のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

すごい再会!

2006年10月09日 20時14分25秒 | 日常生活
週末、大忙しの日々が続いているのりぞうです。
色々考えて無理矢理にでも予定を入れるようにしています。
今は「ひきこもってはいけない時期」だと思うので。

というわけで、本日は音楽研修に参加し、
発声方法を基礎から楽しく学んできました。

なんとそこの会場で幼稚園の恩師と
22年ぶりの再会を果たしました。
すごい!すごいよ!
最近ののりぞうの遭遇率には目を見張るものがあります。

教会付属の幼稚園だったため
のりぞうがクリスチャンになったことを
心から喜んでくださいました。

ああ、なんて幸せな一日☆

広告のヒロインたち/島森路子

2006年10月09日 00時04分47秒 | 読書歴
■内容
 一枚のポスターや数秒のCMの中に時代を呼吸する女たち。
 戦後五十余年のなかから、時代の画期を象徴した広告表現を
 精選し、「ヒロイン」が示す「新しさ」とは何かを読み解いて
 現代社会の輪郭を浮き彫りにしていく。最前線で批評を続ける
 著者による、新鮮な広告史であり、広告を通して見た
 「もうひとつの女性史」である。

■感想 ☆☆☆☆☆
 昔から「女性」について書いた本が好きだった。
 だから図書館にたくさん並んでいた伝記シリーズも女性を
 先に読破し、その後に男性を数名ピックアップして読んでいた。
 「女性」ががんばっている姿、悩んでいる姿に共感し
 彼女たちが時代に爪あとを残している様子に元気をもらった。

 その傾向は今も続いていて、フィクションであれば、どちらが
 主人公でも特に構わないくせに、ノンフィクションになると
 途端に「女性」をテーマとしたものを選び取っている。
 この作品では女性の「実際のがんばり」を追っているわけでは
 ない。あくまでもマスコミによって、スポンサーによって
 作られた女性像の数々だ。CMは虚構の世界なのだ。
 ホンモノではない。けれども、そこに映し出されている
 女性像は、やはりどこか現実を反映している。
 その時代の女性をリアルに描いている。
 その変遷がとても面白かった。

 戦前から戦後にかけて、女性の地位も役割も飛躍的に
 変化し続けた。彼女たちは会社で、家庭で、恋人の前で
 模索し続け、あがき続け、自分たちが心地よい場所を作り出そうと
 必死に自分の周辺の環境を整備し続けた。その延長線上に
 私たちは存在している。先輩方の恩恵をこうむり、そして
 次世代の女性たちに更に快適な環境を受け渡すべく
 今の時代を必死に生きている私たち。

 おそらく10年後、20年後。
 またこういった本は生まれる。客観的に2000年代の日本を
 この時代の女性像を評した作品が。その作品に描かれる
 私たちはどんな「女性」なのだろう。
 本書に出てくる女性たちのように凛と前を向いているだろうか。
 自分たちの環境を改善しようと必死にあがいているだろうか。
 既成概念から脱出しようと、冒険しているのだろうか。

 時代と共に女性たちも変わっていく。
 その変化がよいものなのか、悪いものなのか
 私たち女性にとって心地よい変化もあれば、今までより
 重い責任を負うことになり、疲れを増大させるものもある。
 そういったプラスマイナス面が客観的に論じられている
 本作品を楽しく読み進めることができた。

本格推理委員会/日向まさみち

2006年10月09日 00時04分08秒 | 読書歴
■ストーリ
 小中高一貫の大型校、木ノ花学園で事件は起きた。
 学園でいちばん古い校舎にある音楽室に、死んだはずの女の人が
 現れたという。怪談の中心にいるのは、春休みに母を亡くした少女。
 事件を調べるのは、学園の理事長木ノ花あざみによって作られた
 「本格推理委員会」。メンバーは学園一の知識を持つ委員長
 桜森鈴音、空手部エースの先輩・楠木菜摘。そして委員会の
 最終兵器、全てを見通す「ただの勘」を持った木下椎、
 そして、普通の高校生兼最強の使いっ走り、城崎修。
 学校の怪談はやがて、過去の事件へとつながり、少女たちは
 心の歯車を狂わされていく。

