あっという間に桜が咲いた。関西の(京都の)桜はどこか艶があるが、関東の桜はどこか寥を感じる。手入れの違いなのか、花が関東の桜は薄く少ない気がする。勉強を教えている小6の女の子が「春はさびしい」と言った。どきりとした。去年まで、私は春が好きでなかった。その明るさが心の底のさびしさに眩しすぎたからだ。12歳の女の子が「さみしい」という。「何故?」とは聞けなかった。「そうね、まわりが明るいとなんとなくさびしいね」「そう、さびしいんです・・・」深い意味はないのかもしれない。彼女の感性がそう感じただけなのだろう。いつも陽気にふざけている彼女。「そうか、さびしかったんだ」ふと、孫のような彼女と旅をしたくなった。
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