2009年の締め括り、夢屋四十八手、本日の決まり手は『三所攻め(みところぜめ)』であります。
この決まり手は足を刈り、手で掬い、胸板を押すという文字通り、相手の三箇所を同時に攻める技でありますが、平成5年9月場所、業師「舞の海」関 VS「巴富士」関の一番で記録されております。平成の世も22年目を迎えようとしており、昭和という時代が徐々に遠くなって行くような気がします。
今年一年を振り返りながら、古老の寝室を整理し、遂に「夢屋研究室」(一説では、私の隠居部屋)が完成いたしました。しかし、まだ二間ほど大掃除が残っております…とほほ。朝の冷え込みに耐えながら、完全防備で外に出かけますと自宅周辺の積雪は「かた雪」となり、周辺の田圃で「かた雪渡り」をして遊んでしまいました。一面の雪景色ではありますが、一箇所だけ水を張った田圃があり、折からの冷え込みで稲の切り株に水蒸気が凍って出来た「白い華」が咲いておりました。何も無い所(無意識)から何かを見つけ出す(意識する)ことは、少しばかりの努力が必要であります。しかし、小さな努力が報われたとき、その達成感や満足感といったものは、やり遂げた人しか感じられないものでもあります。
片田舎に暮らすことは、時には自分を卑屈にし、世の中から取り残されてしまうような気持ちにさせられこともありました。田舎に戻る原因となった古老を失い、お袋が認知症という私たちとは違う世界で暮らすようになり、子どもたちがそれぞれの進路に旅立った一年でした。自分に取って残された人生があとどれ位あるのか…そんなこと誰にも分からないこと。私の身の回りに暮らす小さな生き物たちが、また、私に日々の暮らしの喜びを与えてくれることを信じて、また一年、生きてみたい。何かに出会える一年であってみたい。そんな願いを込めながら、皆様も良き一年でありますことをお祈りして、2009年を締め括りたいと思います。
え"~『三所攻め』のオチがない…自分の才能に溺れ三ヶ所もいっぺんに攻めないで、一点突破全面展開!!! 愚直な生き方を目指すのであります。