知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『100m走とスプリンターのこと-3(ボルトの有終の美)』—昔は100m走にはボルト選手のような196㎝94㎏の体躯では不利不向きと— 

2022-03-23 06:14:25 | スポーツ

『100m走とスプリンターのこと 3(ウサイン・ボルトの有終の美)』

『昔は100m走にはボルト選手のような196㎝94㎏の体躯では不利不向きと』 

先ずは、今回の世界陸上100m走決勝のメダリストのタイムと、ピストルの音からの反応時間です。

❶金メダル J. ガトリン  992反応時間 0.138

❷銀メダル C. コールマン 994反応時間 0.123

銅メダル U. ボルト   995(反応時間 0.183

タイム差は、 1位に対して、2位:+0.020秒、 3位:+0.030秒 

反応時間差は、1位に対して、2位:-0.015秒、 3位:+0.045秒 

何事も、そうですが『スタートダッシュが肝心』と言われる所以です。

スタート遅れでも、堂々と走って、有終の美を飾りたい』という咄嗟の考えが過ったのではないでしょうか、と思う野次馬です。 

ボルトのフライング失格経験は、『一回のフライングで失格』するルールが、初めて適用された、2011年世界陸上、韓国テグ大会予選で、この『一回のフライングで失格』が適用された、最初のスプリンターでした。  このフライング以来、ボルトの100m走決勝スタートには、いつ見ても外野は、喉がヒリヒリする緊張を覚えます。 

最近では、高身長・重量級のスプリンターは大勢いますが、昔は100m走・スプリントには、ボルト選手のような、高身長196㎝、重量級94㎏の体躯では、不利、不向きとまで言われてきました。 ボルトは、大げさに言えば、今も、今までも、100m走のスタートは、苦手としています。   

現役中からレジェンドと言われる、このスプリンターは、ほぼ完成された、アスリートですが、スタートが苦手で、100m走に、不向きだったとおもわれる節があり、過去の陸上競技を始めたころに見られます。 21歳までは参加しても入賞記録があるのは200m走だけ100m走は勿論入賞記録はなく、一見最も向いていそうな400m走にも参加記録はなく、得意は200m走でした。

この備忘録をまとめている最中に知ったボルトの200m走を欠場のニュース、ドラマです。

ボルトをして、スタートを超緊張させるようになった『一回のフライングで失格』が適用された、背景のウェブ情報です。

不正スタートに対するペナルティも競技のルールによって異なる。陸上競技では、2002までは1選手当たり1回までフライングが許されたが、2003より2回目以降のスタートでフライングした全ての選手が失格となるようルールが厳格化され、2010より1回目のフライングで即失格となるようさらに厳格化された。 

 

さらに反応時間と『一回のフライングで失格』についてのウェブ情報です、

国際的な陸上競技のルールでは、100m走などのスタートにおいて、ピストルの音から0.1秒以内に反応するとフライングになります。ヒトが耳でピストルの音を聞いてから、筋肉に命令が伝わり、反応が起こるには01秒以内では不可能というのがその理由です

記録にも記憶にも残る人類最速のスプリンターが、世界中に惜しまれつつ、トラックを去ります。 

これからの楽しみは、カール・ルイスの前半(トップスピードまで約40mの凄い加速のピッチ走法と、ウサイン・ボルトの後半まで伸び続ける(トップスピードまで約60m豪快なストライド走法を、併せ持つスプリンターが必ず登場することを待つことにします。

        (記事投稿日:2017/08/10、最終更新日:20210323、#496

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『世界の城郭 1-1(難攻不落の堅城コンスタンティノープルを陥落させた最高の作戦)』—ウルバンの大砲と、丘を越える艦隊と、エリートのイエ二チェリ部隊と— 

2022-03-23 05:54:59 | 城・城郭・城塞

『世界の城郭 1-1(難攻不落の堅城コンスタンティノープルを陥落させた最高の作戦)』 

『ウルバンの大砲と、丘を越える艦隊と、エリートのイエ二チェリ部隊と』

 

先ずは、城郭・宮殿の大きさランキングです

1位:フランス・ベルサイユ宮殿、約107平方km、周囲約42km

2位:中国・紫禁城、内城・外城合計、約63平方km、周囲約33km

3位:日本・江戸城、約25平方km、 周囲約18km

4位:トルコ・コンスタンティーノ、 約15平方km、周囲約21km

 

この『コンスタンティノープル』で、気になり続けた文章がこれでした。

『わたしがあなたからほしいものは、ただ一つ。 あの街をください』

ビザンチンの歴史家ドュカスが伝えるオスマントルコの若き皇帝メフメト2世が、(後に粛清してしまう)大宰相カリル・パシャに、父ムラト2世がとった融和共存策をかなぐり捨てて、ビザンティン(東ローマ)帝国首都コンスタンティノープル(=あの街)征服を決行することを伝える台詞です(塩野七生『サイレント・マイノリティ』より)。

