のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

気合いじゃありません。TPOです。

2009年06月25日 07時40分42秒 | 日常生活
毎年6月は、なぜか飲み会の比率が高い月です。
今月も実によく飲みました。
飲み会の楽しさは何と言っても
昨年や一昨年やその前の前の前の世代の新人と話せること。
普段はなかなかゆっくり話せませんから。

昨日も久々に昨年の新人さんと膝を付き合わせて話せました。
今年、めでたく「先輩」になった人の悩みを聞いたり、
職場の飲み会での過ごし方や話題の振り方について語り合ったり
実に有意義に楽しく過ごしていると、話の流れから

「のりぞうさんて、飲み会がある日はすぐに分かりますよね!服装で。」

と指摘を受けました。



・・・やばい。
6月以外は引きこもっていることも
ひいては、知り合いや友人が少ないことも
ばれてしまうのは、時間の問題です。

5月の読書

2009年06月25日 00時40分52秒 | 読書歴
45.樹上のゆりかご/荻原規子
   ☆☆☆*
   男子校のバンカラの伝統が残る都立辰川高校に入学した
   上田ヒロミは、女子を疎外する居心地の悪さを学校生活の中で
   感じるようになっていた。そんな折、合唱コンクールで指揮をした
   カリスマ女生徒が出現し、次々と事件が起こる。
   「これは王国の鍵です」の続編。ですが、ヒロインを務めた
   上田ヒロミさんが登場する以外は、ほぼ前作とのつながりが
   ありません。ほんのかすかにヒロミさんが過去の「夢」の話を
   思い出すぐらい。独立した話として楽しめます。
   自分の高校時代を思い出して、胸がちょっぴりきゅっとしました。
   確かに学生時代、そして特に学園生活というものは、一種独特な
   空気をまとっている時期なのだと思うのです。

46.夜は短し、歩けよ乙女/森見登志彦
   ☆☆☆☆☆☆
   「黒髪の乙女」にひそかに思いを寄せる「先輩」は「偶然の
   出会い」を一生懸命、繰り返す。街中での「偶然の出会い」を
   繰り返す二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす
   珍事件の数々。キュートで奇抜な恋愛小説in京都。
   私の読書の好みを知っている友人と先輩から「絶対にお勧め!」
   「読みながら、のりぞうを思い出した。」と熱烈プッシュを
   受けていたところ、図書館で遭遇。勇んで借りました。
   ・・・もう、ちょう好み!!なんなの!この幸せな読後感!!
   甘すぎる結末だろうが、軽い文体だろうが、深みはなかろうが
   なんだっていいのです。この本を取り巻く空気がすき。
   かわいらしい登場人物たちが好き。軽いのにそこはかとなく
   知性を感じさせる文体が好き。
   さじ加減を間違えたら「あざとさ」を感じさせかねないキャラを
   しっかりきっちりかわいらしい天然さんに仕立て上げています。
   自分にはない要素だから、こういうかわいらしい女性には
   純粋にあこがれます。そして、どこまでもアナログで純粋で
   天然記念物的なかわいらしい片思いにも。文庫本の購入決定です。

47.ホテルジューシー/坂木司
   ☆☆☆
   大家族の長女に生まれた柿生浩美(ヒロちゃん)は、直情で
   有能な働きモノ。大学一年の夏、沖縄にあるホテルジューシーで
   アルバイトをした。昼夜二重人格の「オーナー代理」をはじめ
   としたあやしげな同僚達や、ワケありのお客さんたちに
   翻弄され、怒りつつもけなげに奮闘するヒロちゃんだが・・・。
   日常の謎 in リゾート編。という感じ。
   あくまでも殺人などは起こりませんが、「日常」ではありません。
   沖縄のゆるーいのんびりとした空気が作品世界を覆っていて
   私たちの凝っている心を揉み解してくれます。ただし、
   ちょっぴりダークな終わり方の作品もあって、油断はできない感じ。
   最近の「ロハス」だとか「自分探し」だとかの騒ぎに
   若干、流されがちの輩にとっては、ちょっぴり耳がいたい話も。

48.広き迷路/三浦綾子
   ☆*
   旭川出身で銀座のデパートに勤める早川冬美には、高級官僚を
   父に持つ大企業のエリート社員・町沢加奈彦という素敵な恋人がいた。
   だが札幌に出張している筈の加奈彦を都心で見かけて以来、
   冬美の心に不安の影がよぎる。加奈彦さんには何か秘密がある。
   平凡な幸福を願う冬美を恐るべき罠が襲う。
   4月からほとんど教会に行くことができていません。
   その反動なのか、三浦作品を手に取ることが多かった月でした。
   他の三浦作品とは一線を画する異色作。ストーリー展開は
   かなりベタであまりお勧めはできません。初めて三浦作品を
   読む方は、ぜひ他の作品から入ってほしいです。

49.嵐吹くときも(上)(下)/三浦綾子
   天売・焼尻島を眼前に望む苫幌村で商店を営む順平、ふじ乃の
   一人娘として生まれた志津代。幼なじみの文治に思いを寄せる
   志津代の幸せな生活も、天性の美貌を持つふじ乃が行商人と
   一夜の過ちを冒し、息子の新太郎を身篭ったことから狂い始める。
   自らの祖父母をモデルに、明治・大正を生きた家族の肖像を描く
   波瀾万丈の人間ドラマ。
   ある家族の一代記。明治・大正時代の北海道の暮らしの
   大変さが心に残りました。この時代の人たちの苦労があって
   今の私たちの快適な生活があるんだな、とごくごく当たり前の
   感想を強く強く胸に抱きました。

51.煙か土か食い物/舞城王太郎
   ☆☆☆☆
   腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。
   連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろがなったというのだ。
   ヘイヘイヘイ!復讐は俺に任せろマザファッカー!
   故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。
   というわけで、舞城さんのデビュー作です。
   舞城さんはデビュー作から舞城さんでした。この存在感、半端ない。
   でも、このスピード感が心地よい。そして、やはり作品に
   あふれているこの世界への愛情。「家族愛」なんて言葉
   舞城さんは恥ずかしくて口にできない人なんだろうな。
   ちょっぴり壊れ方がクドカンさんに似ている気がしないでもない。
   方向性がかなり違うけれど。

52.小公子/バーネット
   ☆☆☆☆☆
   その昔、日曜19時30分からは「ハウス名作劇場」でした。
   私は海外の児童小説の名作にこの時間帯を通して出会いました。
   小公子もその一冊。アニメ「セディ」の原作です。
   (未だに主題歌だって歌えちゃうもんね!)
   素直でまっすぐな主人公が意固地なおじい様を素直な心で
   どんどん溶かして行き、やがてみんなみんなが幸せになっていくお話。
   あらすじだけ聞いていると「けっ」と思うかもしれませんが
   いついかなるときもまっすぐで人の善意を信じきっている
   セディがかわいらしくてたまりません。
   善意とか悪意って、結局はその人に跳ね返ってくるものなんだよね。
   と、反省気分を味わいました。

53.壺中の天国/倉知淳
   ☆☆☆
   寡作のミステリ作家、倉知さんの作品。猫丸先輩のシリーズも
   大好きですが、この作品も大好きです。久々に読み返しましたが
   初めて読んだときに「随分年上のおばちゃん」と思っていた
   ヒロインが自分より年下だと分かって、衝撃でした。
   あぁ、切ない・・・。