(写真は、神奈川県相模原市に位置する相模湖イルミリオンのイルミネーション。 右上に写っている丸い物体は決して満月ではなく、雨の水滴がレンズに付着したもの。 偶然にしてはこの構図の素晴らしさに自己満足なのだが。)
話題が季節外れにクリスマス以前の頃に遡るが、私は12月中旬頃、上記相模湖イルミリオンをはじめその他2箇所のイルミネーション施設を訪れるバスツアーに出かけた。
当日は平日、しかもあいにくの冷たい大雨にもかかわらず、バスは満席状態だ。 クリスマスが近いこともあろうが、今時の市民のイルミネーション熱盛り上がり様を実感させられる。
昨年11月末頃にも、私は紅葉観賞を主たる目的としたバスツアーに出かけている。
昨年訪れたのは千葉県の養老渓谷と、(千葉にして何故か)「東京ドイツ村」と名付けられているイルミネーション観光施設だった。
東京ドイツ村の場合敷地面積が広大なのだが、その会場ゲートに入る前からゲロ混み状態で、バスが駐車場に停車するまでに小一時間を要した記憶がある。 その間も車中の観客が飽きないように車窓よりイルミネーションを観賞可能としている計らいにせめても救われたものだ。 そしてバスから降りてメイン会場入場後も案の定人また人の大混雑状態で、順路に沿ってぞろぞろと歩かされる。 集団嫌いの私に遠い昔の学校遠足や課外活動の光景を思い起こさせ、多少の嫌気がさしたものである。
ならばもうやめときゃいいのに、またもや今年も性懲りもなくイルミネーションツアーに出かけたとのいきさつだ。
今回のバスツアーの利点とは、都内各所に出発場所を設けている点である。 我が家から徒歩で行ける場所もその一つの出発場所だったのが一番の理由で、このツアーに大学休暇中の娘と共に参加することと相成った。
もう一つの利点は団体で食事をせずに済むことである。 見知らぬツアー客達と食事の場で相席になる事態など、客観的配慮を信念としている私の場合疲れ果てるため何が何でも御免蒙りたいものだ。 その点、このバスツアーの場合バス内座席での弁当形式だったため、これも参加を促された重要条件だった。
当日になってバスに乗り込んでみると、予想はしていたが観光客の皆さんがご高齢の方々ばかりである。 (そうだよなあ、今時バスツアーを愛好する人種とはこの世代なのだろうなあ)。 などと自分もさほど年齢が変わらぬことをすっかり棚に上げ、客観的論評バージョンに入る私だ。
加えて、この高齢者の方々が実に素直なのだ。 まあ、人工的に設えた観光施設を喜べる部類の人種でなければ、元々団体バスツアーなど利用しないであろう。 そんな事は自明の理と感じつつ、私など添乗員氏の話に(一応礼儀の意味で)相槌を打ちつつ内心白けっぱなし状態だ。
さてさて、そうこうしているうちにバスは第一目的地である神奈川県愛甲郡清川村に位置する「宮ケ瀬イルミネーション」会場へ辿り着いた。
ところが、未だ時間が午後3時と明るい時間帯で、イルミネーションは点滅していない。(点灯は午後5時とのことだ。) ここで湧き出るのがお年寄り達のブーイングである。「この時間帯にも点灯してくれたらもっと美しいのに…。」 確かに点灯していないイルミネーション現場とは、工事現場に等しいみすぼらしさであるのが事実だ。
それにしても、展望台から見渡す清川村の自然は実に美しい! おそらくこの地は今までこの展望を主たる観光資源として来たのであろう。 ところが、これだけではさほど観光客が見込めない。 そこに目を付けたのが大手ツアー会社であろう。 この地にイルミネーション装置を施したならば我々が多くの観光客を引き連れて来ますよ! ……
そのお声掛けに乗せられてしまった清川村の観光対策が後何年持つのか…との懸念の下、原左都子はこの地を後にする。
次なる訪問地は、上記写真のさがみ湖イルミリオンである。
そこに辿り着く道中にこそ、車窓に素晴らしい相模湖の展望が繰り広げられていた。 にもかかわらず、添乗員氏のアナウンスはそんな事には露も触れず、さがみ湖イルミリオンに関する詳細説明と何時頃到着するかばかりである。