 

この皇帝は、コンスタンティノープルを三度攻めてます。 三度目の正直は、次の総合力でした。 

ウエブ情報です。

 

(1)ウルバンの大砲

ウキペデイアから引用

コンスタンティノープル陥落に貢献した巨大砲史上名高い、1453年のオスマン・トルコによるコンスタンティノープル攻略戦。 この時に絶大な威力を発揮し、ヨーロッパ諸国を震え上がらせたのがハンガリー人ウルバンが設計した巨大砲。

 

・総重量1.6トン、長さは5m、直径は1m

63cmの石の砲弾300㎏)1.6㎞)放つ能力を有しました。

・当時の常識からすると、規格破りのモンスター兵器。

 

ビザンチンの誇る分厚い城壁に次々と穴を開けましたが、一度打つのに3時間近くかかり、また暴発も多発し多くの砲兵を巻き添えにしたそうです。

かなり扱いは大変だったようですが、攻略戦に多大な貢献をしたのも事実で、歴史上の巨大兵器の中でもダントツの活躍をみせました。

 

(2)丘を越える艦隊

ウキペディアから引用

 

❶坂を上る道に敷き詰められた材木には動物の脂をどっぷりと塗る。

 

❷車輪つきのそりのような台が一対用意され、ボスポラス海峡に集まったトルコの船をその上に押し上げる。そして台車と縛り付ける。

 

台車に載せられた船は道の左右に数十頭ずつ分かれた牛によって引かれていく。後からも人の手によって押されていく。白馬にまたがり指示をしているのはメフメット2世。21歳なのにこのおじさん顔は威厳を表すためだろうか。

 

❹この間ビザンティン側の目をそらすために金角湾の鎖のあたりで激しく砲撃を加えた。すべてのビザンチンの船は鎖を守る体制をとっていた。
こうして、見る人々が唖然とする中、メフメット2世は当然のごとく顔色も変えずに采配をふるっていった。

 

ウキペデイアから引用 

丘を上りつめるとあとは下りになる。そうなればわずかに押すだけで滑っていく。そして、これまでラテン人の強固な守りで一隻も侵入できなかった金角湾の奥に、次々と70隻の船がすべり進水していくのであった。
テオドシウスの城壁で守りに付いていたビザンチン側の人々は声もでなかった。浸水した船はすぐに周りを囲み、防御の陣をはり、次にやってくる船を守った。しかし、その必要もないくらい、ビザンチン側はあまりの事実に驚愕し、目の前の事実を信じられず、呆然とするのみであった。


 

(3)イエ二チェリ部隊

14世紀から19世紀の初頭まで存在したオスマン帝国の常備歩兵軍団で、スプーンをシンボルにしていたことが知られている。常備軍団カプクルの中核をなし、火器で武装した最精鋭であった。 トルコ語でイェニは「新しい」、チェリは「兵隊」を意味する。 この精鋭部隊は、『三年から数年に一度不定期に実施されるデウシルメとよばれる強制徴用で供給された。 特徴は主にバルカン半島の、トルコ人以外のキリスト教徒の子弟から徴用されたことである。彼らはスルタンの奴隷(カプクル)とされ、スルタンから俸給が支給され、少数精鋭であったのでエリート意識が強く、スルタンの戦争では常に中心』となって戦った

 

コンスタンティノープルの最後

2回の攻撃に負けた、街を守るキリスト教徒は、コンスタンティノ―プルは、イスラム教徒からキリスト教世界を守る最後の砦であり、必死の防戦で、第一回、第二回の攻撃には耐えたが、第三回には、『イエ二チェリ』スルタン直属の精鋭部隊も投入して、突撃に成功した。

 

中世の終りから近世始めに築城された世界の巨大な、城郭・宮殿の大きさ(最大時)の比較をすると、この時代の大筒・大砲の射程距離46kmと命中精度を考慮してか、城郭・宮殿はどんどん大きくなった。 

 

城郭・宮殿の巨大化は、大筒・大砲攻撃に備えると、同時に権威の象徴でもあった。 武田流軍学の、『人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり』とあり、城を強固にしても、人の心が離れてしまえば世の中を収めることができないと、大筒・大砲が発達してない時代でも、このように『人心掌握大事』を言ってます。

 

これとは、真逆で、始末に負えないのが、どこかの集団(イスラムの一部)がやる『人間の盾・ヒューマンシールド』で、これには絶句です。

                 (20170526纏め、20190220改、#495)                   

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