塩尻から名古屋までが特急、

名古屋からは快速で30分ほどで自宅最寄り駅へ、22時には帰宅できそうです。

発車までまだ30分もあるので自宅と緊急連絡先に下山報告。

お弁当を買って、特急に乗りこみました。


電車の窓から見える南アルプス方面はいや~な雲に覆われてますね、

下界はこれ程晴れているのに。

車窓から景色を眺めつつ弁当を食います。

弁当は駅デパート内のカツ屋のカツ弁当、

カツは百間洞の勝ち、ごはんは弁当の勝ちでした。

甲府駅を出発して4時間半後に無事に帰宅。

足を挫いたり、手を擦り剥いたりと小さな怪我はありましたが

他には特に大きなけがもなく無事下山が出来ました。

今回の長期縦走、天気にはあまり恵まれませんでしたが、

充実した山登りが出来ました。それと得るものもたくさんあったと思います。

改善するとこはまだまだありますので、

これからの登山(特にテント泊縦走)に活かしていきたいですね。

まずは8日間頑張った自分にお疲れ様、

家族や山の仲間、釣り仲間心配かけた方にありがとうございます。

そうそう、南アルプスにもありがとうを言わないとね。

コメント (8)
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南アルプス縦走 7日目

2010-08-04 23:32:41 | 山歩き…アルプスの山
8月3日(火) 雨のち霧一時晴れもしくは雨

三伏峠小屋4:00(起床)/4:50…三伏山5:02…本谷山5:40…塩見小屋7:04~7:23…

塩見岳西峰8:24…塩見岳東峰8:27…蝙蝠岳尾根分岐8:51…安倍荒倉山12:09…

熊ノ平小屋12:33(テント泊)

≪七日目≫
今日は三伏峠から熊ノ平までです。

登山地図での合計CTは縦走中で一番長いです。

とりあえず2時に起きてみましたがかなり降ってますね。

様子見でもうちょっと待って(寝て)見ることにしました。

4時前に起きます。降りは弱くなってきましたが霧がかかってます。

小屋へ行って小屋番さんにちょっと相談。

最新の天気予報は午後まで回復するとのことですが心配です。

山の天気はわからないし無理はしない方がいいよと言われます。

小屋を出てちょっと悩みます。小屋から出てきた人に今日はどちらまで?

と聞いてみましたら熊ノ平と返答。僕と同じ。なんか行く気が湧きました。

テントに戻って朝食を済ませて急いで撤収。なんとか5時前に出発です。

雨の方はもうほとんど止んでる状態でしたね。あとは霧だけ。

三伏峠からは三伏山と本谷山を越えますと、後は下らず塩見岳まで上り調子です。

道はわかりやすいですが道上に池やら沼が出来上がっています。


道の両側から木の枝がせせり出ていて雨具に当たるので

葉っぱに付いた露までもらってびしょびしょです。

本谷山から下りまして最低部から左山を見ながら最少はトラバース気味に登っていきます。

塩見小屋からでしょうか個人で、ペアで、団体で人が下りてきます。

雨具を着てらっしゃらない人がいましたので、

木の枝が飛び出ていて葉っぱに付いた露で濡れますよとだけ教えておきます。

枯れ沢を渡って斜面に取り付き登っていくと稜線に出ました。

塩見新道分岐まで来たら塩見小屋まではあと15・20分です。

お客さんが出て行ってもぬけの殻となった塩見小屋に到着しました。


小屋番さんは忙しそうに掃除中でしたので、悪いかなと思いながらも

ホットコーヒーとフルーツゼリーを頼みます。最後に小屋番さんにお礼を言って塩見岳へ向かいます。

(フルーツinゼリー スプーンが奥の方だったのでナイフで食いました。)


(ほっとするね。)

途中で、可愛い女の子の絵が描かれた看板に塩見岳まであと1時間とありました。

(塩見小屋⇔看板20往復イコール看板⇒塩見岳片道ですね)

