経済アナリストの
森永卓郎さんが書いた『辞めるな! キケン!!』(ニッポン放送)を読んだ。
求人の数は多いが、非正社員の比率が35%という現実、デフレが解消されず、まだ不況の中にいるサラリーマンが果たして今、転職していいのかどうかという問題提起をしています。
もし現在不遇の中にいて、ストレスに押しつぶされているようであれば、転職を含めて今の生活を見直すことはいいことだ。ただし、転職は大きなリスクを伴う。傾向と対策を考えると同時に
「普通のサラリーマンでいられるという小さな幸せ」をみつけるのも大切だという、森永さんらしい結びです。
亡くなった実家の父、2人の兄、夫、おい、めいたち、私の周りの人間は転職した人があまりいません。一度入った会社を辞めることなど念頭になかったり、就いている仕事が天職とまでは言えなくても、転職後と現在の処遇を天秤にかけて、会社を変わらない生き方を選んだのでしょう。
やりがいを求めて転職を重ねた私は
一族の中では異端児です。
森永さんといえば、『年収300万円時代を生き抜く経済学』(光文社)あたりからがぜん本が売れ、その前から顔も売れ、ビンボー大好きに説得力がなくなってしまいました。
これからの時代、大金持ちと貧乏人の二極分化が進むということですが、間違いなく森永さんは
金持ち父さんになっちゃいました。
私は都会に狭い持ち家(部屋)でもあれば、年収300万円でも、それ以下でも楽しく暮らせると思うほうです。
森永さんの平和論には甘いなぁと思う部分もありますが、ミニカーとかグリコのおまけとか、コーラの缶、サラ金のティッシュなどを集めて喜んでいる森永さんの生き方論には結構、うなずいています。