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鎌崩岳~鹿ノ平(~不動岳)~六呂場山 戸中川林道ゲートから周回

2017-04-30 21:17:56 | 山歩き…アルプスの山
山行日:2017年4月29日(土)から30日(日)

天気:29日 晴れ、一時雪 30日 晴れ

山行者:単独です。

CT:
29日 林道通行止め地点5:11…ゲート5:30…不動岳登山口7:08…三山展望平9:02…

鎌崩岳9:34…鹿ノ平10:05~10:33(テント設営)…不動岳11:04…鹿ノ平11:34(テント泊)

30日 鹿ノ平5:30…六呂場山6:50…六呂場峠7:29…矢筈尾根分岐7:56…

矢筈山8:57…南矢筈山9:17…821標高点の尾根に入り林道直上で引き返す⇒

1040m付近まで戻る…林道11:42…ゲート11:57…林道通行止め地点12:16



≪29日≫
情報通りゲートの1.5キロほど手前にて通行止め、他に車はいない。

500m程歩くと通行止め理由の落石箇所、

通行には問題なさそうだが上を見るといつ崩れてもおかしくない状況、

無理に突破しない方が帰路のためか。

ゲート付近には一台駐車、入山届けによると六呂場日帰りのようだ。

写真で見たことある特徴あるゲートに歓喜し先に進む。


長い長い林道を歩く、途中何ヵ所か右手に立派な滝が現れた。

どれも直登不可で巻きも厳しそうだ。

作業小屋か登山休憩小屋が二ヶ所ほど、中は入れる、トイレもあった。

ゲートから一時間半程で登山口、ザレていて崩れそうな斜面をジグザグに登っていく。


暫くすると尾根に忠実な道となる。

最初の頑張りどころを過ぎると1424標高点辺りは広い台地でツガの大木が目につく。

1485辺りから枯れ笹が出てきた。

漕ぐ程の密度ではない。

踏み跡はしっかり、テープはイッパイある。

1650辺りから再び頑張りどころ。

これまで枯れ笹だったがこの辺りから葉っぱのついた生きた笹に変わる。

1800辺りから再び緩やかな尾根に。

1863標高点付近の三山展望平からは丸盆~黒法師~バラ谷の頭が見える。

さらの左に目をやると悪名高き鎌崩と言われる痩せ尾根が見える。

まるでノコギリの歯、とても歩いていい場所には見えない。

鎌崩岳への最後の急登は人丈もありそうな笹を掴み上げ登る。

鎌崩岳は特に展望もない地味な、深南部にありがちなピーク。


鎌崩を覗いてみようか迷ったが止めた。

鹿ノ平までは笹生い茂る痩せ尾根を行く。


大体左をトラバースする感じ。

一部道がわからず藪こぎもあったが。

30分ほどで鹿ノ平、高くとも膝丈の笹の原が広がる別天地。




しかしこことて南西から崩壊が進んでいる。

いずれ鎌崩のようになってしまうのだろうか?

路地が出ているところにテントを設営し余計な荷物をデポして不動岳へ向かう。

不動岳は今回の縦走路からは外れている。

目印はいっぱいあるが道は登山道なのか獣道なのかハッキリしない、道が錯綜している。

とりあえず尾根に忠実な道を選びながら進む、


途中雪渓を歩いたりしながら笹の原をショートカット。

デポしたぶん荷は軽く足取りも軽い。

不動岳頂上には南アルプスらしいお団子型の山名標識に三等三角点。


ちょっと北に進むと北の方角に真っ白な高い山が見えた。


鹿ノ平に戻るとまだ自分のテント一張り、

GWだっていうのに、夕方までには増えるだろうか?