足だけで登れるとこもありましたが、両手も使わなければ登れない箇所が多いような気がしました。

岩に○やら矢印が描かれているのでよく注意すれば迷うことはない感じです。

(写真で見るとかなり急。)

あと、落石注意です。看板にもありましたが。

塩見小屋近くの看板通り1時間ほどで塩見岳(西峰)、そこからさらに5分ほどで塩見岳(東峰)です。

僕が登った時にはどちらの頂上にも誰もいませんでしたし、雲の中で何も見えませんでした。

登頂の証拠写真を撮ったら休む間もなく先に進むこととします。

山頂からの下りで2人とすれ違いました。あともうちょっとですよと声をかけます。

人に会えたことで僕も元気が出ます。

ちょっと登り返して蝙蝠岳と尾根を分けます。

ここでCT1時間半ほど早いことに気付きます。今日は長い長いCTを歩く予定でしたのでちょっと嬉しいです。

ここからあと4時間半ほどで熊ノ平です。

それ程標高を稼ぐところも落とすところもないですが、ただだらだらと長い距離を歩く感じです。

(雪投沢源頭あたりだと思います。)


(お花畑です。)


(廃墟の小屋のようです。幕営禁止のはずですが…。)

名のついたピークは北荒川岳・新蛇抜山・安倍荒倉岳で、

北荒川岳はピークの東を巻いてまして北荒川への頂への道はわかりませんでした。

新蛇抜山はそれらしき山はありましたがピーク上に特に何もなかったので確認できず、

(他登山HPの写真と見比べると北荒川岳のようです。)


(どこでしょう?)


(↑のあたりから、農鳥尾根の方見まして滝が流れてました。滝の沢かな?)

安倍荒倉岳は稜線をやや東側に巻いている縦走路から”←一分 安倍荒倉岳”と書かれた看板を頼りに登るとすぐ着きます。

西側が若干開けてますが雲の中で視界なし。

暫く左山で進みましたが段々と標高を落としていき、

発電機と人の声が聞こえてきたなーと思っていたら熊ノ平小屋の屋根が見えてきまして、熊ノ平に到着です。


CT9:50のはずでしたが5時前に出て12時半に付きましたので休憩抜いたら実質CT7:00くらいでした。

他は休憩入れて登山地図ととんとんか区間によってはちょっとオーバーでしたが

CT大幅に切るの意外や意外、力が付いたということでしょうか、それともザックが軽くなってきたからでしょうか。

ふと空を見上げます。晴れ間が出ています。ということは天気予報は当たったのかな??

