『縄文人は・縄文文化は凄かった 3(45000年前の火焔型土器)』
『大ピラミッドと同時代の火焔型土器が大英博物館の日本ギャラリーに展示』
國學院大學名誉教授の小林達雄氏は著書『縄文文化が日本人の未来を拓く』の中の『おわりに』に、火焔型土器について次のように書いておられます。
『縄文時代と言えば、縄文土器を思い浮かべるほど存在感がある。岡本太郎が絶賛したほど、筆舌に尽くしがたい造形美で輝いている。しかしその芸術性だけでない重要性がある。つまり、縄文土器は器(ウツワ)として製作されながら、ウツワの機能とは無関係な大仰な突起をつけたりして、全体のプロポーションは見事という一言に尽きる。
突起は、ウツワにとって無用の長物というよりは、むしろモノを出し入れするには邪魔である。それなのに平然と自らの造形方針を崩そうとしない。つまり縄文土器はウツワにしてウツワの本文をわきまえることなく、逸脱しているのだ。本意は土器のカタチに世界観、物語を表現しようとしていたのだ。縄文土器が名実共に縄文文化を代表するに相応しい理由がここにある。』
火焔型土器
深鉢形土器(火焔型土器) 伝新潟県長岡市馬高出土。 把手部分に典型的な鶏頭冠形が見える。
ウキペデイアから引用
「火焔」よりも広い概念(例えば火焔(型)土器と王冠型土器とを包括するものとして)を表していることが多い。 最近では「火焔型土器」とされることがほとんどとなっている。
半世紀も昔のことですが、初めて大英博物館を訪れたことがありました。 事前には知らなかったのですが、館内でアルコール、ワイン・ビール等のサービスがありました。 ワインで食事を楽しんだ後は、展示品は、エジプト関係のものが圧倒的に多く、クラウンコロニー・コロニー・ではなかったが、大英帝国との関係の歴史をしみじみと感じました。
縄文文化が日本人の未来を拓く』からの引用です。
『大英博物館の日本ギャラリーには縄文文化を代表、象徴するものとして火焔型土器と、その仲間4点を陳列しているのはそれだけの意味がある。縄文土器を縄文文化の所産としての意味の枠に閉じ込めることなく、現代につながる日本文化発信の意志表現とみるからである。それだけでは終わらない、来る2020年、東京オリンピック・パラリンピックの聖火台のデザインに取り入れてはいかがか、と提案しているところである。』
ウキペデイアから引用
日本の古代文化として、埴輪や昔の壺なども説明されている。並べて展示されていた漫画は手塚治虫の「3つ目が通る」。
ここに縄文時代の土偶が出てくるのだが、その描写がとても正確だということで比較のために置かれたらしい。
最後に余談・脱線ですが、海外で日本の漫画が人気となっている理由としては、主にいくつかの大きな要因があると考えられています。まず、日本の漫画は大人も楽しめる内容の作品が多い点です。海外の漫画は子供向けに描かれている作品が多く、大人が読むと幼稚な印象を受けてしまう作品が少なくないため、あまり大人が漫画を読む文化は定着していません。そんな環境で育った外国人にとって大人も楽しめるような、深い内容の漫画は新鮮であるようです。日本の漫画はストーリーも複雑で凝ったものが多く、繊細なタッチで描かれているため、人気となっています。
と、言われていますが、大博物館のこの展示から、判ることは、『描写がとても正確』という一面があることを再認識しました。
(記事投稿日:2020/12/13、#259)