■感想 ☆☆☆☆
 完全になめてました。この作品。
 表紙はアニメチックだし、キャラクターは
 「あぁ、見たことある、こんな人たち。」
 って感じの人たちばかりだし、これで1チームだよねという
 分かりやすさ丸出しの編成振りだし、疲れてるときは
 こんな作品のほうが読みやすくていいよね、と「休憩」気分で
 借りてきた作品でした。

 が、思わず読みふけってしまいました。
 話のほうもありきたりなのです。
 いかにもありがちな学園ミステリー。
 「本格推理」と題名についていますが、そこまで「本格」
 ではありません。あくまでも表紙のアニメチックなイラストの
 印象どおり。学園どたばたライトミステリー。

 けれども、ずしんとくる。
 青春特有の自意識に関連する悩みを持つ主人公に。
 主人公の逡巡にわが身を重ねてしまう。
 3年前の自分の過ちをずっと後悔している主人公。
 けれども、現在の「何もしていない」自分、「何もない」自分にも
 焦りや疑問を抱いている。自分の好きなことをしたい
 夢に向かって進みたいけれど、そのために人を傷つけてしまった
 過去の心の痛みはまだ癒えてない。

 そんな彼を見守る親友、幼馴染、そして委員会のメンバ。
 「本格推理委員会」の活動主旨を伝える先輩の言葉がかっこいい。

 「アタシたちは、事件て興味ないのよ。推理が必要な事件なんて
  数えるほどしかしたことがないわ。」
 「アタシたち本格推理委員会は、事件とか関係なしに、ただ
  困ってる生徒を助けるだけの委員会なのよ。」

 そして、「困ってる生徒」には、勿論、委員会のメンバ
 つまり主人公も含まれているのだ、と訴える。
 このストレートさに、なんだかジーンときてしまった。
 そう。色々とごちゃごちゃ考えるよりも、「誰かのために」
 というストレートな気持ちで、行動してしまったほうが
 早いこと、解決できることは意外に多いのだと思う。

 そんなふうに元気をもらえました。
 心がかさついているときは、これぐらいストレートな
 作品に愛や勇気や優しさや思いやりを栄養過剰なぐらい
 たっぷりともらったほうがいいのかもしれない。

都立水商!

2006年10月09日 00時03分24秒 | 読書歴
■ストーリ
 水商売業界に朗報!前代未聞「お水の高校」設立。
 平成XX年3月2日東京都教育局は、水商売(風俗営業)に関する
 専門教育を行う都立高校を歌舞伎町に設立すると発表。
 正称「東京都立水商高等学校」。同校は、ホステス科、ソープ科、
 ホスト科など七学科で発足する。

■感想 ☆☆*
 おもしろい。文句なくおもしろいのだ。
 なのに、ひっかかる。文章が今ひとつ。
 なんて、プロでもなんでもない私に言われたくないだろうけれど。
 それでも発想が面白いだけに、もっと書きようが
 あったのではないかと思ってしまうのだ。
 文章だけでなく、盛り上げ方や全体の構成に。
 
 実際、現在、漫画化され、雑誌で連載中だそうで
 おそらくそちらのほうがこの原作より数倍は
 おもしろいのではないかと、漫画を読んでもいないのに
 予想してしまう。それぐらい、文章が今ひとつ。
 でも、発想はおもしろい。
 よくこんな設定、思いつくなぁ、と感心したし
 そういった設定の説明部分でもある前半は実に面白く
 読むことができました。
 だから、後半はもっと違う展開がよかったと思うのだ。
 後半は高校野球小説のようになってしまい
 何がなんだか、何を伝えたい話なのか
 完全にぶれてしまっている気がする。

 でもおもしろい。
 時間がたっぷりあるとき、でも、疲れてて
 文字を追うのが辛いときなんかに読むのにぴったりの
 作品だと思う。

 ちなみに、のりぞうは昨年、この作家さんと
 お会いいたしました。今年も会える予定です。
 一緒に飲む予定です。(ちょっぴり自慢)
 次回、会うときには「面白かったです!」
 と伝える予定です☆

 ・・・本当に面白いんですっ。面白いんだけど、けど。