小屋の前のテラスでは手すりにシュラフやらテントやらをかけて干してる人がいます。

僕も受付を済ませたらテントを張ってその上でシュラフや雨具を載せて干しました。

昼を過ぎてから僕のテントの隣にもう一張り、ルックスのいい感じの男性、

話を聞いたら僕よりちょっと若いくらいで、鳳凰三山から縦走しているのだとか。

僕とは反対方向で最後は茶臼にテント張って光岳を往復して畑薙第一ダムの方へ下山するようです。

僕よりもずっと登山歴は長いようです。

北アや八ツなどあちこち行ってるようで身体の方も出来ているような感じですのできっといけるでしょう。

タイムリミットはあと4日と言ってましたが…僕じゃ無理だなぁきっと。

もう一人、ちょっと離れた所にテント張ったおじさんですが、

食糧が自分で配合したという柿ピーとあんぱんという方です。

他にも色々研究なさってるようで話を聞いていて面白いなと思いました。

彼は、次の日熊ノ平をベースにして塩見を往復すると言ってましたね。

僕は次の日は、北岳肩の小屋まで行って、その翌日に広河原へ下山、

岐路に付くという計画でいましたが、どうやら久々に天気良さそうなので

無理がなければ一気に広河原まで下りることに決めました。

一応、熊ノ平から広河原へのCTは9:30で三伏峠から熊ノ平までの

9:50をやや下回っているので行けるであろうという判断です。

明日は一応最後の頑張りなので缶ビールは明日までお預けとしました。

広河原に下りたら飲むぞー。

6時くらいにシュラフへ潜って、2時間くらい経ってからトイレに行きたくなってテントから出ました。

ふと空を見上げると、そこには満天の星空。天の川もはっきり見えます。

これ程のものは一か月前の白山・南竜以来ですね。

というかこれ程のものはそれなりに山に入らないと見れませんけどね。

トイレから戻ったら、テントから一眼レフと三脚を取り出して再び外へ出ます。

一週間担ぐだけ担いで使い道のなかった三脚、やっとこさ出番です。

ただの重りじゃなかった…。

北の方角で1時間程でしたが流れ星も頻繁に流れました。


フリースを着て星空観察会です。星座の名前は相変わらずカシオペアと北斗七星とオリオンくらいしか知りません。

でも眺めでいるだけでもサイコーな気分にさせてくれます。

(南の空から延びる天の川です。)


(これは飛行機ですね。)

ここまで山の眺めはあんまり良くなかったけど、

百間洞のトンカツと今日この時の星空は裏切らなかった…そんな感じですかね。

でも明日は晴れて山の素晴らしい眺めを堪能させてほしいものです。

フリースを着ていても冷えますので小一時間ほどでテントへ戻ります。

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南アルプス縦走 6日目

2010-08-04 23:31:44 | 山歩き…アルプスの山
8月2日(月) 雨のち霧一時晴れ

高山裏避難小屋4:00(起床)/5:46…板屋岳6:40…(休憩)8:05~8:17…

小河内岳8:43…烏帽子岳9:43~10:00…三伏峠小屋10:57(テント泊)

≪六日目≫

(朝の高山裏避難小屋。トイレは紙が無いので持参するように。)


(別の角度から。お、いい感じに見えますね。)

今日は半日行程です。

高山裏から三伏峠までです。

午後からは干せるだけ干したいと思っております。

高山裏から小河内岳直下まではうっそうとした樹林帯の中を行きます。

(苔むしてます。)

板屋岳をちょっと越えたあたりまでは西斜面が大きく崩壊していて

(登山道際まで崩壊しちゃってます。)

危ないところもありましたが、それ以降は特に危ないところはありません。

今日も午前中のほんの1・2時間程は晴れました。

(奥の高い山が小河内岳です。)

小河内岳は直下はハイマツが生い茂っているところを抜けると岩稜になってちょっと急ですが、

(今日はガスるの早いです。)

またしばらく行くとハイマツノ生えるなだらかな山稜となります。

小河内岳から烏帽子岳までは完全に霧の中でして

ほとんど見渡せずで特に思い出として残っておりません。

あ、4・5人とすれ違いましたかね。それくらいです。

烏帽子岳から下りて行くと三伏峠です。

その前に水場に寄ってきます。

三伏峠まであと5分くらいのところで分岐がありますので

水場と看板が出ている方へ下ります。

5分くらいですかね、行止りに給水施設がありましたのでここで目いっぱい汲んでおきます。


三伏峠小屋には11時前に着いちゃいました。


お昼は久々にカップヌードルとビール…じゃなくてカップ酒です。

(たまに食いたくなるのよね、湯ナシが¥350、湯アリが¥400でした。)
(酒は信州の酒、喜久水)

テント場には無人らしきテントが張ってありましたが、

これは塩見岳をここから往復する人だということが後からわかりました。

お昼を過ぎると塩見岳から下りてきたであろう人がぞろぞろ。

そのまま鳥倉へ下りて行く人もいれば、テント張って次の日下山する人や小屋泊まりの人色々です。

鳥倉からは日に2本、飯田線大島駅へと行くバスがあるので、

塩見岳へ登るなら三伏峠をベースとするのはいいなと思いました。

午後からちょこっとだけ晴れ間が出ましたのでシュラフやらを干しました。

ここはケータイ電波通じましたので一度自宅の方へ電話入れます。

明日の山の天気予報メールも夕方受信しました。

それによると…あんまり良くないようです。午後からは雷雨に注意だって。

明日は塩見だよ?どうしよ。あ!!そんなこと言ってるの

高山裏の小屋番に聞こえたらまた怒られますね。

≪今日撮った花≫











(花じゃないけど、露玉が綺麗でしたので。)
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南アルプス縦走 5日目

