「TPOを考えて」なんて、よく言うよね。
Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)
これって「VAN」の創始者、石津謙介氏が作った言葉なんだってさ。
いわばファッション用語なんだね。
で、あたしゃ、ビジネスの場ではそれなりに考えてます。
とゆーか、最大限の効果を生むために、かなーり考えているつもり。
ですが、それ以外となると、どーでもいい。
とゆーか、仕事以外の場では、そんなことに頭を悩ませたくない。
自由気ままです。
そんな私に頭を悩ませるのは、いつも奥さん。
今回の舞台はここですた。
ショーネンの通う学校が企画。
あたしゃ、じぇんじぇん行く気もなかったんだけど、
奥さんが「一緒に行きなさい」と恐ろしい。
で、奥さんはこの日のために、
何だかジャケットやらスカートやらをご購入。
それはそれで、楽しいことなんだけどね。
直前まで、ころっけの散歩をしていた私。
「行くわよ」と言われ、そのまんまタクシーに乗り込みました。
よーするに、襟に髑髏、背中はブルドッグのGジャンに、
白っぽいアーミーパンツなわけね。
インナーはロンティーだし。
実はイタリア製なのではありますが、
どー考えても、オフィシャルな出で立ちではないわけです。
加えて、前日の大量反復飲酒で、無精ひげ。
「オフィシャル」とゆーよりも「マーシャル(軍隊)」って感じ。
さらに尻ポケットにねじ込まれているのはこれ。
俺は愚連隊か(笑)
奥さんはため息を漏らしていましたが、
まあ、いつものことなので、すでに諦めの境地でらっしゃいますな。
で、会場。
着飾ったお母さんたちがブイブイ、きゃあきゃあ。
お父さん方は全員スーツ姿です。
その辺のアンちゃんみたいな私は、場違いにもほどがある(笑)
そのくせ、かつて私が通っていた学校なので、
先生方に知己は無駄に多い。
緊張をほぐすためにか、
みんな私をいぢりに来るわけですね。
例えば、この会を主催した担任の先生方4人を見ると…
今度のショーネンの担任は、この学校の一つ先輩で、大学も学科も同じ。
ショーネンが入ろうとしているクラブの部長兼英語担任は、俺の同級生。
ショーネンの中一時の担任は、当時の俺の恩師の息子さん。
さらに、もう一人の担任は、ショーネンが入っているテニス部の顧問。
よーするに、多くが昔からの顔馴染みなわけですよ。
で、私の出で立ちを見ながら、「HAPPYMANは変わらんね」。
そして口々に、「奥さんに似てよかったね」とおっしゃる。
さらには私の現職を聞き、
「何でお前がそんなことをやらしてもらってるの?」とも。
うるせえやいっ!
で、お父さん方と話していると、まあ、それなりに楽しい。
それぞれ子どもの教育に一家言おありな方々ばかり。
ケータイの与え方、ネットとの距離感など、自説を開陳なさる。
「HAPPYMANさんとこはどーですか?」と聞かれ、
「うちはテキトーですね」と、ここでもいー加減な私なのであった。
まあ、ショーネンの場合、私の数倍、ちゃんとしてる。
信頼があるんだよね。
で、ちょっと笑えたのは、お父様方の間で飛び交うセリフ。
私と共通の知人を評し、
「彼は役員になる男です」なぞと、重々しくのたまう男ありけり。
その方がお勤めになっているのは大企業であり、
彼自身も部長さん。
「ウチで役員になれるほどの男」ってのは
「ウチは凄い会社」ってことの裏返しなんだろうけど、
そんな「評価」や「価値観」は、俺には関係ねえし…。
で、連中って、自然に一団に集まるんだよね。
名刺を配りに来たんかいって感じ。
そしてそんな言い草の奴に限って、ぺしゃりがツマンナイ。
ネタが「何だかなぁ…」だし、ひねりも効いてないし。
あんまりお友達になれそうにない感じですた。
こんな場所で、帰属する場所をひけらかす行為こそ、
「TPO」をわきまえていないってことじゃないかしらん?
一方で、自営業のお父さんたちは、おしなべて面白い。
「今度は、夜の街で」なーんて約束をしながら、
ヘンなおぢさんは会場を後にしたのでした。