トーストとコーヒーそしてサラダなど、今日の朝食は、納豆、玉子、シラスおろし、煮物などの和のメニューではなく始まりました。「今日は6時に起きなくてもいい!」と目覚ましも設定せず、何時に起きてもいいという小さな自由を楽しみました。おいしい自焙煎コーヒーをいれてその香りを楽しみながら、トーストをほおばりました。そして、いつも通りにあさドラを見て、あと少しのんびりしようとチャンネルをそのままにしました。映像に、高橋一生が出てきたのですが、「鶴瓶の家族に乾杯」でした。えっ!葉山!森戸大明神!懐かしい景色が映し出されました。高橋一生はファンでしたので、続けてTVを見ることにしました。
葉山は20代の後半から、よく出かけました。秘密の海岸があり、ツブ貝や小さな鮑も採れました。帰りは、葉山駅近くの銭湯へ。そして、その後はひとりでふらりと出かけたり、家族やお友達とよく出かけました。どこか田舎町の景色を残して、そして、葉山の御用邸があり、ヨットハーバーやしゃれたレストランもあるお気にいりの場所でした。一番あいしたのが、海に沈む夕日でした。こんな夕日が見られるマンションに住みたいね、といいながらうつくしい暮れなずむ景色を見ていたものです。
その景色がTVに映し出されました。あっ!私はこの風景を捨てて、長浜に来たのだ!と。琵琶湖に沈む真っ赤な夕陽の原点は、葉山の海に沈む夕日だったのです。冬になると、湘南の暮らしが懐かしかった私に、大事なことを思い出させてくれました。
私は「葉山の海」をすてて、琵琶湖に来たのだと。その決心は、今、思うと、とてもとても大きなものでした。その大きなものを大事に大事に生きていこうと思える、何ものからも解放された連休の朝のコーヒーでした。