外で飲んでいると北から黒い雲がもくもくと、テントの中に入り暫くするとパラパラと音が。

やけに寒いし雨音とも違うなと思ったら雪だった。


小一時間ほど降ったら止んだが夕方前にも一降り。


おまけに夜は風が強いうえ寒かった。

夏用シュラフでは寒くて持ってる物すべて着込んで

サバイバルシートまで出したがそれでも寒くて眠れなかった。

日付が変わる頃ようやく風が収まって寒さも和らぎ意識が遠のいていった。

≪30日≫
朝起きるとうっすらと積雪、しかし空は晴れ渡り御来光も望む事ができた。

鹿ノ平からの下りは最初踏み跡もよくわからない様な感じだったが

尾根が痩せてくると自然に踏み跡がしっかりしてくる。

目印もそこそこあり迷わない。

一旦大きく下ると5mほどのミニ岩峰、直登している。

手掛かり、スリングありで難しくは無いが逆ルートだと下りになるので怖いかな?

この後も矢筈尾根分岐まではキレッキレの痩せ尾根が続く。


南アルプス特有の灌木&笹でスリルは若干抑えられている感じはあるが

怖い所はやっぱり怖い。

六呂場山の頂は長細く、チョットした広さがありこの頂の前後が痩せ尾根だなんて感じは思わせない。

有名な「耳目は欺かない判断が欺くのだ」の看板を拝み先へと進む。




ここまで下草に笹が目立ったがこの先は全くと言っていい程笹を見みない。

この先等高線がかなり混んでおり、尾根直登だったらどうしよう…と心配するが、

実際はジグザグ路であまり恐怖感は無かったが、下に降り立ち振り返ったら壁だった。

この先も痩せ尾根続く、六呂場峠の手前は地形図では台地のようになっているが

全然そんなことなく痩せ尾根!地図間違ってるね。

六呂場峠からは下ってきた分丸々登り返し、しかも急登。


矢筈尾根分岐手前まで痩せ尾根でヒヤヒヤさせられた。

この先も道は無く、踏み跡程度。

しかも尾根が広くなるからわかりにくい。

目印はいっぱい付いているので目印を頼りに進むと踏み跡らしきものが見えてくる。

この尾根は巨木が印象的。

倒木すら元巨木なので、跨ぐのがとっても大変。

1456標高点と矢筈山とのコル辺りは木立あるとても感じのいい平原となっていて、つい足を停めてしまう。


矢筈山を越えると一旦激下り、痩せている所もあるが鹿ノ平~矢筈尾根分岐のと比べたら屁でもない。


南矢筈山はテッペンてるてる。


木立の間から鎌崩~丸盆が見える。

南矢筈山から林道までが激下りなのだが、途中の植林帯で目印&踏み跡を完全に見失って

(激下り区間、斜度40度ほどか)

821標高点のある尾根に乗ってしまう。

この尾根は地形図上では正規ルート!?よりなだらかな箇所があり魅力的に見える。

同じ林道へ下るのでこれでもいいかと思い下って行くのだが、

まさか林道手前で悪魔が口を開けているとは…。

廃営林小屋を越えてさらに下っていくとトンデモナイ激下り…

その先には林道直上が5~10m程崖になっている。

そういえば記録を漁っていた時に最後はゴボウで下りたという記事を見つけたけど、

この尾根のことだったのか…。

かろうじて生えている木々の幹や根を掴んで下りれば大丈夫かな?とも思ったが

落ちたら痛いだけでは済まない感じ。

5分程考えて下ったきた尾根を戻ることにした。

標高差300m程の無駄な仕事、その内の高度差100m程の樹林帯の激登りはシンドカッタデス。

正規の尾根?に戻り下っていくと、目印が程良い感じで現れる。

しかも踏み跡もしっかり見える。

導水管の所まで下れば完全な道となり林道まであともう少し。

あともう少しなんだけどショートカットできそうな九十九折りを見つけてそっちへ下っていたら

またまた林道直上に2m程のギャップ。


もうまさにですね「耳目は欺かない 判断が欺くのだ」ですね。

まずザックを林道へ投下してから最後に身一つで飛びおりました。

暫く林道を歩いていると正規ルートの末端に到着。


横着しない人はここへ下りてくるんだなと横目で見つつ反省した。

ゲートに戻ると通行止め突破した車が2台、通行止め地点には5台車があった。

2日間、誰にも会わなかったけど入ってるんですね。

静かな山旅が出来てサイコーでした(一部を除く)