峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

since 2005

遺物に振り回されることなく

2020年07月06日 | 移住
自治体が行った公共事業によって整備された施設の利用が振るわず、施設の収益だけでは運営できないため税金が補填され続けている。あるいは、最終的に施設が莫大な赤字を発生させ、その挙句に閉鎖される事例って、全国でいったいどのくらいあるのだろう。

閉鎖された後も、施設が存在する以上、維持費はずるずると掛かる。ならばと取り壊すにしても、それはそれで相当な費用が掛かる。いずれにしても貴重な税金が無駄に使われることになる。

我が家から車で5分程の所に「「八塔寺ふるさと館」という立派な施設がある。備前市吉永総合支所が所管し、管理委託により「一般財団法人備前市施設管理会社」が運営に当たっているというが、昨年6月よりレストラン・コテージいずれの運営共に休止になっているという。

先だって、地元の有志の方によるこの施設の再開を目指す話し合いを行いたい旨の呼びかけがあり、土曜日の午後1時からの集まりに女房どのと共に参加した。

衰退していく地域の現状に危機感を抱かれ、施設を活性化の拠点にとの思いで立ち上がられた方の情熱は、集まられたみなさんの心をつかんだようだった。

しかし、当施設が過去4回閉館に追い込まれたという事実。さらには、時代の推移と共に変化する人々の思想・暮らしの在り方等を考えるとき、無節操にこしらえられた遺物を再生させるというのには無理があるのではなかろうか。同じ轍を踏むことを恐れる。

そこに暮らす人々の繋がりや地域社会の活性化をというのであれば、そんな物に頼らずとも他に色々あるのではないだろうか。

全く存じ上げない方々ばかりの中、この地域に暮らし、地域社会の活性化を願う者の1人として、そんな意見を述べさせていただいた。
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