峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

since 2005

娘の愛する人の父親と

2008年07月03日 | 父親と子
絵理子さんと研二くんの結婚披露宴当日、私たちは午後1時過ぎにアーフェリークに入った。
ややあって研二くんのご両親たちも到着されたが、研二くんのお父さんは私の顔を見るなり「お父さん、今夜、行きましょう!」と切り出してこられた。

研二くんのお父さんとお会いするのはこの日で4度目、これまで毎回グラスを傾けてきた。
研二くんのお父さんは良くも悪くも男っぽい人だ。愛すべき男である。祝宴の途中も「研二から許可をもらいましたから、行きましょう!」である。

披露宴がお開きとなり、みなさんをお送りし、それぞれの家族・親族がホテルへ向かおうとするころ、私は研二くんのお父さんに誘われるままタクシーに乗り込んだ。やはり本気なのだ。私が知る限り、彼はどんな相手にも決して社交辞令など言わない。

タクシーに乗ると、研二くんのお父さんは、若者たちのために用意されていた2次会会場の案内を運転手さんに渡し、そこへ行ってくれるよう告げた。本当に、若者たちの2次会に同席するつもりなのだ。

研二くんのお父さんも私も、小倉の夜の街を知らない。歓楽街を尋ね歩き、ようやく2次会会場に着いた。
「本日貸切」の案内が出ている店のドアを開くと、会場はすでに若者たちの熱気であふれていた。4~50人もいただろうか。披露宴に出席できなかった友人も来ているという。立錐【りっすい】の余地もない。

私たちは、入り口近くの幹事役の女性2人と同じテーブルに座り、会費1人6,000円を支払い、みんなの祝福を受ける遠くに座る絵理子さんと研二くんの嬉しそうな笑顔を眺めながら、注がれたビールを飲んでいた。

間もなく彼らと分かれた私たちは、もう1軒だけという研二くんのお父さんのお誘いに従い、目に入ったスナックにとびこんだ。
彼はビール、私は焼酎のロックを飲んだ。今さら改まって話すことなどない。62歳になるという店のマスターとママも加えて世間話をし、カラオケを歌い、愉快なひとときを過ごした。

翌朝、女房どのにホテルに戻ってきた時刻を尋ねると午前2時半頃だったそうだ。研二くんのお父さんは徹底している。

これから、彼と何度会う機会があるのだろう。それは分からないが、彼は会うたび、きっとこう言ってくれるにちがいない。
「お父さん、行きましょう!」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする