正月三箇日を、ただ食べて飲んで寝て過ごした。3日目になると頭の中が空っぽになっているような気がした。本当にそんな感じだった。体はきつくてきつくてどうしようもないほどだった。
4日になり、朝から塾の冬期集中講座を再開した。塾の仕事の合間を縫い、町内会の「鏡開き・新年祝賀会」の回覧を作り、夕方、各班長さん宅へ届けた。寒風吹きすさぶ中、あちらこちらに声をかけながら大またに歩き回っていると「新年早々忙しいですね」と何人かの方にねぎらいの声をかけていただいた。
町内会を一回りすると身体も心もしゃっきっとなっていた。やはり仕事をしている方がいいようだ。
きょう、有紀さんが21歳の誕生日を迎えた。
我が家の子供たちは実に穏やかだ。声を荒げて姉妹喧嘩をすることなどなく、親に逆らうようなこともない。そもそも姉妹喧嘩そのものをしないし、友人らと喧嘩したというような話も聞いたことがない。
中でも有紀さんの穏やかさは並でない。また、その欲のなさにも驚かされる。ぎらぎらしたものがまったくない。まるで悟りを開いた僧のようなたたずまいさえ感じられるほどだ。
だからだろう。彼女の周りには大学の友人から高校・中学時代の友人まで様々な人たちが集うようだ。帰省しているときでも必ずといっていいほどお誘いがかかる。
私の娘・有紀さんがきょう21歳の誕生日を迎えた。実に美しく、実に気立てのいい人間に育った。
有紀さん、21回目の誕生日おめでとう。あなたの21歳の誕生日を共に過ごすことができて幸いでした。残り少なくなった大学生活をさらに意義あるものにしてほしいと願っています。
有紀さん、人生を謳歌するんだよ。