原左都子としては、相模湖の豊かな水量とコラボレーションしたイルミネーションでも観賞したかったのに、現地に到着してみれば、これぞ昨年訪れた「東京ドイツ村」同様のゲロ混み状態だ。 結局は、またもや過去に経験した学校遠足や課外活動のつまらない光景が我が脳裏に過るばかりで、順路に従い大混雑と大雨を耐えたのだ…
その後バス内弁当飯の後、最後に辿り着いたのは静岡県御殿場市に位置する「時之栖(ときのすみか)イルミネーション」である。
その頃には冷たい雨が土砂降り状態でバスの外に出る事すら危ぶまれたのだが、それが幸いしたのかここの観光地には観光客が今までよりも少ない。 我々親子は添乗員氏の誘導には従わず、手渡された施設内地図を手元に先にお土産店を巡る決断をした。 これが大正解で、自分らが欲する土産を買い求めることが出来た。 参考のため「時之栖イルミネーション」観光プレイスとは、現地手作りもののフードコートを展開したり、手作り工房で作ったお土産ものを販売することを主眼としている様子だ。 しかもそれらが安価であるのも魅力ではなかろうか。(ネット販売もされているらしい。) 今回は滞在時間が短かったため、この観光地を十分に堪能できなかったが、今後個人的にまた訪れてみたいとの夢を繋げる唯一の観光地だったかもしれない。
何と表現しようか、単なる地域観光起こしを超越した“時之栖が発するポリシー”を私なりに感じることが出来たような気がする。(本気でいつか近い将来、時之栖に今度は泊まり込みで再度訪れたい原左都子だ!)
地域観光起こしとして現在全国各地で流行しているイルミネーションは、確かに一見すると美しい。 これを見てお年寄り達が単純に喜ぶ姿も十分理解可能だ。
ただこれを何度も見せられると、そのうちに高齢者の皆さんとて辟易とし始めることだろう。
しかも、自分が訪ねた場所が何処なのかが分からない(どこもかしこも似たり寄ったりの)地域起こしの有り方の現状に、何の意味を見い出せるというのか?? 単に一時期儲かればそれでいいのか? 観光収入も地域活性化にとって重要条件であることは認めるが、もう少し地元ならではのプライドをもって観光開発してはどうなのか??
商業主義に流されるのみではなく、地元に生きる人々のネイティブ観点こそが新たな観光起こし実行の源となることを私は信じたい。
話題が季節外れにクリスマス以前の頃に遡るが、私は12月中旬頃、上記相模湖イルミリオンをはじめその他2箇所のイルミネーション施設を訪れるバスツアーに出かけた。
当日は平日、しかもあいにくの冷たい大雨にもかかわらず、バスは満席状態だ。 クリスマスが近いこともあろうが、今時の市民のイルミネーション熱盛り上がり様を実感させられる。
昨年11月末頃にも、私は紅葉観賞を主たる目的としたバスツアーに出かけている。
昨年訪れたのは千葉県の養老渓谷と、(千葉にして何故か)「東京ドイツ村」と名付けられているイルミネーション観光施設だった。
東京ドイツ村の場合敷地面積が広大なのだが、その会場ゲートに入る前からゲロ混み状態で、バスが駐車場に停車するまでに小一時間を要した記憶がある。 その間も車中の観客が飽きないように車窓よりイルミネーションを観賞可能としている計らいにせめても救われたものだ。 そしてバスから降りてメイン会場入場後も案の定人また人の大混雑状態で、順路に沿ってぞろぞろと歩かされる。 集団嫌いの私に遠い昔の学校遠足や課外活動の光景を思い起こさせ、多少の嫌気がさしたものである。
ならばもうやめときゃいいのに、またもや今年も性懲りもなくイルミネーションツアーに出かけたとのいきさつだ。
今回のバスツアーの利点とは、都内各所に出発場所を設けている点である。 我が家から徒歩で行ける場所もその一つの出発場所だったのが一番の理由で、このツアーに大学休暇中の娘と共に参加することと相成った。
もう一つの利点は団体で食事をせずに済むことである。 見知らぬツアー客達と食事の場で相席になる事態など、客観的配慮を信念としている私の場合疲れ果てるため何が何でも御免蒙りたいものだ。 その点、このバスツアーの場合バス内座席での弁当形式だったため、これも参加を促された重要条件だった。
