というのも、ビジネス上、仕方がないのである。
そんなこんなで、広島東洋カープ最終戦に出没。
野村の引退試合でもあり、満員札止めだった。
午後八時を過ぎても、チケット売り場に人が並ぶ。
一週間前にコアなファンが教えてくれた。
「今回の盛り上がりは異常ですよ。大野の引退試合の比ではありません」。
そして当日、私もそれを実感した。
なぜなのか。
様々に分析するに、それは野村人気ではない。
残念ながらカープの営業努力でもなさそうだ。
野村じゃなく、緒方の引退試合だったとしても、そう変わりない盛り上がりだったはず―とは、ある球団幹部の弁である。
市民球団とは名ばかりで、成績も低迷するカープ。
要するに、ファンは「きっかけ」が欲しかったのだ。
何でもいいから、熱狂できるもの、フラストレーションを解消できる事象に飢えていたのである。
だからこそ、カープは勘違いしてはならないんだよね。
そう言えば、大入袋が配られた。
年に10試合、こんなお祭り騒ぎがあったなら、
広島はもっと愉快な街になるだろうと思う。
私はカープファンでも何でもないが、その実現を念じている。