兵庫県立美術館で堀文子【一所不住・旅】展を観てきました。
「一所不住」とは堀さんの造語です。
「・・・同じ生活になれ感性のにぶるのを恐れ、私は安住をさけ引っ越しを続けました。それが一所不住の私の暮し方でした」と堀さんは語っています。
堀さんは今年の7月で97歳、1枚1枚対象を見つめていねいに描き上げた作品とともに、「群れない」「慣れない」「頼らない」という信念に貫かれた、真に自立した生き方が私たちを惹き付けます。
女性ファンが多いようで、この日(5/27)も年代を問わず女性の多い会場でした。
90歳を過ぎてもほぼ毎年、新作が発表されていて、会場に入って最初に展示されていた作品は2013年に制作された「どくだみ、露草、姫小判草」を描いたものでした。
堀さんの花の絵、大好きです。
それに続いての展示は自画像から始まって、ヨーロッパ、アメリカ、メキシコへの旅、大磯、軽井沢、イタリア・トスカーナへの移住、さらに80歳前後でのアマゾン、メキシコ、ペルー、ヒマラヤ、ネパールへの旅からインスパイアされた作品の数々、絵本の原画や挿し絵など、どれも素通りなどできない約130点でした。