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26日のクリスマスケーキ

2016-12-26 20:38:26 | 日記
 4時半の夕焼けチャイムが鳴ると、夜のとばりが降りてきます。家で仕事をしているときは、それを合図にカーテンを引きます。これだけでも幸せな時間です。 20代から働き続けた私は、やっと夕方家にいる時間ができるようになりました。ぼちぼちと冷蔵庫から夕食の食材を取り出します。結婚しているときも一人で暮らしているときも、仕事から帰るとそれからは寝るまで戦争のような時間でした。ああ、よく働いたなぁ と思うのです。

 20代に働いていた職場では「26日のクリスマスケーキ」という言葉がありました。当時は22.23歳くらいでみなさんが結婚しました。大学を出て勤めたりすればすでに遅しだったのです。遅くても25歳まで、そのあとは売れ残りなのです。28歳にもなって職場にいれば、あらぬうわさがたったりでした。結婚して退職して、家庭に入って子供を育てるが普通のコースでした。今の若い人たちには想像もつかないかもしれません。ですから、後になってこんなことを言う人もいました。「離婚するために結婚したのよね。夫には申しわけなかったわ」と。もちろん打算で結婚したわけではないのでしょうが、あとで思うと、そうするしかなかった結婚だったのでしょう。

 26日のケーキ屋さんのケースには昨日のものと同じケーキが並んでいます。売れ残ったわけではないのでしょうが、「昨日の売れ残り?」と見られてしまうのが気の毒な気がしました。女性も男性も今40歳を過ぎるとお見合いの相手も条件が悪くなるとか。でも、人生には思わぬダイヤモンドが隠れているものです。結婚してもしなくても。それは大きなダイヤモンドではないけど、夕暮れの空を見ながら、愛する人も思いながら、カーテンを引く喜びのような小さな小さなダイヤモンドかもしれませんね。

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コメント
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