2010-08-04 23:30:50 | 山歩き…アルプスの山
8月1日(日) 晴れのち霧

百間洞山の家4:00(起床)/5:48…百間平6:30…赤石避難小屋7:57~8:12…

赤石岳8:16~8:33…小赤石岳8:54…大聖寺平9:28…荒川小屋10:00~10:28…

(休憩)11:28~11:38…中岳12:10…前岳12:21~12:35…(休憩)13:35~13:45…

高山裏避難小屋14:45(テント泊)

≪五日目≫

今日は百間洞から高山裏ですね。

赤石岳と中岳という大きな山を二つ越えなくてはなりません。

天気の方ですが、きょうは朝から雲がほとんどなく晴れ渡ってます。

これがずーっとつづいてくれるといいですね。

まあ曇りだと日焼けしにくいとか暑くないとかメリットもありますが…。

テントの入り口からは聖岳が見えます。おっきいですね。


まずは百間平ですね、ガレ場の九十九折りです。朝一番はちょっと堪えます。

振り返ると中盛丸山から大沢までの稜線に朝の光があたって綺麗です。

百間平はハイマツ中心ですが登山道わきには綺麗な高山植物の花も咲いてます。

今日は一眼レフも首からぶら下げて歩いています。時折お花や山にレンズを向けて…。

百間平から赤石への登りはまたガレ場、もう息が上がったりはしません。

西斜面で日陰でしたが稜線に出ると太陽の恵み。雪渓が少し残ってました。

赤石岳頂はもうすぐそこなんですが避難小屋の方へ寄ってちょっと休憩。



(身にしみる言葉です…。)

小屋番さんが髭面でいかにも山男って感じです。

休憩後赤石岳へ、東側は雲に覆われて何も見えませんでしたね。

西側には雲がありませんのでまるで山脈が雲を堰き止めているように見えます。

(目の前に小赤石岳、奥に雲がかかっちゃってるけど荒川三山。)

北側へ目をやると小赤石岳、赤石と小赤石の間は雪渓があると

登山地図に書いてありましたが登山道上は全く問題ないようです。

ここで今日のアクシデントです。ぶら下げておいた500mlペットボトルが無くなってました。

避難小屋で休憩していた時にはあったので…急いで戻ります。

小屋番さんに聞いたら落ちていたとのことで中身は捨てちゃったとのこと。

まあ僕が落としたんで僕が悪いんですけど、とりあえず空のペットボトルだけ返してもらいました。

なんか恥ずかしい。

今日2回目の赤石岳のピークを踏んで小赤石に向かいます。

さすが赤石岳とこの先の荒川三山、人気があるだけあって人が多いです。

山ガールも3人見ました。ひとりは細い体で僕と同じくらいの大きさのザックを背負ってたのでびっくりでした。

そういえば、カップルかどうか知りませんが男性の方が80Lか100Lは

ありそうなのに女性の方は20Lくらいというを見かけました。

しかしとても綺麗で体の線が細い女性で喋り方もなんか格式の高いような感じでしたね。

うーん、僕の器では無理だなと思いましたよ。

小赤石から一気に300m程下ると大聖寺平。

(上から見た大聖寺平、雪渓があるあたり。その先トラバース路を行くと荒川小屋。)

そこから左山を見てトラバースしていくと荒川小屋です。

(建物が新しそうで立派に見えました。)

