師走の寒さは、まだ骨にまでは沁みない。昨年は今頃まだ病院の快適な環境だったので、寒かったのかどうかわからない。湘南は暖かいのでベランダでブーゲンビリアが咲いている。冬の花というのは、どこか楚々としていて好きだ。NHKの大河ドラマ「花燃ゆ」があまり人気がないらしい。歴史的にも誰もよく知らない人物だからだろうか。そして、地味だ。でも、その地味さがわかるには、年齢が必要なのかもしれない。前回は大人のドラマだと思った。美和と楫取の抑えた演技は大人でないとわからない気がする。忘れることのできない人が心には住んでいることもある。それと「今」は階層が違う。そういう階層の違いを持てるようになるのが大人になることではないだろうか。相手の階層に入りこまないのも大人なのだろう。それでも走りださずにはいられない大人の静かに燃える想いもある。
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