当日になってバスに乗り込んでみると、予想はしていたが観光客の皆さんがご高齢の方々ばかりである。 (そうだよなあ、今時バスツアーを愛好する人種とはこの世代なのだろうなあ)。 などと自分もさほど年齢が変わらぬことをすっかり棚に上げ、客観的論評バージョンに入る私だ。
加えて、この高齢者の方々が実に素直なのだ。 まあ、人工的に設えた観光施設を喜べる部類の人種でなければ、元々団体バスツアーなど利用しないであろう。 そんな事は自明の理と感じつつ、私など添乗員氏の話に(一応礼儀の意味で)相槌を打ちつつ内心白けっぱなし状態だ。
さてさて、そうこうしているうちにバスは第一目的地である神奈川県愛甲郡清川村に位置する「宮ケ瀬イルミネーション」会場へ辿り着いた。
ところが、未だ時間が午後3時と明るい時間帯で、イルミネーションは点滅していない。(点灯は午後5時とのことだ。) ここで湧き出るのがお年寄り達のブーイングである。「この時間帯にも点灯してくれたらもっと美しいのに…。」 確かに点灯していないイルミネーション現場とは、工事現場に等しいみすぼらしさであるのが事実だ。
それにしても、展望台から見渡す清川村の自然は実に美しい! おそらくこの地は今までこの展望を主たる観光資源として来たのであろう。 ところが、これだけではさほど観光客が見込めない。 そこに目を付けたのが大手ツアー会社であろう。 この地にイルミネーション装置を施したならば我々が多くの観光客を引き連れて来ますよ! ……
そのお声掛けに乗せられてしまった清川村の観光対策が後何年持つのか…との懸念の下、原左都子はこの地を後にする。
次なる訪問地は、上記写真のさがみ湖イルミリオンである。
そこに辿り着く道中にこそ、車窓に素晴らしい相模湖の展望が繰り広げられていた。 にもかかわらず、添乗員氏のアナウンスはそんな事には露も触れず、さがみ湖イルミリオンに関する詳細説明と何時頃到着するかばかりである。
原左都子としては、相模湖の豊かな水量とコラボレーションしたイルミネーションでも観賞したかったのに、現地に到着してみれば、これぞ昨年訪れた「東京ドイツ村」同様のゲロ混み状態だ。 結局は、またもや過去に経験した学校遠足や課外活動のつまらない光景が我が脳裏に過るばかりで、順路に従い大混雑と大雨を耐えたのだ…
その後バス内弁当飯の後、最後に辿り着いたのは静岡県御殿場市に位置する「時之栖(ときのすみか)イルミネーション」である。
その頃には冷たい雨が土砂降り状態でバスの外に出る事すら危ぶまれたのだが、それが幸いしたのかここの観光地には観光客が今までよりも少ない。 我々親子は添乗員氏の誘導には従わず、手渡された施設内地図を手元に先にお土産店を巡る決断をした。 これが大正解で、自分らが欲する土産を買い求めることが出来た。 参考のため「時之栖イルミネーション」観光プレイスとは、現地手作りもののフードコートを展開したり、手作り工房で作ったお土産ものを販売することを主眼としている様子だ。 しかもそれらが安価であるのも魅力ではなかろうか。(ネット販売もされているらしい。) 今回は滞在時間が短かったため、この観光地を十分に堪能できなかったが、今後個人的にまた訪れてみたいとの夢を繋げる唯一の観光地だったかもしれない。
何と表現しようか、単なる地域観光起こしを超越した“時之栖が発するポリシー”を私なりに感じることが出来たような気がする。(本気でいつか近い将来、時之栖に今度は泊まり込みで再度訪れたい原左都子だ!)
地域観光起こしとして現在全国各地で流行しているイルミネーションは、確かに一見すると美しい。 これを見てお年寄り達が単純に喜ぶ姿も十分理解可能だ。
ただこれを何度も見せられると、そのうちに高齢者の皆さんとて辟易とし始めることだろう。
しかも、自分が訪ねた場所が何処なのかが分からない(どこもかしこも似たり寄ったりの)地域起こしの有り方の現状に、何の意味を見い出せるというのか?? 単に一時期儲かればそれでいいのか? 観光収入も地域活性化にとって重要条件であることは認めるが、もう少し地元ならではのプライドをもって観光開発してはどうなのか??
商業主義に流されるのみではなく、地元に生きる人々のネイティブ観点こそが新たな観光起こし実行の源となることを私は信じたい。