荒川小屋には名物がありまして、手作りカレーってのがあります。

他の小屋はレトルトなんでしょうけど、ここのカレーは手作り

(まあ家のカレーと同じってことかな)で有名なんです。

ちなみに荒川丼というのもあるんですが、

(荒川丼には味噌汁と漬物が付きます。カレーなんか高いような…。)

ちょうど大学生くらいに見える男性が食堂に入ってきまして

荒川丼を注文してましたけど今日は作れませんと小屋の人が答えてました。

ちなみにその大学生くらいに見える男性はその後カレー頼んでました。

荒川丼…気になるなぁ~。

あ、その大学生くらいの男性なんですが僕に“タナカさんですか?”って聞いてきたんです。

彼には“惜しい!!最初の2文字までは合ってる”と答えておきました。

タナカさんって誰なんでしょうね…ひょっとして有名な人なのかな?

ちなみに彼は高山裏でも一緒だったんですが、

なんと驚くなかれ今日の行程が聖平~高山裏と聞いてびっくらこきました。

えーっと、それって僕の二日間分の行程なんですけど…。

彼もテント泊で、ザックは50Lくらいなのに中がすかすかな感じでした。

世の中ホント凄い人もいるもんだなって思いましたね。

で、カレーに話戻します。ここに立ち寄ったお客さん、

もうみんなカレー目当てなんじゃないかってカレーばかり頼みます。

僕もその一人なんですが、でてきたカレーなんですけど…

うーん、まあ普通に手作りカレーでしたね。

(ハイ、カレーライスです。)

具はルーにほとんど解けきっちゃってるって感じでした。

聖平ではご飯大盛りにしてくれましたが、ここは量普通です。

ちなみに聖平では、ラッキョウと福神漬が付いて、水もコップに入れて出てきましたが、

ここはラッキョウも福神漬もなし、水もセルフサービスです。

ちょっと物足りないかな、あっという間に平らげてしまいました。

ちなみに荒川小屋の手作りカレーは¥1000です。

期待が大きかったせいでしょうか、聖平で¥500だったからでしょうかちょっとガッカリです。

カレー食べ終わったら、さあ中岳です。

500m弱登って、前岳を通ってから高山裏へ500m程下がります。

カレー食った後にろくに休憩入れずにこの登りはマジきつかったです。

一時間半程の急登、斜面にはお花畑が広がってます。


登ってる最中霧の中でしたが、稜線に出たとたん青空が広がってました。

そしたらジリジリ暑いのなんのって、中岳の頂上は団体さんでしょうか人がごった返しになってました。

(中岳~、中岳~、次は前岳に停まります。)

さらに進むと中岳避難小屋があって、丸山、悪沢と続きますが、

(中岳避難小屋が見えます。)

僕はここで引き返します。分岐を通って前岳へ、中岳からだとすぐです。

こちらも山頂片側が崖になってます。

(前だけです。後ろは大変危険になっております。)

標柱が建ってるところは柵が作ってあります。

前岳から高山裏へは暫く稜線歩き、その稜線も崩れかかっていて、

すでに道が崩れちゃっているところもあります。

そういうところは…貴重な植物を踏み荒らして、

仕方ないですがそうしないと先に進めませんでした。

尾根をひとつ上部で横切ったらガレ場の谷を九十九折りで下っていきます。

そのうち樹林帯に入りまして、左山を見てトラバースしていくと高山裏に出ます。

今日は高山裏で泊りですが、ここの小屋番さんちょっと変わった方で有名なんですが、

下手なことしたりすると怒られたりします。

ちなみに僕も“山仲間の人から聞いたんですけど、

”塩見岳は雷凄いんですか?”と聞いただけで

“山なんてどこでも雷は起きる、そんなことを言う奴は知ったかぶりしてるだけ、

そんな奴の言うこと信じる奴もろくな奴じゃない”と強い口調で怒られてしまいました。

まさか山に来て怒られるとはね。

でも、決して悪い人という感じではありませんのであしからず。

≪今日撮った花です≫























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南アルプス縦走 4日目

2010-08-04 23:28:34 | 山歩き…アルプスの山
7月31日(土) 雨のち晴れ時々霧もしくは雨

聖平小屋3:00(起床)/5:04…小聖岳6:19~6:29…聖岳7:29~7:36…

奥聖岳(空身で往復)7:47~7:52…聖岳8:17…兎岳10:0…

(昼食休憩)10:24~11:05…中盛丸山12:02~12:12…大沢岳12:53…

(休憩)13:04~13:15…百間洞山の家13:45(テント泊)

≪4日目≫

今日は聖平から百間洞まで行く予定ですが、

朝起きたら雨が降ってましてしかも霧も出ていて視界が良くない。

正直裏切られたと思いましたね。

しかし今日も停滞となるとますます敗退色が強くなる。

前日も全前日もそうでしたがどうやらこの時期の南アルプスは朝方雨、

2・3時間晴れて、また下り坂というパターンのような気がします。

一応天気予報では今日からは晴れが続くということですので、

ちょっとでもそれを信じて出発です。

一昨日は風雨の中のテント設営でしたが、今回は霧雨の中の撤収です。

テント以外のものはテント内できれいにパッキング、ザックにカバーを取り付けます。

外に出たらテント場備え付けのミニベンチの上にザックカバーが上になるように置き、

テントの撤収に移ります。

もうびしょびしょドロドロです。しかし綺麗にとは無理ですので仕方ありませんね。

次のテント場で出来る限り水気や泥汚れを取り除けばいいだけです。

最後にビニール袋にポール以外のテント一式を入れザックの一番上に入れます。

あ、一番上とは天蓋のところではありませんから。

というか天蓋は行動食やらすぐ取り出せて使うものが入っているので

テントみたいなすぐ必要でないもので、しかもデカイ物なんて入りません。

撤収完了して、聖岳へ向かいます。

ここでアクシデント、小屋を通り過ぎた所で右足をくじいてしまいます。

ザックの重さが加わった全体重が足に伝わり思わず声を出すほど痛かったです。

その後右足の痛みは治まりましたが、

縦走中何回かくじいてしまいまして、帰宅してみたらポンポンに腫れていました。

小屋を出発して縦走路に出て暫くすると雨の方は上がりました。

(聖平の木道です。こういうところは濡れていた方が綺麗だね。)

小聖岳に上がった頃には山にまとわりついていた雲の方も


だんだん取れていき空が見えるようになります。

聖岳の登りはガレ場の九十九折り、結構しんどいです。

東の方に目をやると傘を被った富士山が見えました。

一昨日びしょびしょになりながら行った上河内岳も雲がとれて山容がはっきりとわかります。

小聖岳から1時間ほどで聖岳山頂

頂に立った時にはもう雲は完全に取れていて

今日の目的地である百間洞やそこまでの兎岳から大沢岳までの山並、

すぐ北側に赤石岳の大きな山容が見えます。

ということは天気予報当たったんでしょうか、ちょっとビミョーな感じもしますが。

聖岳のお隣に奥聖岳というのがあります。

片道20分くらいとのことですのでザックを聖の山頂にデポして往復します。

普通に道が付いているところもありますが岩場で慎重に行くところもあります。

片道10分ほどでした。

奥聖の頂は“奥聖 ○○m”と書かれた標柱とかはありませんでしたが

ケルンと三等三角点が埋められていました。

(奥聖から見た赤石です。)


(奥聖から見た聖と南斜面。左上の黒いのはUFOじゃなくて僕の指。)

ふと上河内岳の方を見ると西に溜まっていた雲が上がってきて

聖平を含め上河内岳を飲みこもうとしています。

(雲に飲み込まれるぅ~。)

きっと昨日の朝9時頃もこんな感じで雲に覆われちゃったんでしょうね。

聖岳に戻りデポしたザックを背負い先へ進みます。

そのうち聖岳もあの雲に飲み込まれてしまうでしょう。

聖岳は大きく下ってから登り返して兎岳へ。

凄い下りでした。

コルに降り立ったあたりで単独の若い方とすれ違います。彼はこれを登るのですね。

下から見るとまるで崖に無理やり取り付けられた道を登っていくようです。

これはこれでかなりきつそうですね。

聖岳から1時間半ほどで兎岳避難小屋分岐、

縦走路からちょっと離れたところに小屋が見えます。


荒廃していたようですが1年くらい前に内部が改修されたそうで使えるそうです。

小屋分岐から15分ほど登って兎岳山頂、ここは山頂と三角点が離れています。


兎岳から下って登り返したところに平らなところがありまして、

丁度腰かけれるような岩がありましたのでそこで昼飯です。

(昼は岳食の山菜そば)

どんどん雲が流れてきました。聖岳の方も雲が掛かっています。


やはりこの時期は天気が持つのは朝の2・3時間のようです。

昼休憩済んだら稜線を北に進みます。

小兎岳、中盛丸山と登ります。どっちも山頂には標柱とかありませんでした。

中盛丸山は山頂直下がけっこう急でして、三点支持で登っていきます。

(中盛丸山頂からみた大沢岳)

中盛丸山から一気に下ってちょっと登り返したところで百間洞へ下りる分岐ですが、

通り過ぎて大沢岳に登ります。

大沢岳は稜線上から見ると西側が崖でまるでナイフのようです。

道自体は難しい感じじゃないですがあんまり崖側に寄り過ぎると危険です。


山の東側は植生ありますが西側は崖なのが面白いですね。

(山頂。右が東側。)

大沢岳からはそのまま北上し2814ピークを右に巻いてそのまま東尾根を下っていきます。

道は大きな石がゴロゴロなところを下っていきます。

下の方には百間洞の幕営地が見えます。

小沢を渡ってテント場を抜けまして沢伝いに下っていけば百間洞山の家です。

(百間洞山のいえ~い♪)


(おー、いろいろあるね(嬉))

テント場の受付と夕食を頼みます。それとビールビール。

ここの缶ビールは銘柄が色々です。モルツにエビスにプレミアムモルツもあります。

で、値段が同じなんですね。モルツもエビスも値段同じなんでもちろん!?エビスにしときました。

ってまあ、横窪沢・聖平より¥100高い¥600なんですが、

なんか変なところでビンボー臭いなあ…

ホントはプレミアムモルツが良かったんだけど350mlの方にはありませんでした。

山ではよくアルコールが回るので500mlは諦めときます。

なんたって今夜は小屋の夕食頼んであるしね。

で、テント設営してグビグビッと飲んで2・3時間経ってから小屋の方に行きます。

百間洞山の家の夕食はトンカツなんです。

(うまそーでしょ?)

ごはんとみそ汁、これはおかわり自由です。

ちょっとご飯は柔らかめだったかな?メインのトンカツ、これが揚げたてでサクッとしてておいしいのよ。

で、付け合わせが青菜と豆腐とごまの和え物、千切りキャベツ、

乾き物やレトルトばっか食べてますがら生野菜とかはうれしいですね。

それとマカロニのソテーが付いてました。

他にも山菜がのったわんこそば、一テーブルに一鉢だけなんですがカレーがありました。

それぞれトンカツにかけて食べてましたね。

僕はトンカツにもちょこっとかけましたがご飯の上にもかけました。

これで¥2000です。下界だったら高いでしょうけど、

ここは歩いてしか行けない山の中ですからね、しかも下界からだと最低でも2日くらいは掛かる山奥です。

¥2000でこれだけのものが食べられるのは適正価格で、大変ありがたいと思いました。

ただ…交代制でして25分で食べ終わらなければなりません。

僕は食べるの結構早い方で、10分ほどで食べてしまいましたから

まあ問題なっちゃ問題ないんですが。

聞いた話によるとこれ目当てでこの小屋に来る人もいるとか。納得です。

(あっぷで。山行目的がトンカツとは書けんわなぁ~。)


コメント
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